11.7. ネットワーク
NetworkManager は、特定の順番でボンドおよびチームポートをアクティベートしない
NetworkManager は、インターフェイス名のアルファベット順にインターフェイスをアクティブにします。ただし、起動中にインターフェイスが後で表示される場合、たとえば、カーネルがインターフェイスを検出するのにより多くの時間が必要な場合、NetworkManager は後でこのインターフェイスをアクティブにします。NetworkManager は、ボンドおよびチームポートの優先順位の設定に対応していません。したがって、NetworkManager がこのデバイスのポートをアクティブにする順番は、常に予測できるとは限りません。この問題を回避するには、ディスパッチャスクリプトを作成します。
このようなスクリプトの例は、チケット内の対応する コメント を参照してください。
nm-cloud-setup
サービスは、手動で設定されたセカンダリー IP アドレスをインターフェイスから削除する
クラウド環境から受け取った情報に基づいて、nm-cloud-setup
サービスがネットワークインターフェイスを設定します。インターフェイスを手動で設定するには、nm-cloud-setup
を無効にします。ただし、場合によっては、ホスト上の他のサービスもインターフェイスを設定できます。たとえば、これらのサービスはセカンダリー IP アドレスを追加できます。nm-cloud-setup
がセカンダリー IP アドレスを削除しないようにするには、
nm-cloud-setup
サービスおよびタイマーを停止して無効にします。# systemctl disable --now nm-cloud-setup.service nm-cloud-setup.timer
使用可能な接続プロファイルを表示します。
# nmcli connection show
影響を受ける接続プロファイルを再アクティブ化します。
# nmcli connection up "<profile_name>"
その結果、このサービスは、手動で設定されたセカンダリー IP アドレスをインターフェイスから削除しなくなりました。
IPv6_rpfilter
オプションが有効になっているシステムでネットワークスループットが低下
firewalld.conf
ファイルで IPv6_rpfilter
オプションが有効になっているシステムでは、100-Gbps リンクなどの高いトラフィックシナリオの場合、現時点でパフォーマンスは最適ではなくネットワークスループットが低下します。この問題を回避するには、IPv6_rpfilter
オプションを無効にします。これを行うには、/etc/firewalld/firewalld.conf
ファイルに次の行を追加します。
IPv6_rpfilter=no
その結果、システムはパフォーマンスが向上しますが、同時にセキュリティーは低下します。
(BZ#1871860)
ネットワークインターフェイス名の予期しない変更により、IBM Z の RoCE インターフェイスの IP 設定が失われる
RHEL 8.6 以前では、IBM Z プラットフォーム上で、udev
デバイスマネージャーが、一意の識別子 (UID) によって列挙される RoCE インターフェイスに、予測できないデバイス名を割り当てます。一方、RHEL 8.7 以降では、udev
はこれらのインターフェイスに、eno
接頭辞が付いた予測可能なデバイス名を割り当てます。
RHEL 8.6 以前から 8.7 以降に更新すると、これらの UID 列挙インターフェイスには新しい名前が付けられ、NetworkManager 接続プロファイルのデバイス名と一致しなくなります。したがって、更新後、これらのインターフェイスには IP 設定がありません。
更新前に適用できる回避策と、すでにシステムを更新している場合の修正については、RoCE interfaces on IBM Z lose their IP settings after updating to RHEL 8.7 or later を参照してください。