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5.4. 設定ファイルの devices セクション

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multipath.conf 設定ファイルの devices セクションを使用して、個々のストレージコントローラータイプの設定を定義します。このセクションで設定された値は、defaults セクションで指定された値をオーバーライドします。

システムは、vendorproduct、および revision キーワードによってストレージコントローラーのタイプを識別します。これらのキーワードは正規表現であり、特定のデバイスに関する sysfs 情報と一致する必要があります。

devices セクションは、device サブセクションのみを属性として認識します。デバイスに一致するキーワードが複数ある場合は、一致するすべてのエントリーの属性がデバイスに適用されます。属性が複数の一致する device サブセクションで指定されている場合、新しいバージョンのエントリーが以前のエントリーよりも優先されます。

重要

device サブセクションの最新バージョンの設定属性は、以前の devices サブセクションおよび defaults セクションの属性をオーバーライドします。

次の表に、device サブセクションで設定できる属性を示します。

表5.3 devices セクションの属性
属性説明

vendor

デバイスベンダー名と一致する正規表現を指定します。これは必須属性です。

product

デバイスの製品名に一致する正規表現を指定します。これは必須属性です。

revision

デバイスの製品リビジョンに一致する正規表現を指定します。リビジョン属性がない場合、すべてのデバイスリビジョンが一致します。

product_blacklist

マルチパスはこの属性を使用して、このデバイスエントリーの vendor 属性と一致する vendor 属性と、この product_blacklist 属性と一致する product 属性を持つデバイス blacklist エントリーを作成します。

vpd_vendor

VPD ページの省略形を使用して、ベンダー固有の Vital Product Data (VPD) ページ情報を表示します。

multipathd デーモンは、この情報を使用してデバイス固有の情報を収集します。現在、hp3par VPD ページのみがサポートされています。

hardware_handler

特定のデバイスタイプに使用するハードウェアハンドラーを指定します。可能な値はすべてハードウェアに依存し、以下が含まれます。

emc: CLARiX CX/AX や EMC VNX などの DGC クラスアレイおよび Unity ファミリーのハードウェアハンドラー。

rdac: NetApp SANtricity E/EF Series などの LSI/Engenio/NetApp RDAC クラスと、IBM DELL SGI STK および SUN の OEM アレイのハードウェアハンドラー。

hp_sw: アクティブ/スタンバイモード専用の HP/COMPAQ/DEC HSG80 および MSA/HSV アレイのハードウェアハンドラー。

alua: SCSI-3 ALUA 互換アレイのハードウェアハンドラー。

ana: NVMe ANA 互換アレイのハードウェアハンドラー。

デフォルト値は unset です。

重要

バージョン 4.3 以降の Linux カーネルでは、デバイスハンドラーが既知のデバイスに自動的にアタッチされます。これには、SCSI-3 ALUA をサポートするすべてのデバイスが含まれます。カーネルでは、後でハンドラーを変更できません。カーネルでそのようなデバイスに hardware_handler 属性を設定しても効果はありません。

次のリストの属性はオプションです。設定しない場合は、defaults セクションのデフォルト値が適用されます。これらの属性の完全な説明は、設定ファイルのデフォルト を参照してください。

  • path_grouping_policy
  • uid_attribute
  • getuid_callout
  • path_selector
  • path_checker
  • prio
  • prio_args
  • failback
  • alias_prefix
  • no_path_retry
  • rr_min_io
  • rr_min_io_rq
  • flush_on_last_del
  • features
  • reservation_key
  • user_friendly_names
  • deferred_remove
  • san_path_err_threshold
  • san_path_err_forget_rate
  • san_path_err_recovery_time
  • marginal_path_err_sample_time
  • marginal_path_err_rate_threshold
  • marginal_path_err_recheck_gap_time
  • marginal_path_double_failed_time
  • delay_watch_checks
  • delay_wait_checks
  • skip_kpartx
  • max_sectors_kb
  • ghost_delay
  • all_tg_pt

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