2.2. 論理ボリューム内のマルチパスデバイス


マルチパスデバイスを作成したら、論理ボリュームマネージャー (LVM) 物理ボリュームを作成する際に物理デバイス名を使用するのと同様に、マルチパスデバイス名を使用できます。たとえば、/dev/mapper/mpatha がマルチパスデバイスの名前である場合、pvcreate /dev/mapper/mpatha コマンドは、/dev/mapper/mpatha を物理ボリュームとしてマークします。

他の LVM 物理デバイスを使用するのと同じように、LVM ボリュームグループを作成するときに、作成された LVM 物理デバイスを使用できます。

/etc/lvm/lvm.conf ファイル内のすべての sd デバイスをフィルタリングするには、そのファイルの devices セクションに filter = [ "r/block/", "r/disk/", "r/sd./", "a/./" ] を追加します。

注記

パーティションを設定したデバイス全体に LVM 物理ボリュームを作成しようとすると、pvcreate コマンドは失敗します。Anaconda および Kickstart のインストールプログラムは、すべてのブロックデバイスに特に指定しない限り、空のパーティションテーブルを作成します。パーティションを作成する代わりにデバイス全体を使用する場合は、デバイスから既存のパーティションを削除します。kpartx -d デバイスコマンドと fdisk ユーティリティーを使用して、既存のパーティションを削除できます。システムに 2Tb を超えるブロックデバイスがある場合は、parted ユーティリティーを使用してパーティションを削除します。

active/passive マルチパスアレイを基礎となる物理デバイスとして使用する LVM 論理ボリュームを作成する場合は、必要に応じて、/etc/lvm/lvm.conf ファイルにフィルターを追加して、マルチパスデバイスの基礎となるディスクを除外できます。これは、I/O の受信時にアレイがアクティブパスをパッシブパスに自動的に変更する場合に、このようなデバイスにフィルターが設定されていないと、LVM がパッシブパスをスキャンするたびにマルチパスがフェイルオーバーおよびフェイルバックするためです。

カーネルは、使用する正しいハードウェアハンドラーを自動的に検出してアクティブ/パッシブ状態を変更します。状態を変更するために介入を必要とするアクティブ/パッシブパスの場合、マルチパスは自動的にこのハードウェアハンドラーを使用して、必要に応じて介入します。カーネルが使用する正しいハードウェアハンドラーを自動的に検出しない場合は、multipath.conf ファイルで "hardware_handler" オプションを使用して、使用するハードウェアハンドラーを設定できます。パッシブパスをアクティブにするコマンドを必要とする アクティブ/パッシブ アレイでこの問題が発生すると、LVM が警告メッセージを出力します。

設定によっては、LVM が以下のいずれかのメッセージを出力することがあります。

  • LUN の準備ができていません:

    end_request: I/O error, dev sdc, sector 0
    sd 0:0:0:3: Device not ready: <6>: Current: sense key: Not Ready
        Add. Sense: Logical unit not ready, manual intervention required
  • 読み取りに失敗しました:

    /dev/sde: read failed after 0 of 4096 at 0: Input/output error

以下は、上記のエラーの理由です。

  • マルチパスは、マシンにアクティブ/パッシブパスを提供するストレージデバイスでは設定されません。
  • パスはマルチパスデバイスではなく、直接アクセスします。

関連情報

Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.