10.2. Arbiter ブリック配置の管理
Arbiter ブリックの配置先を制御するタスクの実行に、Heketi は特定のノードおよびデバイスタグを使用します。Arbiter 機能の場合、「arbiter」タグは「supported」、「required」、または「disabled」の値が指定されたノードまたはデバイスに適用できます。
ここで、
- supported: arbiter ブリックとデータブリックの両方が可能です。
- required: Arbiter ブリックのみが許可され、データブリックは拒否されます。
- disabled: データブリックのみが許可され、arbiter ブリックは拒否されます。
ユースケースに基づいて、ノードまたはデバイスにタグを設定できます。
たとえば、Arbiter を使用して Arbiter ノードがデータをホストするノード間の専用のタイブレーカーとして機能するようにノードを分割するには、ノードにタグを設定します。
以下の例は、デバイスにタグを設定する方法を示しています。ノードには異種のデバイスタイプがあり、1 つのノードには、サイズの小さい nvme デバイスを、2 つ (以上の) ノードにはサイズの大きい SSD を指定するなど、特定の省スペースパターンを設定します。これを実行するには、サイズの小さいデバイスを d1(arbiter:required)として、サイズの大きいデバイスを d2 および d3(arbiter:disabled)として識別して、デバイスにタグを設定します。
明示的なタグのないデバイスは、接続先のノードから arbiter タグ値を自動的に継承します。デバイスへの明示的なタグは常にノードのタグよりも優先されます。
10.2.1. Heketi CLI を使用したタグの設定
heketi-cli コマンドラインツールを使用してノードとデバイスにタグを設定するには、以下のコマンドを実行します。
ノード
# heketi-cli node settags <node id> arbiter:<tag>
以下は例になります。
# heketi-cli node settags e2a792a43ca9a6bac4b9bfa792e89347 arbiter:disabled
デバイス
# heketi-cli device settags <device id> arbiter:<tag>
以下は例になります。
# heketi-cli device settags 167fe2831ad0a91f7173dac79172f8d7 arbiter:required