7.2. スタンドアロンの Red Hat Quay デプロイメントでの Clair のセットアップ
スタンドアロンの Red Hat Quay デプロイメントの場合、Clair を手動でセットアップできます。
手順
Red Hat Quay インストールディレクトリーに、Clair データベースデータ用の新しいディレクトリーを作成します。
$ mkdir /home/<user-name>/quay-poc/postgres-clairv4
次のコマンドを入力して、
postgres-clairv4
ファイルに適切な権限を設定します。$ setfacl -m u:26:-wx /home/<user-name>/quay-poc/postgres-clairv4
次のコマンドを入力して、Clair PostgreSQL データベースをデプロイします。
$ sudo podman run -d --name postgresql-clairv4 \ -e POSTGRESQL_USER=clairuser \ -e POSTGRESQL_PASSWORD=clairpass \ -e POSTGRESQL_DATABASE=clair \ -e POSTGRESQL_ADMIN_PASSWORD=adminpass \ -p 5433:5432 \ -v /home/<user-name>/quay-poc/postgres-clairv4:/var/lib/pgsql/data:Z \ registry.redhat.io/rhel8/postgresql-13:1-109
Clair デプロイメント用に PostgreSQL
uuid-ossp
モジュールをインストールします。$ sudo podman exec -it postgresql-clairv4 /bin/bash -c 'echo "CREATE EXTENSION IF NOT EXISTS \"uuid-ossp\"" | psql -d clair -U postgres'
出力例
CREATE EXTENSION
注記Clair では、
uuid-ossp
拡張機能を PostgreSQL データベースに追加する必要があります。適切な権限を持つユーザーの場合は、拡張機能を作成すると、Clair によって自動的に追加されます。ユーザーが適切な権限を持っていない場合は、Clair を開始する前に拡張機能を追加する必要があります。拡張機能が存在しない場合は、Clair が起動しようとすると、
ERROR: Please load the "uuid-ossp" extension.(SQLSTATE 42501)
エラーが発生します。実行中の場合は、
Quay
コンテナーを停止し、設定モードで再始動して、既存の設定をボリュームとしてロードします。$ sudo podman run --rm -it --name quay_config \ -p 80:8080 -p 443:8443 \ -v $QUAY/config:/conf/stack:Z \ registry.redhat.io/quay/quay-rhel8:v3.12.0 config secret
- 設定ツールにログインし、UI の Security Scanner セクションで Enable Security Scanning をクリックします。
-
quay-server
システムでまだ使用されていないポート (8081
など) を使用して、Clair の HTTP エンドポイントを設定します。 Generate PSK ボタンを使用して、事前共有キー (PSK) を作成します。
セキュリティースキャナー UI
-
Red Hat Quay の
config.yaml
ファイルを検証してダウンロードし、設定エディターを実行しているQuay
コンテナーを停止します。 新しい設定バンドルを Red Hat Quay インストールディレクトリーに展開します。次に例を示します。
$ tar xvf quay-config.tar.gz -d /home/<user-name>/quay-poc/
Clair 設定ファイル用のフォルダーを作成します。次に例を示します。
$ mkdir /etc/opt/clairv4/config/
Clair 設定フォルダーに移動します。
$ cd /etc/opt/clairv4/config/
以下のように、Clair 設定ファイルを作成します。
http_listen_addr: :8081 introspection_addr: :8088 log_level: debug indexer: connstring: host=quay-server.example.com port=5433 dbname=clair user=clairuser password=clairpass sslmode=disable scanlock_retry: 10 layer_scan_concurrency: 5 migrations: true matcher: connstring: host=quay-server.example.com port=5433 dbname=clair user=clairuser password=clairpass sslmode=disable max_conn_pool: 100 migrations: true indexer_addr: clair-indexer notifier: connstring: host=quay-server.example.com port=5433 dbname=clair user=clairuser password=clairpass sslmode=disable delivery_interval: 1m poll_interval: 5m migrations: true auth: psk: key: "MTU5YzA4Y2ZkNzJoMQ==" iss: ["quay"] # tracing and metrics trace: name: "jaeger" probability: 1 jaeger: agent: endpoint: "localhost:6831" service_name: "clair" metrics: name: "prometheus"
Clair の設定形式の詳細は、Clair 設定リファレンス を参照してください。
コンテナーイメージを使用して Clair を起動し、作成したファイルから設定にマウントします。
$ sudo podman run -d --name clairv4 \ -p 8081:8081 -p 8088:8088 \ -e CLAIR_CONF=/clair/config.yaml \ -e CLAIR_MODE=combo \ -v /etc/opt/clairv4/config:/clair:Z \ registry.redhat.io/quay/clair-rhel8:v3.12.0
注記複数の Clair コンテナーを実行することもできますが、単一のコンテナーを超えるデプロイシナリオでは、Kubernetes や OpenShift Container Platform などのコンテナーオーケストレーターを使用することが強く推奨されます。