6.14.2. ライブマイグレーションの最適化
仮想マシンのライブマイグレーションは、リソースを大量に消費する操作です。以下の 2 つのオプションは、ライブマイグレーションを最適化するために、環境内のすべての仮想マシンに対してグローバルに、クラスターレベルで、または個々の仮想マシンレベルで設定できます。
Auto Converge migrations オプションを使用すると、仮想マシンのライブマイグレーション中に自動コンバージェンスが使用されるかどうかを設定できます。負荷が大きいが大きい仮想マシンでは、ライブマイグレーション中に行われる転送速度よりも速くメモリーがダーティーなり、移行が収束できなくなります。QEMU の自動調整機能を使用すると、仮想マシン移行の収束を強制的に実行できます。QEMU は、コンバージェンスの欠如を自動的に検出し、仮想マシン上の vCPU のスロットルダウンをトリガーします。
Enable migration compression オプションでは、仮想マシンのライブマイグレーション中に移行圧縮を使用するかどうかを設定できます。この機能は、Xor Binary Zero Run-Length-Encoding を使用して、メモリー書き込みを必要とするワークロードまたはスパースメモリー更新パターンを使用するアプリケーションに対して、仮想マシンのダウンタイムと合計移行時間を短縮します。
デフォルトでは、両方のオプションはグローバルで無効になっています。
仮想マシン移行時の自動収束および移行圧縮の設定
グローバルレベルで最適化設定を行います。
グローバルレベルで自動コンバージェンスを有効にします。
# engine-config -s DefaultAutoConvergence=True
グローバルレベルで移行圧縮を有効にします。
# engine-config -s DefaultMigrationCompression=True
ovirt-engine サービスを再起動して変更を適用します。
# systemctl restart ovirt-engine.service
クラスターレベルで最適化設定を行います。
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をクリックし、クラスターを選択します。 - をクリックします。
- Migration Policy タブをクリックします。
- Auto Converge migrations リストから、Inherit from global setting、Auto Converge、または Don’t Auto Converge を選択します。
- Enable migration compression リストから、Inherit from global setting、Compress、または Don’t Compress を選択します。
- をクリックします。
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仮想マシンレベルで最適化設定を行います。
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をクリックし、仮想マシンを選択します。 - をクリックします。
- Host タブをクリックします。
- Auto Converge migrations リストから、Inherit from cluster setting、Auto Converge、または Don’t Auto Converge を選択します。
- Enable migration compression リストから、Inherit from cluster setting、Compress、または Don’t Compress を選択します。
- をクリックします。
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