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2.7. プール

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2.7.1. 仮想マシンプールの概要

仮想マシンプールは、すべて同じテンプレートのクローンであり、特定のグループ内の任意のユーザーがオンデマンドで使用できる仮想マシンのグループです。仮想マシンプールを使用すると、管理者はユーザー向けに一連の一般化された仮想マシンを迅速に設定できます。

ユーザーは、プールから仮想マシンを取得することにより、仮想マシンプールにアクセスします。ユーザーがプールから仮想マシンを取得すると、プール内の仮想マシン (使用可能な場合) のいずれかが提供されます。その仮想マシンは、プールのベースとなったテンプレートと同じオペレーティングシステムと設定を持ちますが、ユーザーが仮想マシンを使用するたびにプールの同じメンバーを受け取るとは限りません。ユーザーは、プールの設定に応じて、同じ仮想マシンプールから複数の仮想マシンを取得することもできます。

仮想マシンプールはデフォルトでステートレスです。つまり、仮想マシンのデータと設定の変更は再起動後も永続的ではありません。ただし、プールはステートフルになるように設定できるため、前のユーザーが行った変更を保持できます。ただし、ユーザーが仮想マシンプールから取得した仮想マシンのコンソールオプションを設定する場合、それらのオプションは、その仮想マシンプールのそのユーザーのデフォルトとして設定されます。

注記

管理ポータルからアクセスした場合、プールから取得した仮想マシンはステートレスではありません。これは、管理者が必要に応じてディスクに変更を書き込める必要があるためです。

原則として、プール内の仮想マシンは、ユーザーが取得すると起動し、ユーザーが終了するとシャットダウンされます。ただし、仮想マシンプールには、事前に起動した仮想マシンを含めることもできます。事前に起動した仮想マシンは稼働状態に保たれ、ユーザーが使用するまでアイドル状態のままになります。これにより、ユーザーはそのような仮想マシンの使用をすぐに開始できますが、これらの仮想マシンは、アイドル状態のために使用されていないときでもシステムリソースを消費します。

2.7.2. 仮想マシンプールの作成

共通のテンプレートに基づいて、複数の仮想マシンを含む仮想マシンプールを作成できます。仮想マシンのシーリングおよびテンプレートの作成について、詳しくは 仮想マシン管理ガイドテンプレート を参照してください。

Windows 仮想マシンの Sysprep ファイル設定オプション

要件に応じて、いくつかの sysprep ファイル設定オプションを使用できます。

プールがドメインに参加する必要がない場合は、/usr/share/ovirt-engine/conf/sysprep/ にあるデフォルトの sysprep ファイルを使用できます。

プールをドメインに参加させる必要がある場合は、Windows オペレーティングシステムごとにカスタム sysprep を作成できます。

  1. 各オペレーティングシステムに関連するセクションを /usr/share/ovirt-engine/conf/osinfo-defaults.properties から新しいファイルにコピーし、99-defaults.properties として保存します。
  2. 99-defaults.properties で、Windows 製品のアクティベーションキーと新しいカスタム sysprep ファイルのパスを指定します。

    os.operating_system.productKey.value=Windows_product_activation_key …​ os.operating_system.sysprepPath.value = ${ENGINE_USR}/conf/sysprep/sysprep.operating_system

  3. ドメイン、ドメインパスワード、およびドメイン管理者を指定して、新しい sysprep ファイルを作成します。

    <Credentials>
        <Domain>__AD_Domain__</Domain>
        <Password>__Domain_Password__</Password>
        <Username>__Domain_Administrator__</Username>
    </Credentials>

Windows 仮想マシンのさまざまなプール用に異なる sysprep 設定が必要な場合は、管理ポータルにカスタムの sysprep ファイルを作成することができます (以下の 仮想マシンプールの作成 を参照)。詳細は、仮想マシンガイドsysprep を使用した仮想マシン設定の自動化 を参照してください。

手順

  1. Compute Pools をクリックします。
  2. New をクリックします。
  3. ドロップダウンリストから Cluster を選択します。
  4. ドロップダウンメニューから Template とバージョンを選択します。テンプレートは、プール内のすべての仮想マシンの標準設定を指定します。
  5. ドロップダウンリストから Operating System を選択します。
  6. Optimized for を使用して、Desktop または Server の仮想マシンを最適化します。

    注記

    高性能仮想マシンは単一のホストと具体的なリソースに固定されているため、High Performance 最適化はプールには推奨されません。このような設定の仮想マシンが複数含まれるプールは、適切に実行されません。

  7. Name を入力し、オプションで DescriptionComment を入力します。

    プールの Name は、数値の接尾辞を付けて、プール内の各仮想マシンに適用されます。仮想マシンの番号付けは、プレースホルダーとして ? を使用してカスタマイズできます。

    例2.1 プール名と仮想マシンの番号付けの例

    • プール: MyPool

      仮想マシン: MyPool-1MyPool-2、… MyPool-10

    • プール: MyPool-???

      仮想マシン: MyPool-001MyPool-002、… MyPool-010

  8. プールの Number of VMs を入力します。
  9. Prestarted フィールドに、事前起動する仮想マシンの数を入力します。
  10. 1 人のユーザーがセッションで実行できる Maximum number of VMs per user を 選択します。最小値は 1 です。
  11. 削除からの保護を有効にするには、Delete Protection チェックボックスをオンにします。
  12. Windows 以外の仮想マシンのプールを作成している場合、またはデフォルトの sysprep を使用している場合、この手順をスキップしてください。Windows 仮想マシンのプール用のカスタム sysprep ファイルを作成する場合:

    1. Show Advanced Options ボタンをクリックします。
    2. Initial Run タブをクリックし、Use Cloud-Init/Sysprep チェックボックスを選択します。
    3. Authentication 矢印をクリックして User NamePassword を入力するか、Use already configured password を選択します。

      注記

      この User Name は、ローカル管理者の名前です。この値は、Authentication セクションまたはカスタム sysprep ファイルでデフォルト値 (user) 以外の値に変更できます。

    4. Custom Script の矢印をクリックして、/usr/share/ovirt-engine/conf/sysprep/ にあるデフォルトの sysprep ファイルの内容をテキストボックスに貼り付けます。
    5. sysprep ファイルの次の値を変更できます。

      • Key。事前定義された Windows アクティベーションプロダクトキーを使用しない場合は、<![CDATA[$ProductKey$]]> を有効なプロダクトキーに置き換えてください。

        <ProductKey>
            <Key><![CDATA[$ProductKey$]]></Key>
        </ProductKey>

        例2.2 Windows のプロダクトキーの例

        <ProductKey>
            <Key>0000-000-000-000</Key>
        </ProductKey>
      • Windows 仮想マシンが参加する Domain、ドメインの Password、およびドメイン管理者の Username:

        <Credentials>
            <Domain>__AD_Domain__</Domain>
            <Password>__Domain_Password__</Password>
            <Username>__Domain_Administrator__</Username>
        </Credentials>

        例2.3 ドメイン認証情報の例

        <Credentials>
            <Domain>addomain.local</Domain>
            <Password>12345678</Password>
            <Username>Sarah_Smith</Username>
        </Credentials>
        注記

        ドメインに参加するには、DomainPassword、および Username が必要です。Key はアクティベーション用です。必ずしも両方が必要なわけではありません。

        ドメインと認証情報は、Initial Run タブでは変更できません。

      • ローカル管理者の FullName:

        <UserData>
        ...
            <FullName>__Local_Administrator__</FullName>
        ...
        </UserData>
      • DisplayName とローカル管理者の Name:

        <LocalAccounts>
            <LocalAccount wcm:action="add">
                <Password>
                    <Value><![CDATA[$AdminPassword$]]></Value>
                    <PlainText>true</PlainText>
                </Password>
                <DisplayName>__Local_Administrator__</DisplayName>
                <Group>administrators</Group>
                <Name>__Local_Administrator__</Name>
            </LocalAccount>
        </LocalAccounts>

        sysprep ファイルの残りの変数は、Initial Run タブで入力できます。

  13. オプション:Pool Type を設定します。

    1. Type タブをクリックして、Pool Type を選択します。

      • Manual - 管理者は、仮想マシンをプールに明示的に戻す責任があります。
      • Automatic - 仮想マシンは自動的に仮想マシンプールに戻されます。
    2. 仮想マシンがステートフルモードで開始されるようにするには、Stateful Pool チェックボックスをオンにします。これにより、前のユーザーが行った変更が仮想マシンに保持されます。
    3. OK をクリックします。
  14. オプション:SPICE プロキシーをオーバーライドします。

    1. Console タブで、Override SPICE Proxy チェックボックスをオンにします。
    2. Overridden SPICE proxy address テキストフィールドで、グローバル SPICE プロキシーをオーバーライドする SPICE プロキシーのアドレスを指定します。
    3. OK をクリックします。
  15. Windows 仮想マシンのプールの場合は、Compute Virtual Machines をクリックして、プールから各仮想マシンを選択し、Run Run Once をクリックします。

    注記

    仮想マシンが起動せず、Info [windeploy.exe] Found no unattend file%WINDIR%\panther\UnattendGC\setupact.log に表示されない場合は、作成に使用された Windows 仮想マシンのレジストリーに UnattendFile キーを追加して、プールのテンプレートを作成します。

    1. Windows 仮想マシンに、A:\Unattend.xml などの無人ファイルを含むセカンダリー CD-ROM デバイスが接続されていることを確認します。
    2. 仮想マシンを選択し、Run Run once をクリックします。
    3. ブートオプションで、Attach Windows guest tools CD をオンにします。
    4. StartRun の順にクリックし、Open テキストボックスに regedit を入力して OK をクリックします。
    5. 左側のペインで、HKEY_LOCAL_MACHINE SYSTEM Setup に移動します。
    6. 右ペインを右クリックして、New String Value を選択します。
    7. キー名として UnattendFile を入力します。
    8. 新しいキーをダブルクリックし、キーの値として unattend ファイルの名前とパス (A:\Unattend.xml など) を入力します。
    9. レジストリーを保存し、Windows 仮想マシンをシールして新しいテンプレートを作成します。詳細は、仮想マシン管理ガイドテンプレート を参照してください。

指定した数の同一の仮想マシンを使用して仮想マシンプールを作成および設定しました。これらの仮想マシンは、Compute Virtual Machines で表示するか、プールの名前をクリックして詳細ビューを開くことで表示できます。プール内の仮想マシンは、アイコンにより独立した仮想マシンと区別されます。

2.7.3. New Pool と Edit Pool ウィンドウの設定およびコントロール

2.7.3.1. New Pool と Edit Pool の一般設定の説明

次の表に、仮想マシンプールに固有の New Pool ウィンドウと Edit Pool ウィンドウの General タブに必要な情報の詳細を示します。他のすべての設定は、New Virtual Machine ウィンドウの設定と同じです。

表2.30 General 設定
フィールド名説明

Template

仮想マシンプールのベースとなるテンプレートおよびテンプレートサブバージョン。テンプレートの latest サブバージョンに基づいてプールを作成する場合、プール内のすべての仮想マシンは、再起動すると、最新のテンプレートバージョンを自動的に受け取ります。仮想マシンのテンプレートの設定に関する詳細は、仮想マシン管理ガイド仮想マシンの General の設定に関する説明 および New Template および Edit Template ウィンドウの設定に関する説明 を参照してください。

説明

仮想マシンに関する分かりやすい説明。

Comment

仮想マシンプールについて、人間が判読可能なコメントをプレーンテキストで追加するフィールド。

Prestarted VMs

ユーザーによって取得される前に開始され、その状態に維持される、仮想マシンプール内の仮想マシンの数を指定できます。このフィールドの値は、0 から仮想マシンプール内の仮想マシン総数の間でなければなりません。

Number of VMs/Increase number of VMs in pool by

作成して仮想マシンプールで使用できるようにする仮想マシンの数を指定できます。編集ウィンドウでは、仮想マシンプール内の仮想マシンの数を指定された数だけ増やすことができます。デフォルトでは、プールに作成できる仮想マシンの最大数は 1000 です。この値は、engine-config コマンドの MaxVmsInPool キーを使用して設定できます。

Maximum number of VMs per user

1 人のユーザーが一度に仮想マシンプールから取得できる仮想マシンの最大数を指定できます。このフィールドの値は、1 から 32,767 の間でなければなりません。

Delete Protection

プール内の仮想マシンが削除されないようにすることができます。

Sealed

テンプレートからのマシン固有の設定が、テンプレートからプロビジョニングされた仮想マシンで再現されないようにします。シールプロセスの詳細は、テンプレートとしてデプロイするための Windows 仮想マシンのシール を参照してください。

2.7.3.2. New Pool と Edit Pool の Type 設定

次の表に、New Pool ウィンドウと Edit Pool ウィンドウの Type タブに必要な情報の詳細を示します。

表2.31 Type 設定
フィールド名説明

Pool Type

このドロップダウンメニューでは、仮想マシンプールのタイプを指定できます。以下のオプションを設定できます。

  • Automatic: ユーザーが仮想マシンプールから取得した仮想マシンの使用を終了すると、その仮想マシンは自動的に仮想マシンプールに戻されます。
  • Manual: ユーザーが仮想マシンプールから取得した仮想マシンの使用を終了した後、管理者が手動で仮想マシンを返却した場合にのみ、その仮想マシンは仮想マシンプールに返却されます。

Stateful Pool

仮想マシンが別のユーザーに渡されたときに、プール内の仮想マシンの状態を保持するかどうかを指定します。これは、前のユーザーが行った変更が仮想マシンに保持されることを意味します。

2.7.3.3. New Pool と Edit Pool の Console 設定

次の表に、仮想マシンプールに固有の New Pool または Edit Pool ウィンドウの Console タブに必要な情報の詳細を示します。他のすべての設定は、New Virtual Machine ウィンドウと Edit Virtual Machine ウィンドウの設定と同じです。

表2.32 Console の設定
フィールド名説明

Override SPICE proxy

このチェックボックスを選択すると、グローバル設定で定義された SPICE プロキシーのオーバーライドが有効になります。この機能は、ホストが存在するネットワーク外にユーザー (たとえば、仮想マシンポータル経由で接続する) がある場合に役に立ちます。

Overridden SPICE proxy address

SPICE クライアントが仮想マシンに接続するプロキシー。このプロキシーは、Red Hat Virtualization 環境用に定義されたグローバル SPICE プロキシーと、仮想マシンプールが属するクラスター用に定義された SPICE プロキシー (存在する場合) の両方をオーバーライドします。アドレスは以下の形式でなければなりません。

protocol://host:port

2.7.3.4. 仮想マシンプールの Host 設定

次の表に、New Pool ウィンドウおよび Edit Pool ウィンドウの Host タブで使用できるオプションの詳細を示します。

表2.33 仮想マシンプール: Host 設定
フィールド名サブ要素説明

Start Running On

 

仮想マシンを実行する優先ホストを定義します。以下のいずれかを選択します。

  • Any Host in Cluster - 仮想マシンは、クラスター内の利用可能な任意のホストで起動し、実行できます。
  • Specific Host(s) - 仮想マシンはクラスター内の特定のホストで実行を開始します。ただし、Manager または管理者は、仮想マシンの移行および高可用性設定に応じて、仮想マシンをクラスター内の別のホストに移行することができます。利用可能なホスト一覧から、特定のホストまたはホストのグループを選択します。

CPU options

Pass-Through Host CPU

選択すると、仮想マシンがホストの CPU フラグを使用できるようになります。これを選択すると、Migration OptionsAllow manual migration only に設定されます。

 

Migrate only to hosts with the same TSC frequency

選択した場合、仮想マシンは同じ TSC 周波数のホストにしか移行できません。このオプションは、高性能仮想マシンにのみ有効です。

Migration Options

Migration mode

仮想マシンの実行および移行オプションを定義します。このオプションを使用しない場合、仮想マシンはそのクラスターのポリシーに従って実行または移行されます。

  • Allow manual and automatic migration - 環境のステータスに応じて自動的に、または管理者により手動で、仮想マシンをホストから別のホストに移行することができます。
  • Allow manual migration only - 仮想マシンは、管理者が手動で移行する場合にのみ、ホストから別のホストに移行できます。
  • Do not allow migration - 自動と手動のいずれの場合も、仮想マシンは移行できません。
 

Migration policy

移行収束ポリシーを定義します。チェックボックスをオフのままにすると、ホストがポリシーを決定します。

  • Cluster default (Minimal downtime) - vdsm.conf のオーバーライドは引き続き適用されます。ゲストエージェントフックメカニズムが無効になっています。
  • Minimal downtime - 一般的な状況において、仮想マシンを移行できます。仮想マシンで重大なダウンタイムは発生しません。移行は、長時間 (QEMU の反復により最大 500 ミリ秒) が経過しても仮想マシンの移行が収束されない場合に中止されます。ゲストエージェントフックメカニズムは有効化されています。
  • Post-copy migration - コピー後の移行を使用すると、ソースホスト上にある、移行予定の仮想マシンの vCPU を一時停止し、最小限のメモリーページのみを転送します。次に、移行先ホストにある仮想マシンの vCPU をアクティブにし、移行先で仮想マシンが動作中に残りのメモリーページを転送します。

    post-copy ポリシーでは、まず pre-copy を実行して収束するか検証します。長時間経過しても仮想マシンの移行が収束しない場合、post-copy に切り替わります。

    これにより、移行先の仮想マシンのダウンタイムが大幅に短縮されるとともに、移行元の仮想マシンのメモリーページがどれだけ急激に変化しても、確実に移行が完了されます。標準的な pre-copy の移行では対応できない、連続使用率の高い仮想マシンの移行に最適です。

    このポリシーの欠点として、post-copy フェーズではメモリーの不足部分がホスト間で転送されるため、仮想マシンが大幅に遅くなる可能性があります。

    警告

    post-copy プロセスの完了前にネットワーク接続が切断されると、Manager は一時停止し、実行中の仮想マシンを強制終了します。仮想マシンの可用性が重要である場合や、移行ネットワークが不安定な場合は、post-copy migration を使用しないでください。

  • Suspend workload if needed - 仮想マシンが負荷の高いワークロードを実行している場合も含め、ほとんどの状況で仮想マシンを移行できます。そのため、仮想マシンで他の設定よりも大きなダウンタイムが生じる場合があります。ワークロードが極端な場合、移行が中止される可能性があります。ゲストエージェントフックメカニズムは有効化されています。
 

Enable migration encryption

移行中に仮想マシンを暗号化できるようにします。

  • Cluster default
  • Encrypt
  • Don't encrypt
 

Parallel Migrations

使用する並列移行接続の有無と数を指定できます。

  • Cluster default: 並列移行接続は、クラスターのデフォルトによって決定されます。
  • Disabled: 仮想マシンは、単一の非並列接続を使用して移行されます。
  • Auto: 並列接続の数は自動的に決定されます。この設定により、並列接続が自動的に無効になる可能性があります。
  • Auto Parallel: 並列接続の数は自動的に決定されます。
  • Custom: 並列接続の優先数を指定できます。実際の数はそれより少ない場合があります。
 

Number of VM Migration Connections

この設定は、Custom が選択されている場合にのみ利用できます。カスタム並列移行の推奨数は 2 から 255 です。

Configure NUMA

NUMA Node Count

仮想マシンに割り当てることができるホストで利用可能な仮想 NUMA ノードの数。

 

NUMA Pinning

NUMA Topology ウィンドウを開きます。このウィンドウには、ホストの合計 CPU、メモリー、NUMA ノード、および仮想マシンの仮想 NUMA ノードが表示されます。右側のボックスから左側の NUMA ノードに各 vNUMA をクリックアンドドラッグすることで、仮想 NUMA ノードを手動でホストの NUMA ノードに固定することができます。

メモリー割り当てに Tune Mode を設定することもできます。

Strict - メモリーをターゲットノードに割り当ることができない場合は、メモリーの割り当てに失敗します。

Preferred - メモリーは、1 つの優先ノードから割り当てられます。十分なメモリーが利用できない場合は、他のノードからメモリーを割り当てることができます。

Interleave - メモリーはラウンドロビンアルゴリズムで全ノードに割り当てられます。

NUMA ピニングを定義する場合、Migration OptionsAllow manual migration only に設定されます。

2.7.3.5. New Pool と Edit Pool の Resource Allocation 設定

次の表に、仮想マシンプールに固有の New Pool ウィンドウと Edit Pool ウィンドウの Resource Allocation タブに必要な情報の詳細を示します。他のすべての設定は、New Virtual Machine ウィンドウの設定と同じです。詳細は、仮想マシン管理ガイド仮想マシンの Resource Allocation 設定に関する説明 を参照してください。

表2.34 Resource Allocation の設定
フィールド名サブ要素説明

Disk Allocation

Auto select target

このチェックボックスをオンにすると、空き容量が最も多いストレージドメインが自動的に選択されます。Target フィールドと Disk Profile フィールドは無効になっています。

 

Format

このフィールドは読み取り専用で、常に QCOW2 を表示します。

2.7.3.6. 仮想マシンプールの編集

作成した仮想マシンプールのプロパティーを編集できます。仮想マシンプールの編集時に使用できるプロパティーは、新しい仮想マシンプールの作成時に使用できるプロパティーと同じですが、Number of VMs プロパティーが Increase number of VMs in pool by に置き換えられている点が異なります。

注記

仮想マシンプールを編集する場合、導入された変更は新しい仮想マシンにのみ影響します。導入された変更の時点ですでに存在していた仮想マシンは影響を受けません。

手順

  1. Compute Pools をクリックして、仮想マシンプールを選択します。
  2. Edit をクリックします。
  3. 仮想マシンプールのプロパティーを編集します。
  4. Ok をクリックします。

2.7.3.7. プール内の仮想マシンの事前起動

仮想マシンプール内の仮想マシンは、デフォルトで電源がオフになっています。ユーザーがプールから仮想マシンを要求すると、マシンの電源がオンになり、ユーザーに割り当てられます。一方で、事前に起動した仮想マシンはすでに稼働しており、ユーザーへの割り当てを待機しているため、ユーザーがマシンにアクセスできるようになるまで待機する時間が短縮されます。事前に起動した仮想マシンがシャットダウンすると、プールに戻され、元の状態に復元されます。事前に起動した仮想マシンの最大数は、プール内の仮想マシンの数です。

事前に起動した仮想マシンは、ユーザーが特に割り当てられていない仮想マシンにすぐにアクセスする必要がある環境に適しています。自動プールのみが仮想マシンを事前に起動できます。

手順

  1. Compute Pools をクリックして、仮想マシンプールを選択します。
  2. Edit をクリックします。
  3. Prestarted VMs フィールドに、事前起動する仮想マシンの数を入力します。
  4. Type タブをクリックします。Pool TypeAutomatic に設定されていることを確認します。
  5. OK をクリックします。

2.7.3.8. 仮想マシンプールへの仮想マシンの追加

仮想マシンプールで最初にプロビジョニングされた数よりも多くの仮想マシンが必要な場合は、プールにマシンを追加します。

手順

  1. Compute Pools をクリックして、仮想マシンプールを選択します。
  2. Edit をクリックします。
  3. Increase number of VMs in pool by フィールドに、追加の仮想マシンの数を入力します。
  4. OK をクリックします。

2.7.3.9. 仮想マシンプールからの仮想マシンのデタッチ

仮想マシンを仮想マシンプールからデタッチできます。仮想マシンを切り離すと、その仮想マシンがプールから削除され、独立した仮想マシンになります。

手順

  1. Compute Pools をクリックします。
  2. プールの名前をクリックします。詳細ビューが開きます。
  3. Virtual Machines タブをクリックして、プール内の仮想マシンを一覧表示します。
  4. 仮想マシンのステータスが Down であることを確認します。実行中の仮想マシンをデタッチすることはできません。
  5. 1 つ以上の仮想マシンを選択し、Detach をクリックします。
  6. OK をクリックします。
注記

仮想マシンは環境内に存在したままで、Compute Virtual Machines から表示およびアクセスできます。アイコンが変化して、デタッチされた仮想マシンが独立した仮想マシンであることを示すことに注意してください。

2.7.3.10. 仮想マシンプールの削除

データセンターから仮想マシンプールを削除できます。最初に、プール内のすべての仮想マシンを削除またはデタッチする必要があります。プールから仮想マシンを切り離すと、それらは独立した仮想マシンとして保持されます。

手順

  1. Compute Pools をクリックして、仮想マシンプールを選択します。
  2. Remove をクリックします。
  3. OK をクリックします。
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