2.5. システム全体の暗号化ポリシーからアプリケーションを除外する


サポートされている暗号スイートとプロトコルをアプリケーションで直接設定することにより、アプリケーションで使用される暗号化設定をカスタマイズできます。

/etc/crypto-policies/back-ends ディレクトリーからアプリケーション関連のシンボリックリンクを削除することもできます。カスタマイズした暗号化設定に置き換えることもできます。この設定により、除外されたバックエンドを使用するアプリケーションに対するシステム全体の暗号化ポリシーが使用できなくなります。この修正は、Red Hat ではサポートされていません。

2.5.1. システム全体の暗号化ポリシーを除外する例

curl

curl ツールで使用する暗号を指定するには、--ciphers オプションを使用して、その値に、コロンで区切った暗号化のリストを指定します。以下に例を示します。

$ curl <https://example.com> --ciphers '@SECLEVEL=0:DES-CBC3-SHA:RSA-DES-CBC3-SHA'
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詳細は、curl(1) man ページを参照してください。

Libreswan
詳細は、ネットワークのセキュリティー保護 ドキュメントの Libreswan でのレガシー暗号およびアルゴリズムの有効化 セクションを参照してください。
Mozilla Firefox
Web ブラウザーの Mozilla Firefox では、システム全体の暗号化ポリシーをオプトアウトすることはできません。ただし、Firefox の Configuration Editor で、サポートされている暗号と TLS バージョンをさらに制限することはできます。アドレスバーに about:config と入力し、必要に応じて security.tls.version.min の値を変更します。たとえば、security.tls.version.min1 に設定すると、最低でも TLS 1.0 が必要になり、security.tls.version.min 2 が TLS 1.1 になります。
OpenSSH サーバー

OpenSSH サーバーのシステム全体の暗号化ポリシーをオプトアウトするには、/etc/ssh/sshd_config.d/ ディレクトリーにドロップイン設定ファイルを配置して暗号化ポリシーを指定します。50 より小さい 2 桁の数字の接頭辞 (辞書順で 50-redhat.conf ファイルの前になるように) と、.conf という接尾辞を使用します。たとえば、49-crypto-policy-override.conf です。

詳細は、sshd_config(5) man ページを参照してください。

OpenSSH クライアント

OpenSSH クライアントのシステム全体の暗号化ポリシーをオプトアウトするには、次のいずれかのタスクを実行します。

  • 特定のユーザーの場合は、グローバルの ssh_config~/.ssh/config ファイル内のユーザー固有の設定でオーバーライドします。
  • システム全体の場合は、/etc/ssh/ssh_config.d/ ディレクトリーにあるドロップイン設定ファイルに暗号化ポリシーを指定します。このとき、辞書式順序で 50-redhat.conf ファイルよりも前に来るように、50 未満の 2 桁の接頭辞と、.conf という接尾辞を付けます (例: 49-crypto-policy-override.conf)。

詳細は、ssh_config(5) man ページを参照してください。

wget

wget ネットワークダウンローダーで使用される暗号化設定をカスタマイズするには、--secure-protocol および --ciphers オプションを使用します。以下に例を示します。

$ wget --secure-protocol=TLSv1_1 --ciphers="SECURE128" <https://example.com>
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詳細は、wget(1) man ページの HTTPS (SSL/TLS) Options のセクションを参照してください。

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