10.10. 動的プログラミング言語、Web サーバー、およびデータベースサーバー
32 ビットアプリケーションで呼び出されると getpwnam()
が失敗する場合がある
NIS のユーザーが getpwnam()
関数を呼び出す 32 ビットアプリケーションを使用する場合は、nss_nis.i686
パッケージがないと呼び出しに失敗します。この問題を回避するには、yum install nss_nis.i686
コマンドを使用して、不足しているパッケージを手動でインストールします。
OpenLDAP ライブラリー間のシンボルの競合により、httpd
でクラッシュが発生することがある
OpenLDAP が提供する libldap
ライブラリーと libldap_r
ライブラリーの両方が、単一のプロセス内にロードされ、使用されると、これらのライブラリー間でシンボルの競合が発生する可能性があります。そのため、httpd
設定によって mod_security
または mod_auth_openidc
モジュールもロードされると、PHP ldap
拡張機能を使用する Apache httpd
子プロセスが突然終了する可能性があります。
Apache Portable Runtime (APR) ライブラリーに対する RHEL 8.3 の更新では、APR_DEEPBIND
環境変数を設定することでこの問題を回避できます。これにより、httpd
モジュールのロード時に RTLD_DEEPBIND
動的リンカーオプションを使用できるようになります。APR_DEEPBIND
環境変数を有効にすると、競合するライブラリーをロードする httpd
設定でクラッシュが発生しなくなります。
(BZ#1819607)
OQGraph
プラグインが有効な場合に、MariaDB 10.5
が存在しないテーブルの破棄について警告しない
OQGraph
ストレージエンジンプラグインが MariaDB 10.5
サーバーに読み込まれると、MariaDB
は存在しないテーブルの削除について警告しません。特に、ユーザーが DROP TABLE コマンドまたは DROP TABLE
または DROP TABLE IF EXISTS
SQL コマンドを使用して存在しないテーブルをドロップしようとすると、MariaDB
はエラーメッセージを返したり警告をログに記録したりしません。
OQGraph
プラグインは mariadb-oqgraph-engine
パッケージにより提供されることに注意してください。デフォルトではインストールされません。
MariaDB
では PAM プラグインバージョン 1.0 が機能しない
MariaDB 10.3
は、PAM (Pluggable Authentication Modules) プラグインバージョン 1.0 を提供します。MariaDB 10.5
は、プラグインバージョン 1.0 および 2.0 を提供します。バージョン 2.0 がデフォルトです。
RHEL 8 では、MariaDB
PAM プラグインバージョン 1.0 は機能しません。この問題を回避するには、mariadb:10.5
モジュールストリームによって提供される PAM プラグインバージョン 2.0 を使用します。
MariaDB 10.5
は、PAM プラグインバージョン 2.0 を提供します。 も併せて参照してください。
pyodbc
が MariaDB 10.3
で動作しない
現在、pyodbc
モジュールは、RHEL 8.4 リリースに含まれる MariaDB 10.3
サーバーでは機能しません。MariaDB 10.3
サーバーおよび MariaDB 10.5
サーバーの以前のバージョンは、この問題の影響を受けません。
根本的な原因は mariadb-connector-odbc
パッケージにあり、影響を受けるパッケージバージョンは以下のとおりです。
-
pyodbc-4.0.30
-
mariadb-server-10.3.27
-
mariadb-connector-odbc-3.0.7