4.3.2. 仮想マシンの変換
仮想マシンを変換する準備が整ったら、
virt-v2v
を使用して実際の変換を行います。本セクションでは、仮想マシンの変換手順と virt-v2v
のコマンド構文について説明します。
リソースを集中的に使用するプロセスで、仮想マシンのディスクイメージ全体をコピーする必要がある点に注意してください。標準的な環境では、1 台の仮想マシンの変換に約 5 分から 10 分かかります。例4.2「virt-v2v の標準的な変換所要時間」 では、単一の 8GB のディスクを使用する仮想マシンを 3 年前のコンシューマー向けハードウェア上の 1GigE ネットワークで SSH を使用してコピーしています。
例4.2 virt-v2v の標準的な変換所要時間
win2k3r2-pv-32.img: 100% [===========================================]D 0h02m57s virt-v2v: win2k3r2-pv-32 configured with virtio drivers.
コピーするディスクのサイズは、変換の所要時間を決定する主要な要因です。20 GB 以下の単一ディスクを使用する平均的なハードウェア上の仮想マシンの変換所要時間は、通常 10 分未満です。
4.3.2.1. virt-v2v
virt-v2v
は、異種のハイパーバイザーの仮想マシンを Red Hat Enterprise Virtualization で実行するように変換します。仮想マシンを Red Hat Enterprise Virtualization で実行するように変換する一般的なコマンド構文は以下のとおりです。
virt-v2v -i libvirtxml -o rhev -os storage.example.com:/exportdomain --network rhevm guest_name.xml virt-v2v -o rhev -os storage.example.com:/exportdomain --network rhevm guest_name virt-v2v -ic esx://esx.example.com/?no_verify=1 -o rhev -os storage.example.com:/exportdomain --network rhevm guest_name
virt-v2v
で使用できるパラメーターの詳しい説明は 「virt-v2v のパラメーター」 に記載しています。
重要
現在、
virt-v2v
は、5 つ以上の IDE ディスクを使用する仮想マシンの Red Hat Enterprise Virtualization への変換はサポートしていません。ディスクが 5 つ以上ある場合には、仮想マシンの変換を試みても失敗します。