3.3. ルーター Ingress の設定
MicroShift アプリケーションがデータトラフィックのみをリッスンする必要がある場合は、listenAddress
設定を指定してデバイスを分離できます。ネットワーク接続用の特定のポートと IP アドレスを設定することもできます。ユースケースに合わせてエンドポイント設定をカスタマイズするために必要な組み合わせを使用します。
3.3.1. ルーターポートの設定
ルーター Ingress フィールドを設定することで、デバイスが使用するポートを制御できます。
前提条件
- MicroShift をインストールしている。
-
MicroShift の
config.yaml
ファイルが作成されている。 -
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。
MicroShift config.yaml
ファイルで指定する必要のある設定をすべて同時に完了すると、システムの再起動を最小限に抑えることができます。
手順
ingress.ports.http
およびingress.ports.https
フィールドの MicroShiftconfig.yaml
ポート値を、使用するポートに更新します。config.yaml
ルーター設定の例# ... ingress: ports: 1 http: 80 https: 443 routeAdmissionPolicy: namespaceOwnership: InterNamespaceAllowed status: Managed 2 # ...
次のコマンドを実行して、MicroShift サービスを再起動します。
$ sudo systemctl restart microshift
3.3.2. ルーターの IP アドレスの設定
特定の IP アドレスを設定することで、ルーターへのネットワークトラフィックを制限できます。以下に例を示します。
- ルーターが内部ネットワークでのみアクセス可能で、ノースバウンドのパブリックネットワークではアクセスできないユースケース
- ルーターがノースバウンドのパブリックネットワークからのみアクセス可能で、内部ネットワークからはアクセスできないユースケース
- ルーターが内部ネットワークとノースバウンドのパブリックネットワークの両方から到達可能であるが、別々の IP アドレス上にある場合のユースケース
前提条件
- MicroShift をインストールしている。
-
MicroShift の
config.yaml
ファイルが作成されている。 -
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。
MicroShift config.yaml
ファイルで指定する必要のある設定をすべて同時に完了すると、システムの再起動を最小限に抑えることができます。
手順
要件に応じて、次の例に示すように、MicroShift
config.yaml
のingress.listenAddress
フィールドのリストを更新します。デフォルトのルーター IP アドレスリスト
# ... ingress: listenAddress: - "<host_network>" 1 # ...
- 1
ingress.listenAddress
の値は、デフォルトでホストのネットワーク全体に設定されます。デフォルトのリストを引き続き使用するには、MicroShiftconfig.yaml
ファイルからlisten.Address
フィールドを削除します。このパラメーターをカスタマイズするには、リストを使用します。リストには、単一の IP アドレスまたは NIC 名、あるいは複数の IP アドレスと NIC 名を含めることができます。
重要config.yaml
ファイルを使用する場合は、listenAddress
パラメーターを削除するか、リスト形式で値を追加する必要があります。フィールドを空白のままにしないでください。空白のままにすると、再起動時に MicroShift がクラッシュします。単一のホスト IP アドレスを持つルーターの設定例
# ... ingress: listenAddress: - 10.2.1.100 # ...
IP アドレスと NIC 名を組み合わせたルーター設定の例
# ... ingress: listenAddress: - 10.2.1.100 - 10.2.2.10 - ens3 # ...
次のコマンドを実行して、MicroShift サービスを再起動します。
$ sudo systemctl restart microshift
検証
-
設定が適用されていることを確認するには、
ingress.listenAddress
の IP アドレスに到達可能であることを確認してから、これらのロードバランサー IP アドレスのいずれかを宛先とするルートをcurl
で取得します。