4.5. マルチサイトの Ceph Object Gateway
2 番目のサイトでは、null バージョン ID を持つオブジェクトが削除される
以前は、null バージョン ID のオブジェクトは 2 番目のサイトで削除されませんでした。マルチサイト環境では、サイトの 1 つで null バージョン ID を持つオブジェクトを削除しても、2 番目のサイトのオブジェクトは削除されませんでした。
この修正により、2 番目のサイトで null バージョン ID のオブジェクトが削除されます。
セカンダリーゾーンでのバケット作成が失敗しなくなる
以前は、セカンダリーゾーンがロケーションの制約で create_bucket
要求を転送すると、バケットは content_length
をゼロ以外の値に設定していました。ただし、セカンダリーゾーンから転送された際、content_length
はプライマリーゾーンで解析されませんでした。その結果、create_bucket
操作を実行し、content_length
が既存のペイロードハッシュで 0
の場合、バケットはレプリケートできませんでした。
この修正により、CreateBucket
操作がプライマリーゾーンに転送され、バケットが期待どおりに作成されると、要求本文が含まれるようになりました。
CopyObject リクエストが期待どおりにレプリケートされるようになる
以前は、copy_object
はデフォルトでソース属性を保持していました。その結果、RGW_ATTR_OBJ_REPLICATION_TRACE
の確認中に、宛先ゾーンがトレースにすでに存在すると、NOT_MODIFIED
エラーが発生しました。これにより、コピーしたオブジェクトのレプリケートに失敗していました。
この修正により、copy_object
の間にソースオブジェクト RGW_ATTR_OBJ_REPLICATION_TRACE
属性が削除され、CopyObject
要求が期待どおりにレプリケートされるようになりました。