4.3. Ceph File System
cephfs-top
中の例外が修正される
以前は、ターミナルのスペースが不十分な場合、cephfs-top
コマンドを実行する十分な領域がなく、例外が発生していました。
この修正により、大きなサイズのウィンドウおよび小さなサイズのウィンドウで cephfs-top
コマンドの実行中に発生する例外が修正されました。
パスが制限された cephx
認証情報は、ディレクトリの削除されたスナップショットでの権限チェックに失敗しなくなる
以前は、スナップショットを介してアクセスされるリンクされていないディレクトリーの匿名パスでパス制限チェックが構築されていました。その結果、パスが制限された cephx
認証情報は、削除されたディレクトリースナップショットに対する権限チェックに失敗していました。
この修正により、アクセスチェック用に構築されたパスは、スナップショット時にディレクトリーの元のパスから構築され、アクセスチェックが正常に渡されます。
Bugzilla:2293353
MDS は不要な認可 PIN を要求しなくなる
以前は、MDS は一部のワークロードのリモート認証 PIN を誤って取得していました。これにより、メタデータ操作が遅くなっていました。
この修正により、MDS は不要な承認 PIN を要求しなくなり、正常なメタデータのパフォーマンスが実現されます。
カーネルドライバーからの誤ったパッチが適切に処理され、MDS が無限ループに入らなくなりました。
以前は、カーネルドライバーへの誤ったパッチにより、MDS は操作を処理する無限ループに入り、これが原因で MDS はほとんど利用できなくなっていました。
この修正により、カーネルドライバーからの誤ったメッセージが適切に処理され、MDS が無限ループに入らなくなりました。
Bugzilla:2303693
ブロックリスト時または失敗時にミラーデーモンが再起動できるようになる
以前は、時間差は負の秒数となり、しきい値の間隔に達することはありませんでした。その結果、ブロックリスト時または失敗時に、ミラーデーモンは再起動しませんでした。
この修正により、時間差の計算が修正されました。
ceph fs status
コマンドの JSON 出力で、ランクフィールドが正しく出力されるようになる
以前は、ceph fs status
コマンドの JSON 出力のバグにより、standby-replay MDS デーモンのランクフィールドが正しくありませんでした。{rank} がアクティブな MDS で、standby-replay が従っている {rank}-s
形式の代わりに、ランダムな {rank} が表示されていました。
この修正により、ceph fs status
コマンドの JSON 出力は、'{rank}-s' 形式で standby-replay MDS のランクフィールドを正しく出力するようになりました。
sync_duration
が秒単位で計算されるようになる
以前は、同期期間はミリ秒単位で計算されていました。他の計算はすべて秒単位で行われていたため、これによってユーザビリティーの問題が発生していました。
この修正により、sync_duration
が秒単位で表示されるようになります。
共有データ構造へのアクセスを保護するためにロックが実装される
以前は、ロックのない共有データ構造にアクセスすると、CephFS クライアントライブラリーを使用するアプリケーションがエラーを出力していました。
この修正により、ミューテックスと呼ばれるロックが実装され、共有データ構造へのアクセスが保護され、Ceph クライアントライブラリーを使用するアプリケーションが期待通りに動作するようになります。
snap-schedule manager
モジュールが、グローバル mds_max_snaps_per_dir
設定オプションを正しく適用する
以前は、設定値が MDS から正しく取得されませんでした。その結果、snap-schedule manager
モジュールは mds_max_snaps_per_dir
設定を強制せず、デフォルトの制限である 100 を強制していました。
この修正により、設定項目は MDS から正しく取得されます。snap-schedule manager
モジュールが、グローバル mds_max_snaps_per_dir
設定オプションを正しく適用するようになりました。
CephFS FUSE クライアントが、指定された mds auth caps
パスに正しくアクセスできるようになる
以前は、mds auth caps
の検証中にパスを解析する際、FUSE クライアントは特定のパスにアクセスできませんでした。たとえそのパスが mds auth caps
で rw
と指定されていた場合でも、アクセスできませんでした。
この修正により、mds auth caps
の検証中のパスの解析問題が修正され、期待どおりにパスにアクセスできるようになりました。