3.4. Ceph Object Gateway


CopyObject API を使用して、ストレージクラス間でオブジェクトをコピーできるようになる

以前は、オブジェクトは同じストレージクラス内でのみコピーできました。これにより、CopyObject 関数の範囲が制限されていました。ユーザーはオブジェクトをダウンロードし、別のストレージクラスに再アップロードする必要がありました。

この機能拡張により、オブジェクトをサーバー側から同じ Ceph Object Gateway クラスター内の任意のストレージクラスにコピーできるようになります。

Bugzilla:1470874

Ceph Object Gateway の読み取り操作の改善

この機能拡張により、Ceph Object Gateway に読み取りアフィニティーが追加されます。読み取りアフィニティーは、フラグを追加し、正しい CRUSH のロケーションを設定することで、最も近い OSD への読み取り呼び出しを許可します。

Bugzilla:2252291

S3 リクエストはシャットダウン中に送信途中で切断されなくなる

以前は、シャットダウン中に S3 リクエストが送信の途中で待機せずに切断されるという問題が一部のクライアントで発生していました。

この機能拡張により、S3 リクエストは、Ceph Object Gateway プロセスを無条件に終了する前に、すべての未処理のリクエストが完了するまで rgw_exit_timeout_secs パラメーターで定義された期間、待機するように設定できます (デフォルトではオフ)。Ceph Object Gateway は、無条件に終了する前に、進行中のすべての S3 リクエストが完了するまで最大 120 秒 (設定可能) 待機するようになりました。この間、新しい S3 リクエストは受け入れられません。

注記

コンテナー化されたデプロイメントでは、--stop-timeout=120 の追加の extra_container_args パラメーター (または、デフォルトでない場合は rgw_exit_timeout_secs パラメーターの値) も必要になります。

Bugzilla:2298701

copy-object API を使用した暗号化オブジェクトのコピーがサポートされるようになる

以前は、Ceph Object Gateway では、サーバー側の暗号化サポートが開始されて以来、copy-object API を使用した暗号化オブジェクトのコピーはサポートされていませんでした。

この機能拡張により、copy-object API を使用した暗号化されたオブジェクトのコピーがサポートされ、copy-object 操作に依存するワークロードでもサーバー側の暗号化を使用できるようになります。

Bugzilla:2300284

新しい S3 追加チェックサム

このリリースでは、S3 追加チェックサムのサポートが追加されました。この新しいサポートにより、転送中および保存中のデータの整合性が向上します。追加のサポートにより、SHA256 などのオブジェクトデータの強力なチェックサムや S3 操作のチェックサムアサーションを使用できるようになります。

Bugzilla:2303759

S3 GetObjectAttributes API の新しいサポート

GetObjectAttributes API は、S3 オブジェクトに関するさまざまな従来型および非従来型のメタデータを返します。返されるメタデータには、オブジェクトおよび元々は multipart アップロードとして保存されたオブジェクトの各パートに対する追加の S3 チェックサムが含まれます。GetObjectAttributes は、AWS CLI で公開されます。

Bugzilla:2266243

複数のロケーションでの Ceph Object Gateway クラスターの効率の向上

このリリースでは、可能な場合は、配置グループ内の最も近い物理 OSD インスタンスからデータを読み取るようになりました。

その結果、ローカル読み取りにより、複数の物理的なロケーションにまたがる Ceph Object Gateway クラスターの効率が向上します。

Bugzilla:2298523

イベントレコードのテナント所有者の形式の変更が確認される: ownerIdentity –> principalId

このリリースにより、バケット通知では、ownerIdentity 内の principalId に、テナント ID で始まる完全なユーザー ID が含まれるようになりました。

Bugzilla:2309013

Ceph Object Gateway 内の既存の OIDC プロバイダーでクライアント ID の追加およびサムプリントリストの更新が可能に

以前は、ユーザーは OIDC プロバイダー内で新しいクライアント ID を追加したり、サムプリントリストを更新したりできませんでした。

この機能拡張により、ユーザーは新しいクライアント ID を追加したり、OIDC プロバイダー内でサムプリントリストを更新したりでき、既存のサムプリントリストが置き換えられます。

Bugzilla:2237887

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