6.3. エントリーキャッシュサイズの手動設定
エントリーキャッシュは、検索操作および読み取り操作中に使用されるディレクトリーエントリーを保存するために使用されます。すべてのレコードを格納できるサイズにエントリーキャッシュを設定すると、検索操作のパフォーマンスに最も大きな影響を与えます。
エントリーのキャッシュが設定されていない場合、Directory Server は
id2entry.db
データベースファイルからエントリーを読み取り、DN をディスク上のフォーマットからメモリー内のフォーマットに変換します。キャッシュに保存されているエントリーにより、サーバーはディスク I/O および変換の手順をスキップできます。
注記
エントリーキャッシュサイズを手動で設定する代わりに、Red Hat は、ハードウェアリソースに基づいて最適化された設定の自動サイズ設定機能を推奨します。詳細は、「データベースおよびエントリーキャッシュの自動サイズ調整を手動で再有効化」 を参照してください。
6.3.1. コマンドラインを使用したエントリーキャッシュサイズの手動設定
コマンドラインを使用してエントリーキャッシュサイズを手動で設定するには、以下を実行します。
- 自動キャッシュチューニングを無効にします。
# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com backend config set --cache-autosize=0
- 接尾辞とそれに対応するバックエンドを表示します。
# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com suffix list dc=example,dc=com (userroot)
このコマンドにより、各接尾辞の横にバックエンドデータベースが表示されます。次の手順で、接尾辞のデータベース名が必要です。 - データベースのエントリーキャッシュサイズを設定します。
# dsconf -D "cn=Directory Manager" ldap://server.example.com backend suffix set --cache-memsize=2147483648 userRoot
このコマンドは、エントリーキャッシュを 2 ギガバイトに設定します。 - Directory Service インスタンスを再起動します。
# dsctl instance_name restart
6.3.2. Web コンソールを使用したエントリーキャッシュサイズの手動設定
Web コンソールを使用してエントリーキャッシュサイズを手動で設定するには、以下を実行します。
- Web コンソールで Directory Server ユーザーインターフェイスを開きます。詳細は、『Red Hat Directory Server Administration Guide』のLogging Into Directory Server Using the Web Consoleセクションを参照してください。
- インスタンスを選択します。
- Global Database Configuration を選択します。タブで、
- Automatic Cache Tuning を無効にします。
- Restart Instance を選択します。ボタンをクリックし、
- Entry Cache Size (bytes) フィールドにデータベースキャッシュのサイズを設定します。
- Restart Instance を選択します。ボタンをクリックし、