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第17章 RHEL システムロールを使用した NBDE の設定

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17.1. nbde_client および nbde_server システムロールの概要 (Clevis および Tang)

RHEL システムロールは、複数の RHEL システムをリモートで管理する一貫した設定インターフェイスを提供する Ansible ロールおよびモジュールの集合です。

Clevis および Tang を使用した PBD (Policy-Based Decryption) ソリューションの自動デプロイメント用 Ansible ロールを使用することができます。rhel-system-roles パッケージには、これらのシステムロール、関連する例、リファレンスドキュメントが含まれます。

nbde_client システムロールにより、複数の Clevis クライアントを自動的にデプロイできます。nbde_client ロールは、Tang バインディングのみをサポートしており、現時点では TPM2 バインディングには使用できない点に留意してください。

nbde_client ロールには、LUKS を使用して暗号化済みのボリュームが必要です。このロールは、LUKS 暗号化ボリュームの 1 つ以上の Network-Bound (NBDE) サーバー (Tang サーバー) へのバインドに対応します。パスフレーズを使用して既存のボリュームの暗号化を保持するか、削除できます。パスフレーズを削除したら、NBDE だけを使用してボリュームのロックを解除できます。これは、システムのプロビジョニング後に削除する必要がある一時鍵またはパスワードを使用して、ボリュームが最初に暗号化されている場合に役立ちます。

パスフレーズと鍵ファイルの両方を指定する場合には、ロールは最初に指定した内容を使用します。有効なバインディングが見つからない場合は、既存のバインディングからパスフレーズの取得を試みます。

PBD では、デバイスをスロットにマッピングするものとしてバインディングを定義します。つまり、同じデバイスに複数のバインディングを指定できます。デフォルトのスロットは 1 です。

nbde_client ロールでは、state 変数も指定できます。新しいバインディングを作成するか、既存のバインディングを更新する場合は、present を使用します。clevis luks bind とは異なり、state: present を使用してデバイススロットにある既存のバインディングを上書きすることもできます。absent に設定すると、指定したバインディングが削除されます。

nbde_client システムロールを使用すると、自動ディスク暗号化ソリューションの一部として、Tang サーバーをデプロイして管理できます。このロールは以下の機能をサポートします。

  • Tang 鍵のローテーション
  • Tang 鍵のデプロイおよびバックアップ

関連情報

  • NBDE (Network-Bound Disk Encryption) ロール変数の詳細は、rhel-system-roles パッケージをインストールし、/usr/share/doc/rhel-system-roles/nbde_client//usr/share/doc/rhel-system-roles/nbde_server/ ディレクトリーの README.mdREADME.html ファイルを参照してください。
  • たとえば、system-roles Playbook の場合は、rhel-system-roles パッケージをインストールし、/usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.nbde_server/examples/ ディレクトリーを参照してください。
  • RHEL システムロールの詳細は、RHEL システムロールを使用するためのコントロールノードと管理対象ノードの準備 を参照してください。
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