27.3. 非排他的設定に sshd RHEL システムロールを使用する
通常、sshd
システムロールを適用すると、設定全体が上書きされます。これは、たとえば別のシステムロールや Playbook などを使用して、以前に設定を調整している場合に問題を生じる可能性があります。他のオプションを維持しながら、選択した設定オプションにのみ sshd
システムロールを適用するには、非排他的設定を使用できます。
非排他的設定は、以下を使用して適用できます。
- RHEL 8 以前では、設定スニペットを使用します。
-
RHEL 9 以降では、ドロップインディレクトリー内のファイルを使用します。デフォルトの設定ファイルは、
/etc/ssh/sshd_config.d/00-ansible_system_role.conf
としてドロップインディレクトリーにすでに配置されています。
前提条件
- コントロールノードと管理対象ノードの準備が完了している。
- 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
-
管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する
sudo
権限がある。
手順
次の内容を含む Playbook ファイル (例:
~/playbook.yml
) を作成します。RHEL 8 以前を実行する管理対象ノードの場合:
--- - name: Non-exclusive sshd configuration hosts: managed-node-01.example.com tasks: - name: <Configure SSHD to accept some useful environment variables> ansible.builtin.include_role: name: rhel-system-roles.sshd vars: sshd_config_namespace: <my-application> sshd: # Environment variables to accept AcceptEnv: LANG LS_COLORS EDITOR
RHEL 9 以降を実行する管理対象ノードの場合:
- name: Non-exclusive sshd configuration hosts: managed-node-01.example.com tasks: - name: <Configure sshd to accept some useful environment variables> ansible.builtin.include_role: name: rhel-system-roles.sshd vars: sshd_config_file: /etc/ssh/sshd_config.d/<42-my-application>.conf sshd: # Environment variables to accept AcceptEnv: LANG LS_COLORS EDITOR
sshd_config_file
変数では、sshd
システムロールによる設定オプションの書き込み先の.conf
ファイルを定義します。設定ファイルが適用される順序を指定するには、2 桁の接頭辞 (例:42-
) を使用します。
Playbook の構文を検証します。
$ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml
このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。
Playbook を実行します。
$ ansible-playbook ~/playbook.yml
検証
SSH サーバーの設定を確認します。
RHEL 8 以前を実行する管理対象ノードの場合:
# cat /etc/ssh/sshd_config.d/42-my-application.conf # Ansible managed # AcceptEnv LANG LS_COLORS EDITOR
RHEL 9 以降を実行する管理対象ノードの場合:
# cat /etc/ssh/sshd_config ... # BEGIN sshd system role managed block: namespace <my-application> Match all AcceptEnv LANG LS_COLORS EDITOR # END sshd system role managed block: namespace <my-application>
関連情報
-
/usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.sshd/README.md
ファイル -
/usr/share/doc/rhel-system-roles/sshd/
ディレクトリー