第19章 JavaScript


概要

ECMAScript としても知られる JavaScript は、オブジェクトを素早く解析できる Java ベースのスクリプト言語です。JavaScript サポートは camel-script モジュールに含まれます。

スクリプトモジュールの追加

ルートで JavaScript を使用するには、例19.1「camel-script 依存関係の追加」 で示したたように、camel-script の依存関係をプロジェクトに追加する必要があります。

例19.1 camel-script 依存関係の追加

<!-- Maven POM File -->
<properties>
  <camel-version>2.23.2.fuse-7_13_0-00013-redhat-00001</camel-version>
  ...
</properties>

<dependencies>
  ...
  <dependency>
    <groupId>org.apache.camel</groupId>
    <artifactId>camel-script</artifactId>
    <version>${camel-version}</version>
  </dependency>
  ...
</dependencies>

静的インポート

アプリケーションコードで javaScript() static メソッドを使用するには、以下の import ステートメントを Java ソースファイルに追加します。

import static org.apache.camel.builder.script.ScriptBuilder.*;

組み込み属性

表19.1「JavaScript 属性」 に、JavaScript を使用する際にアクセス可能な組み込み属性の一覧を示します。

表19.1 JavaScript 属性
属性

context

org.apache.camel.CamelContext

Camel コンテキスト

exchange

org.apache.camel.Exchange

現在のエクスチェンジ

request

org.apache.camel.Message

IN メッセージ

response

org.apache.camel.Message

OUT メッセージ

properties

org.apache.camel.builder.script.PropertiesFunction

スクリプト内でプロパティーコンポーネントを簡単に使用できるようにする resolve メソッドを使用した関数。

属性はすべて ENGINE_SCOPE に設定されます。

例19.2「JavaScript を使用したルート」 は、JavaScript を使用したルートを示しています。

例19.2 JavaScript を使用したルート

<camelContext>
  <route>
    <from uri="direct:start"/>
    <choice>
      <when>
        <langauge langauge="javaScript">request.headers.get('user') == 'admin'</langauge>
        <to uri="seda:adminQueue"/>
      </when>
      <otherwise>
        <to uri="seda:regularQueue"/>
      </otherwise>
    </choice>
  </route>
</camelContext>

プロパティーコンポーネントの使用

プロパティーコンポーネントからプロパティー値にアクセスするには、以下のように組み込み properties 属性で resolve メソッドを呼び出します。

.setHeader("myHeader").javaScript("properties.resolve(PropKey)")

PropKey は、解決するプロパティーのキーで、キーの値は String タイプになります。

プロパティーコンポーネントの詳細は、Apache Camel コンポーネントリファレンスガイドプロパティー を参照してください。

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