10.4. Fabric8 Karaf 機能の使用
Fabric8 は Apache Karaf のサポートを提供し、Kubernetes の OSGi アプリケーションの開発を容易にします。
Fabric8 の重要な機能を以下に示します。
- Blueprint XML ファイルでプレースホルダーを解決するさまざまなストラテジー。
- 環境変数
- システムプロパティー
- サービス
- Kubernetes の ConfigMap
- Kubernetes の Secret
- Kubernetes の設定マップを使用して、OSGi 設定管理を動的に更新します。
- OSGi サービスの Kubernetes ヘルスチェックを提供します。
10.4.1. Fabric8 Karaf 機能の追加
この機能を追加するには、fabric8-karaf-features
依存関係をプロジェクトの POM フィルに追加します。
手順
-
プロジェクトの
pom.xml
ファイルを開き、fabric8-karaf-features
依存関係を追加します。
<dependency> <groupId>io.fabric8</groupId> <artifactId>fabric8-karaf-features</artifactId> <version>${fabric8.version}</version> <classifier>features</classifier> <type>xml</type> </dependency>
Fabric8 Karaf 機能が Karaf サーバーにインストールされます。
10.4.2. Fabric8 Karaf Core バンドル機能の追加
fabric8-karaf-core
バンドルは、Blueprint および ConfigAdmin エクステンションによって使用される機能を提供します。
手順
プロジェクトの
pom.xml
ファイルを開き、fabric8-karaf-core
をstartupFeatures
セクションに追加します。<startupFeatures> ... <feature>fabric8-karaf-core</feature> ... </startupFeatures>
これにより、
fabric8-karaf-core
機能がカスタム Karaf ディストリビューションに追加されます。
10.4.3. プロパティープレースホルダーサービスのオプション設定
fabric8-karaf-core
バンドルは、以下のインターフェイスで PlaceholderResolver
サービスをエクスポートします。
public interface PlaceholderResolver { /** * Resolve a placeholder using the strategy indicated by the prefix * * @param value the placeholder to resolve * @return the resolved value or null if not resolved */ String resolve(String value); /** * Replaces all the occurrences of variables with their matching values from the resolver using the given source string as a template. * * @param source the string to replace in * @return the result of the replace operation */ String replace(String value); /** * Replaces all the occurrences of variables within the given source builder with their matching values from the resolver. * * @param value the builder to replace in * @rerurn true if altered */ boolean replaceIn(StringBuilder value); /** * Replaces all the occurrences of variables within the given dictionary * * @param dictionary the dictionary to replace in * @rerurn true if altered */ boolean replaceAll(Dictionary<String, Object> dictionary); /** * Replaces all the occurrences of variables within the given dictionary * * @param dictionary the dictionary to replace in * @rerurn true if altered */ boolean replaceAll(Map<String, Object> dictionary); }
PlaceholderResolver
サービスは、異なるプロパティープレースホルダー解決ストラテジーのコレクターとして動作します。デフォルトで提供される解決ストラテジーのリストは 解決ストラテジー を参照してください。プロパティープレースホルダーサービスのオプションを設定するには、システムプロパティーと環境変数のどちらかか両方を使用します。
手順
OpenShift で ConfigMap にアクセスするには、サービスアカウントに view パーミッションが必要になります。view パーミッションをサービスアカウントに追加します。
oc policy add-role-to-user view system:serviceaccount:$(oc project -q):default -n $(oc project -q)
- API 経由での Secret へのアクセスは制限されている可能性があるため、Secret を Pod にマウントします。
Secret は Pod ではボリュームマウントとして使用でき、以下のように secret という名前のディレクトリーにマップされます。
containers: - env: - name: FABRIC8_K8S_SECRETS_PATH value: /etc/secrets volumeMounts: - name: activemq-secret-volume mountPath: /etc/secrets/activemq readOnly: true - name: postgres-secret-volume mountPath: /etc/secrets/postgres readOnly: true volumes: - name: activemq-secret-volume secret: secretName: activemq - name: postgres-secret-volume secret: secretName: postgres
10.4.4. カスタムのプロパティープレースホルダーリゾルバーの追加
カスタムのプレースホルダーリゾルバーを追加して、カスタムの暗号化などの特定の必要項目をサポートできます。また、PlaceholderResolver
サービスを使用して、Blueprint および ConfigAdmin がリゾルバーを使用できるようにすることもできます。
手順
以下の mvn 依存関係をプロジェクトの
pom.xml
に追加します。pom.xml
--- <dependency> <groupId>io.fabric8</groupId> <artifactId>fabric8-karaf-core</artifactId> </dependency> ---
PropertiesFunction インターフェイスを実装し、SCR を使用して OSGi サービスとして登録します。
import io.fabric8.karaf.core.properties.function.PropertiesFunction; import org.apache.felix.scr.annotations.Component; import org.apache.felix.scr.annotations.ConfigurationPolicy; import org.apache.felix.scr.annotations.Service; @Component( immediate = true, policy = ConfigurationPolicy.IGNORE, createPid = false ) @Service(PropertiesFunction.class) public class MyPropertiesFunction implements PropertiesFunction { @Override public String getName() { return "myResolver"; } @Override public String apply(String remainder) { // Parse and resolve remainder return remainder; } }
以下のように、設定管理でリゾルバーを参照することができます。
properties
my.property = $[myResolver:value-to-resolve]
10.4.5. 解決ストラテジーのリスト
PlaceholderResolver
サービスは、異なるプロパティープレースホルダー解決ストラテジーのコレクターとして動作します。デフォルトで提供される解決ストラテジーを以下の表に示します。
- 解決ストラテジーのリスト
接頭辞 | 例 | 説明 |
|
| OS 環境変数からプロパティーを検索します。 |
sys |
| Java JVM システムプロパティーからプロパティーを検索します。 |
service |
| サービス命名規則を使用して、OS 環境変数からプロパティーを検索します。 |
|
| ホスト名の部分のみを返すサービス命名規則を使用して、OS 環境変数からプロパティーを検索します。 |
|
| ポートの部分のみを返すサービス命名規則を使用して、OS 環境変数からプロパティーを検索します。 |
|
| Kubernetes ConfigMap (API 経由) からプロパティーを検索します。 |
|
| Kubernetes の Secret (API またはボリュームマウント経由) からプロパティーを検索します。 |
10.4.6. プロパティープレースホルダーサービスのオプションリスト
プロパティープレースホルダーサービスは以下のオプションをサポートします。
- プロパティープレースホルダーサービスのオプションリスト
名前 | デフォルト | 説明 |
---|---|---|
| $[ | プレースホルダーの接頭辞。 |
| ] | プレースホルダーの接尾辞。 |
| null | Secret がマップされたパスのコンマ区切りリスト。 |
| false | API 経由で Secret の消費を有効または無効にする。 |