2.2.4. Image-Volume キャッシュの設定および有効化
Block Storage サービスには、任意の Image-Volume キャッシュ が含まれており、イメージからボリュームを作成する際にこのキャッシュを使用できます。このキャッシュは、頻繁に使用するイメージからボリュームを作成する際の時間を短縮するように設計されています。イメージからボリュームを作成する方法は、「ボリュームの作成」を参照してください。
Image-Volume のキャッシュを有効化すると、ボリュームの初回作成時にベースとなったイメージのコピーが保存されます。この保存されたイメージは、Block Storage バックエンドのローカルにキャッシュされ、次回このイメージを使用してボリュームを作成する際のパフォーマンス向上に役立ちます。Image-Volume キャッシュは、サイズ (GB)、イメージ数、または両方を指定して上限を設定することができます。
Image-Volume キャッシュは、複数のバックエンドでサポートされます。サードパーティーのバックエンドを使用する場合は、Image-Volume キャッシュサポートに関する情報については、サードパーティーのドキュメントを参照してください。
Image-Volume キャッシュでは、内部テナント を Block Storage サービスに設定する必要があります。手順は、「「Block Storage サービス用の内部プロジェクトの作成および設定」」を参照してください。
バックエンド (BACKEND) で Image-Volume キャッシュを有効にして設定するには、アンダークラウドの環境ファイルの ExtraConfig
セクションに値を追加します。以下に例を示します。
parameter_defaults: ExtraConfig: cinder::config::cinder_config: DEFAULT/cinder_internal_tenant_project_id: value: TENANTID DEFAULT/cinder_internal_tenant_user_id: value: USERID BACKEND/image_volume_cache_enabled: 1 value: True BACKEND/image_volume_cache_max_size_gb: value: MAXSIZE 2 BACKEND/image_volume_cache_max_count: value: MAXNUMBER 3
Block Storage サービスのデータベースは、タイムスタンプを使用して、キャッシュされた各イメージの最終使用日時をトラッキングします。MAXSIZE と MAXNUMBER のいずれか一方または両方が設定されている場合は、Block Storage サービスは必要に応じてキャッシュされたイメージを削除し、新たにイメージをキャッシュするためのスペースを解放します。Image-Volume キャッシュが上限に達すると、最も古いタイムスタンプが付いたキャッシュイメージが最初に削除されます。
/home/stack/templates/
に環境ファイルを作成したら、stack ユーザーとしてログインして、以下のコマンドを実行して設定をデプロイします。
$ openstack overcloud deploy --templates \ -e /home/stack/templates/<ENV_FILE>.yaml
ここで、ENV_FILE.yaml
は、前のステップで ExtraConfig
設定を追加したファイルの名前です。
オーバークラウドの作成時に追加の環境ファイルを渡した場合には、予定外の変更がオーバークラウドに加えられないように、ここで -e
オプションを使用して環境ファイルを再度渡します。
openstack overcloud deploy コマンドに関する補足情報は、『 director のインストールと 使用方法』 の「デプロイメントコマンド 」を参照してください。