3.2. リリース情報 RHOSO 18.0.2


3.2.1. アドバイザリーの一覧

Red Hat OpenStack Services on OpenShift (RHOSO) のこのリリースには、次のアドバイザリーが含まれています。

RHBA-2024:8151
RHOSO 18.0.2 のコンテナーのリリース
RHBA-2024:8152
RHOSO 18.0.2 のコンポーネントのリリース
RHBA-2024:8153
RHOSO 18.0.2 のコントロールプレーン Operator
RHBA-2024:8154
RHOSO 18.0.2 のデータプレーン Operator
RHBA-2024:8155
RHOSO 18.0.2 のコンポーネントのリリース

3.2.2. コンピュート

3.2.2.1. バグ修正

この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で修正され、ユーザーに大きな影響を与えるバグを説明します。

OpenStack Victoria より前に作成されたインスタンスの修正

OpenStack Victoria では、instance_numa_topology オブジェクトが拡張され、同じインスタンス内での cpu の混在 (固定 cpu と固定されていない cpu) が可能になりました。アップグレードを処理するためにオブジェクト変換コードが追加されましたが、hw:cpu_policy が dedicated に設定されていない状態で、hw:mem_page_size または hw:numa_nodes が設定されているフレーバーを考慮していませんでした。

その結果、Victoria リリースより前に作成されたインスタンスは、Victoria へのアップグレード後に起動できなくなりました。

この更新により、16.2 からの FFU 後に、固定されていない NUMA インスタンスを管理できるようになります。

Jira:OSPRH-10183

3.2.2.2. 既知の問題

この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 の既知の問題を説明します。

Image サービス (glance) イメージで hw-architecture または architecture を設定しても期待どおりに動作しない

RHOSO 18.0 では、イメージメタデータプレフィルターがデフォルトで有効化されています。RHOSO は非ネイティブアーキテクチャーのエミュレーションをサポートしていません。アップストリームのエミュレーションサポートの導入の一環として、イメージメタデータプレフィルターが拡張され、宣言された仮想マシンアーキテクチャー (例: hw_architecture=x86_64) に基づいて、インスタンスのスケジューリングがサポートされるようになりました。

nova がイメージプロパティーを使用して非ネイティブアーキテクチャーのエミュレーションをサポートするように拡張されたときに、ネイティブアーキテクチャーが virt ドライバーによって特性として報告されなかったため、バグが発生しました。

したがって、デフォルトでは、イメージ上の hw_architecture または architecture を設定するためのサポートは動作不能になりました。

回避策: このバグを軽減するには、次のいずれかのタスクを実行します。

  • architecture/hw_architecture イメージプロパティーを設定解除します。RHOSO は x86_64 という 1 つのアーキテクチャーのみをサポートします。RHOSO クラウドにこれを設定する必要のある有効なユースケースはないため、すべてのホストは x86_64 になります。
  • nova スケジューラーの CustomServiceConfig セクションでイメージメタデータプレフィルターを無効にします。

    [scheduler]
    image_metadata_prefilter=false

Jira:OSPRH-6215

Compute サービスの電源管理機能はデフォルトで無効化される

Compute サービス (nova) の電源管理機能は、デフォルトでは無効になっています。次の nova-compute 設定でこれを有効にできます。

[libvirt]
cpu_power_management = true
cpu_power_management_strategy = governor

デフォルトの cpu_power_management_strategy cpu_state は、NUMA リソースの追跡問題を引き起こすバグのため、現時点ではサポートされていません。このバグでは、すべての無効な CPU が正しい NUMA ノードではなく NUMA ノード 0 で報告されます。

Jira:OSPRH-8712

QEMU プロセス障害

ローカルストレージを使用する一時停止されたインスタンスを複数回ライブマイグレーションすることはできません。2 回目のマイグレーションが原因で QEMU プロセスがクラッシュし、nova によってインスタンスが ERROR 状態になります。

回避策: 可能であれば、インスタンスの一時停止を一時的に解除し、2 回目のライブマイグレーションの前に再度一時停止します。

インスタンスの一時停止は必ず解除できるわけではありません。たとえば、インスタンスがマルチアタッチの Cinder ボリュームを使用している場合に、そのボリュームへのアクセスを 1 つのインスタンスに制限して他のインスタンスの一時停止状態を維持するために一時停止を使用するとします。この場合、インスタンスの一時停止を解除することは実行可能な回避策ではありません。

Jira:OSPRH-8699

3.2.3. データプレーン

3.2.3.1. バグ修正

この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で修正され、ユーザーに大きな影響を与えるバグを説明します。

edpm_kernel_hugepages の値は、カーネルコマンドラインで確実に設定されます。

この更新前は、edpm_kernel_hugepages の値が、それを設定する Ansible ロールのエラーにより、カーネルコマンドラインから欠落している可能性がありました。この更新により、この問題は解決され、回避策は必要ありません。

Jira:OSPRH-10007

3.2.4. ネットワーク

3.2.4.1. バグ修正

この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で修正され、ユーザーに大きな影響を与えるバグを説明します。

メタデータレート制限機能

この更新では、メタデータレート制限の正常な使用を妨げるバグが修正されました。メタデータレート制限が利用可能になりました。

Jira:OSPRH-9569

3.2.4.2. 既知の問題

この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 の既知の問題を説明します。

ルーター削除の問題と回避策

RHOSO 18.0.2 に更新した後、既存のルーターを期待どおりに削除することはできません。

CLI に次のエラーが表示されます。

Internal Server Error: The server has either erred or is incapable of performing the requested operation.

また、Neutron API ログには次の例外メッセージが含まれます。

Could not find a service provider that supports distributed=False and ha=False

回避策: データベースレジスターを手動で作成します。SQL CLI の場合は次のようになります。

$ use ovs_neutron;
$ insert into providerresourceassociations (provider_name, resource_id) values ("ovn", "<router_id>");

Jira:OSPRH-10537

3.2.5. ネットワーク機能仮想化

3.2.5.1. 既知の問題

この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 の既知の問題を説明します。

RHOSO コントロールプレーンインターフェイスに Virtual Function (VF) を使用しない

この RHOSO リリースでは、RHOSO コントロールプレーンインターフェイスの VF の使用はサポートされていません。

Jira:OSPRH-8882

3.2.6. ストレージ

3.2.6.1. 既知の問題

この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 の既知の問題を説明します。

OpenStack コマンド出力は、Shared File Systems サービス (manila) のストレージプールの変更を考慮しません。

openstack share pool list コマンドの出力では、バックエンドストレージシステム上のプール特性の変更や、デプロイメントからの既存のプールの削除など、ストレージプールの変更は考慮されません。プロビジョニング操作はこの問題の影響を受けません。回避策: 最新の統計を反映するには、スケジューラーサービスを再起動します。軽微な中断が発生するため、再起動はスケジュールされたダウンタイム中に実行してください。

Jira:OSPRH-1099

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