第2章 リリース情報 RHOSO 18.0
これらのリリースノートでは、Red Hat Services on OpenShift (RHOSO) コンポーネントのいくつかまたはすべての更新のうち、一部を説明します。RHOSO のこのリリースをデプロイするときは、これらの更新を考慮してください。このセクションの各注記は、更新を追跡するために使用される Jira 課題を指します。Jira Issue のセキュリティーレベルがパブリックの場合は、リンクをクリックして Jira Issue を表示できます。セキュリティーレベルが制限されている場合は、Jira Issue ID には Jira Issue へのリンクがありません。
2.1. リリース情報 RHOSO 18.0.10 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.1. アドバイザリーの一覧 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat OpenStack Services on OpenShift (RHOSO) のこのリリースには、次のアドバイザリーが含まれています。
- RHBA-2025:12089
- RHOSO 18.0.10 のコンポーネントのリリース (機能リリース 3)
- RHBA-2025:12090
- RHOSO 18.0.10 のコンテナーのリリース (機能リリース 3)
- RHSA-2025:12091
- RHOSO 18.0.10 のコントロールプレーン Operator のセキュリティーリリース (機能リリース 3)
- RHBA-2025:12092
- RHOSO 18.0.10 のデータプレーン Operator (機能リリース 3)
2.1.2. Observability リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.2.1. 新機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で導入された新機能と主な機能拡張を説明します。
Telemetry サービスが RHOSO データベースサービスに関連するテレメトリーを収集
この機能拡張により、RHOSO 内で実行される MariaDB データベースの可観測性を可能にする新しいエクスポーターが実装されます。
テレメトリーデータの収集と保存のために Prometheus で利用できる Compute メトリクス
コンピュートノードのテレメトリーデータは、内部メッセージバスを経由せずに Prometheus から直接収集されるようになりました。これにより、テレメトリーストレージシステムにコンピュートノードテレメトリーを保存できるようになりました。
[注記] IPv6 環境では Prometheus からコンピュートノードメトリクスを収集できません。
2.1.2.2. バグ修正 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ここでは、ユーザーに大きな影響を与えるバグで、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で修正されたものを説明します。
DNS 検索ドメインによるテレメトリーデータ収集の中断を解消
この更新では、8 文字未満の DNS 検索ドメイン (dns_search_domains
) がアルファベット順でコントロールプレーン DNS ドメインより前に表示され、テレメトリーデータの収集が中断される問題が修正されました。
2.1.3. コンピュート リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.3.1. 新機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で導入された新機能と主な機能拡張を説明します。
RHOSO での Nova 通知の有効化
この更新では、nova-Operator
で専用の通知メッセージバスを設定するためのサポートが追加されました。Nova カスタムリソース (CR) で notificationsBusInstance
を設定することで、バージョン付きおよびバージョンなしの通知を発行するための外部 RabbitMQ を指定できます。
[notification]
および [oslo_messaging_notifications]
セクションは、nova.conf
でレンダリングされます。
novaEnabledNotification
が設定されており、OpenShift シークレット経由で transport_url
が提供される場合、nova-compute
は外部システムに構造化された通知を送信します。これにより、RHOSO 環境での統合と可観測性が向上します。
RHOSO で Nova 通知を有効にするには、OpenStackControlPlane
CR を更新して新しい RabbitMQ インスタンスを追加し、notificationsBusInstance
を使用して Nova CR でそれを参照します。nova-operator
は、コントロールプレーンサービスを自動的に設定します。
データプレーンを更新するには、データプレーンノードを再デプロイします。
複数の nova セルを備えたソースクラウドのデータプレーン導入をサポート
クラウド運用者は、TripleO 管理から RHOSO の新しいインストーラーに、共通ネットワークを備えた既存の 17.1 マルチセル Nova デプロイメントを導入できるようになりました。
2.1.3.2. 既知の問題 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 の既知の問題を説明します。
Compute サービスの電源管理機能はデフォルトで無効化される
Compute サービス (nova) の電源管理機能は、デフォルトでは無効になっています。次の nova-compute
設定でこれを有効にできます。
[libvirt] cpu_power_management = true cpu_power_management_strategy = governor
[libvirt]
cpu_power_management = true
cpu_power_management_strategy = governor
デフォルトの cpu_power_management_strategy
cpu_state
は現在サポートされていません。nova-compute
を再起動すると、そのホスト上のすべての専用 PCPU (インスタンスが使用しているものも含む) の電源がオフになります。cpu_state
ストラテジーを使用すると、それらのインスタンスの CPU は固定が解除されます。
2.1.4. ハードウェアのプロビジョニング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.4.1. バグ修正 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ここでは、ユーザーに大きな影響を与えるバグで、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で修正されたものを説明します。
コントローラー間のパケットロスのロギングとエラー処理の改善
この更新前は、コントローラー間のパケットロスにより、python-networking-baremetal エージェントによるリクエスト処理が影響を受け、ベアメタルノードの Networking サービス (neutron) で物理ネットワークマッピングが更新されない可能性がありました。この更新では、ロギングとエラー処理が追加され、パケットロスが発生した場合に python-networking-baremetal 提供のサービスが終了し、コンテナーが自動的に再起動できるようになりました。コントローラーノードのネットワーク中断が発生しても、ベアメタルノードの物理ネットワークマッピングは引き続き更新されます。
接続が中断された場合のワークフロー操作の継続
この更新により、デプロイメントエージェントの起動中に接続が中断されたためにデプロイメントプロセスがループし、タイムアウトする原因となっていた Bare Metal Provisioning サービス (ironic) の問題が解決されました。この問題は、RAM ドライブが最近起動されたかどうかを評価する試行が 1 回しか実行されないことが原因で発生していました。この問題が発生すると、ベアメタルノードはクリーンアップ、デプロイ、またはその他のワークフローアクションの実行に失敗します。
2.1.5. ネットワーク リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.5.1. 新機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で導入された新機能と主な機能拡張を説明します。
ネットワーカー/コントローラーノードの組み合わせの導入
コントローラー/ネットワークノードの組み合わせを使用する RHOSP 17.1 環境の導入は、Red Hat OpenStack Platform 17.1 デプロイメントの導入 に記載されているとおりに機能することが検証されています。
2.1.5.2. バグ修正 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ここでは、ユーザーに大きな影響を与えるバグで、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で修正されたものを説明します。
North/south 断片化の修正
この更新前は、外部最大転送単位 (MTU) が内部 MTU より小さい場合、OpenStack は期待どおりに north-south パケットを断片化せず、その結果、パケットが通知されることなくドロップされていました。この更新により、断片化が期待どおりに発生し、通知えパケットがドロップされることがなくなります。
修正による BGP 回復時間の向上
この更新前は、RHEL 9.4 の Free Range Routing (FRR) で双方向フォワーディング検出 (BFD) を無効にすると、エラーの回復中にトラフィックが中断される可能性がありました。
このリリースでは、BGP ピアの BFD を無効にする必要がなくなりました。BGP ピアに対して BFD を運用することで、BGP の回復時間が向上し、トラフィックの中断が最小限に抑えられます。
2.1.5.3. テクノロジープレビュー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で利用可能なすべてのテクノロジープレビューのリストを示します。
テクノロジープレビュー機能のサポート範囲については、テクノロジープレビュー機能 - サポート範囲 を参照してください。
サービスとしての DNS
このテクノロジープレビューでは、DNS サービス (designate) を使用して DNS レコード、名前、おゾーンの管理をテストできます。詳細は、DNS をサービスとして設定 を参照してください。
DCN の Load-balancing サービス (octavia) のサポート
このテクノロジープレビューを使用すると、アベイラビリティーゾーン (AZ) にロードバランサーを作成することで、トラフィックスループットの改善、レイテンシーの短縮、セキュリティーの強化をテストできます。詳細は、エッジにおけるネットワークトラフィックの負荷分散のためのアベイラビリティーゾーンの作成 を参照してください。
特定のプロジェクト用の Load-balancing サービスリソースの作成
Load-balancing サービス (octavia) リソースは、デフォルトでプロジェクト (テナント) サービス内に作成されます。RHOSO 18.0.10 (機能リリース 3) では、リソースの使用を特定のプロジェクトに制限する、Octavia Operator の新しい TenantName
パラメーターのテクノロジープレビューが導入されました。RHOSO 管理者はプロジェクトのドメインを変更することもできます。
2.1.5.4. 非推奨の機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で 非推奨 になった機能の概要を説明します。
非推奨の機能は、本製品の今後のメジャーリリースではサポートされない可能性が高く、新たに実装することは推奨されません。
ovn-bgp-agent
が非推奨に
RHOSO 18.0.10 (機能リリース 3) 以降で、OVN BGP エージェント (ovn-bgp-agent
) が非推奨になりました。ovn-bgp-agent
は、RHOSO の BGP 統合コンポーネントです。代替の BGP 統合メカニズムは、今後のリリースで予定されています。それまでは、Red Hat はこの機能に対するバグ修正とサポートのみを提供します。
2.1.6. ネットワーク機能仮想化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.6.1. 新機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で導入された新機能と主な機能拡張を説明します。
OVS-DPDK の TSO がテクノロジープレビューから一般提供に
RHOSO 18.0.6 (機能リリース 2) では、OVS-DPDK を使用した RHOSO 環境向けの TCP セグメンテーションオフロード (TSO) のテクノロジープレビューが導入されました。
RHOSO 18.0.10 (機能リリース 3) 以降で、OVS-DPDK を使用した RHOSO 環境の TCP セグメンテーションオフロード (TSO) が一般提供機能になりました。
2.1.6.2. バグ修正 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ここでは、ユーザーに大きな影響を与えるバグで、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で修正されたものを説明します。
Physical Function がインスタンスに割り当てられている場合の導入が失敗しない
以前は、Physical Function (PF) がインスタンスに割り当てられている場合、os-net-config
を再実行すると、os-net-config
はホスト内の SR-IOV PF を見つけることができず、導入に失敗していました。このリリースでは、導入は失敗しません。
NetworkManager-dispatcher
の失敗を修正
この更新前は、NetworkManager-dispatcher
サービスは SELinux 権限拒否によってブロックされ、SELinux が強制されるとサービスが失敗していました。このリリースでは、NetworkManager が更新され、強制モードの SELinux で `NetworkManager-dispatcher` サービスを実行できるようになりました。その結果、NetworkManager-dispatcher
サービスが強制モードの SELinux で実行できるようになり、障害は解消されました。
nmstate
プロバイダーを使用して VLAN 経由でコンピュートノードを事前にプロビジョニングしてもデータプレーンのデプロイメントは失敗しない
この更新前は、VLAN 経由でコントロールプレーンと通信するためにコンピュートノードを事前プロビジョニングすると、NetworkManager CLI (nmcli
) 接続が適切なインターフェイス名で作成されないことがありました。これによりデプロイメントが失敗しました。
このリリースでは、事前にプロビジョニングされたノードで nmstate
プロバイダーが VLAN インターフェイスを処理する場合の問題が解決されました。その結果、nmstate
プロバイダーを使用したデータプレーンのデプロイメントは成功するようになりました。
edpm_network_config_nonconfigured_cleanup
パラメーターの問題を修正
edpm_network_config_nonconfigured_cleanup: true
フラグは、機能リリース 2 でデフォルトとして導入され、一部の新しいデプロイメントが失敗する原因となりました。
この更新により、edpm_network_config_nonconfigured_cleanup: true
フラグを適切に使用しても、デプロイメントが失敗しなくなりました。
以下を設定する際に、edpm_network_config_nonconfigured_cleanup: true
を設定できるようになりました。
- ifcfg または nmstate プロバイダーのいずれかを使用して、VLAN タグ付きインターフェイスを持つプロビジョニングされていないノードまたは事前プロビジョニングされたノードを使用します。
- コントロールプレーンインターフェイス上に、個別の namespace とタグ付き VLAN を持つ複数のデータプレーンを用意します。
以下を設定する際に、edpm_network_config_nonconfigured_cleanup: false
を設定します。
- ifcfg または nmstate プロバイダーのいずれかを使用して、フラットネットワークまたはボンディングで、プロビジョニングされていない、または事前にプロビジョニングされた物理インターフェイスを使用します。
- ネットワーク更新または RHOSO マイナー更新を実行します。
- データプレーンの導入を実行します。
- コントロールプレーンインターフェイス上に、個別の namespace とフラットネットワークを持つ複数のデータプレーンを用意します。
nmstate
プロバイダーの VLAN とフラットポートを持つインスタンスに帯域幅制限が適用されるようになりました
以前は、os-net-config
nmstate
プロバイダーを使用する環境では、br-ex
ブリッジに割り当てられた物理 NIC に QoS 帯域幅制限ルールが適切に適用されませんでした。
この更新により、QoS 帯域幅制限ルールが適用されます。
パッチポートによるネットワーク更新の失敗を解消
この更新により、nmstate プロバイダーを使用する環境で、br-ex にパッチポートが存在するアクティブインスタンスをホストするコンピュートノードでネットワーク更新が失敗する問題が修正されました。
2.1.7. コントロールプレーン リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.7.1. 新機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で導入された新機能と主な機能拡張を説明します。
namespace の分離を使用した単一 RHOCP クラスター上の複数の RHOSO デプロイメント
この機能により、開発、ステージング、テスト環境の namespace (プロジェクト) 分離を使用して、単一の RHOCP クラスターに複数の RHOSO 環境をデプロイできます。
実稼働環境では、単一クラスター上の複数の RHOSO 環境はサポートされません。
詳細は、単一の RHOCP クラスターに複数の RHOSO 環境をデプロイする を参照してください。
マイナー更新中のダウンタイムを最小限に抑える
マイナー更新中は、コントロールプレーンサービスが同時に更新されます。この機能拡張により、galera
、rabbitmq
、memcached
、keystone
の各サービスが分離され、マイナーコントロールプレーンサービスの更新フェーズ内で順番に連続して更新が実行されるようになります。
ドキュメント: 「OpenStack Operator のインストール」の手順を更新
OpenStack Operator のインストール の手順が更新され、デフォルトの自動 Operator 更新承認が手動承認に変更されました。手動更新承認を使用すると、RHOSO 管理者は RHOSO Operator の更新をスケジュールできます。
2.1.7.2. 既知の問題 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 の既知の問題を説明します。
マイナー更新中はコントロールプレーンが一時的に利用できない
マイナー更新中、RHOSO コントロールプレーンは一時的に利用できなくなります。API リクエストは、エラー 500 などの HTTP エラーコードで失敗する可能性があります。または、API リクエストは成功しても、基礎となるライフサイクル操作が失敗する可能性があります。たとえば、マイナー更新中に openstack server create
コマンドで作成された仮想マシンインスタンスは、ACTIVE
状態に到達しません。コントロールプレーンの停止は一時的なものであり、マイナー更新が完了すると自動的に回復します。コントロールプレーンの停止は、すでに実行中のワークロードには影響しません。
回避策: この中断を防ぐには、Red Hat ナレッジベースの記事 How to enable mirrored queues in Red Hat Openstack Services on OpenShift を参照してください。
namespace が指定されていない Operator が原因で OpenStack Operator のアップグレードが失敗する
この更新では、OpenShift Lifecycle Manager (OLM) Operator リソースに namespace フィールドが定義されていないデータが含まれている場合に、OpenStack Operator バージョン 1.0.6 以前からのアップグレードが失敗する場合があるという問題が修正されました。
この更新により、OpenStack Operator は、OpenStack コントローラー内の Operator 参照用に namespace フィールドが実装されているか確認するようになりました。OpenStack Service Operator のアップグレードに影響はありません。
2.1.8. 高可用性 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.8.1. バグ修正 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ここでは、ユーザーに大きな影響を与えるバグで、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で修正されたものを説明します。
BGPConfiguration パラメーターの JSON タグ内の NodeName 文字列を更新
この更新前は、BGPConfiguration パラメーター (spec.frrNodeConfigurationSelector.nodename
) の JSON タグに不整合がありました。正しいノード名は frrConfigurationNamespace
ですが、NodeName 文字列は json:"frrConfigurationNamespace,omitempty
となっており、正しくありませんでした。この更新により、JSON タグ内の NodeName 文字列が正しく json:"nodeName,omitempty"
に設定されました。次の仕様を使用して、frrNodeConfigurationSelector
を設定できるようになりました。
frrNodeConfigurationSelector: - nodeName: nodeA nodeSelector: matchLabels: foo: bar
frrNodeConfigurationSelector:
- nodeName: nodeA
nodeSelector:
matchLabels:
foo: bar
修正バージョンへの更新中に、以前に frrConfigurationNamespace
JSON タグを使用して指定したノード名はすべて削除されるため、正しい nodeName
JSON タグを使用してノード名を再設定する必要があります。
2.1.9. ストレージ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.9.1. 新機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で導入された新機能と主な機能拡張を説明します。
Image サービス (glance) の S3 ドライバーには、CA バンドルへのパスを指定するオプションがあります。
この更新により、Image サービスの S3 ドライバーに新しい s3_store_cacert
オプションが追加され、ユーザーは使用する認証局 (CA) バンドルへのパスを指定できるようになりました。
Red Hat Ceph Storage 8 NFS をサポート
この更新前は、Red Hat Ceph Storage 8 との統合時に NFS はサポートされていませんでした。この更新により、Red Hat Ceph Storage 8 との統合で NFS がサポートされるようになりました。
Shared File Systems サービス (manila) の VAST Data ストレージドライバーを使用した API トークンベースの認証
この更新により、クラウド管理者は、VAST Data ストレージシステムの Shared File Systems サービスで認証を設定するときに、vast_mgmt_user
と vast_mgmt_password
、または vast_api_token
を使用できるようになりました。クラウド管理者が VAST Data API ユーザーを指定する際にパスワードの代わりを必要とする場合、RHOSO デプロイメントでは API ベースの認証が役立ちます。
ボリュームをデタッチする際のファイバーチャネルのパフォーマンスが向上
この更新により、lsscsi
コマンドを呼び出す必要がなくなったため、ボリュームをデタッチする際のファイバーチャネルのパフォーマンスが向上しました。
サードパーティーストレージを備えた分散ゾーン
RHOSO 18.0.10 (機能リリース 3) は、分散ゾーン環境におけるサードパーティー製ストレージアプライアンスの統合をサポートします。分散ゾーン環境の NFS およびファイバーチャネルプロトコルはテクノロジープレビューとして提供されており、実稼働環境での使用はまだ推奨されていません。
イメージライフサイクルのイベントに関する Image サービス (glance) 通知
この更新により、notificationBusInstance
パラメーターを使用して Image サービスで通知を有効にできるようになりました。これにより、既存の RabbitMQ インスタンスまたは専用のインスタンスとの統合が可能になります。
CephFS ファイル名を CephFS 共有メタデータに追加
この更新により、次のコマンドの出力で共有の __mount_options
メタデータを表示することで、ネイティブ CephFS 共有のマウント時に CephFS ファイル名を確認できるようになりました。
openstack share show <share_id>
$ openstack share show <share_id>
2.1.9.2. バグ修正 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ここでは、ユーザーに大きな影響を与えるバグで、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で修正されたものを説明します。
ファイバーチャネルボリューム割り当ての信頼性が向上
この更新前は、デバイスの部分的なスキャンが原因で、NoFibreChannelVolumeDeviceFound
エラーによりファイバーチャネルボリュームの割り当てが断続的に失敗していました。この更新により、スキャン範囲が拡大され、デバイスの検出が向上し、割り当て操作が成功するようになりました。
2.1.9.3. テクノロジープレビュー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で利用可能なすべてのテクノロジープレビューのリストを示します。
テクノロジープレビュー機能のサポート範囲については、テクノロジープレビュー機能 - サポート範囲 を参照してください。
Object Storage サービス (swift) をカスタマイズするためのオプションを追加
この更新により、外部管理リングを使用して Object Storage サービスのデプロイメントをカスタマイズするための、2 つの新しいオプションをテストできるようになりました。このテクノロジープレビューにより、自動リング管理を無効にし、大規模なリングを複数の configmap に分散できるようになりました。
2.1.9.4. 既知の問題 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 の既知の問題を説明します。
S3 バックエンドでマルチパートイメージアップロードは機能しない
S3 バックエンドを使用してマルチパートイメージをアップロードする場合は、インポートワークフローを使用する必要があります。
Red Hat Ceph Storage 8 Object Gateway はサポートされていない
Red Hat Ceph Storage Object Gateway (RGW) は、現在、Red Hat Ceph Storage 8 との統合ではサポートされていません。
回避策: 現時点で回避策はありません。
2.1.10. アップグレードおよび更新 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.10.1. 新機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で導入された新機能と主な機能拡張を説明します。
詳細なパッケージ更新ワークフロー
RHOSO 18.0.10 (機能リリース 3) では、RHOSO EDPM ノードの更新プロセスを 2 つのフェーズに分割する機能が導入されました。その 2 つのフェーズとは、* OpenStack (コンテナーと必須パッケージ) の更新と * システム (すべてのパッケージ) の更新です。
この分離により、運用者は更新プロセスをより細かく制御できるようになり、リスクが軽減され、問題が発生した場合のトラブルシューティングが容易になります。
2.1.11. サービスの最適化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
2.1.11.1. 新機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で導入された新機能と主な機能拡張を説明します。
dst_node
パラメーターがゾーン移行ストラテジーのオプションに
この更新前は、ゾーン移行ストラテジーの実装は dst_node
パラメーターの影響を受けていました。現在、実装は API スキーマに準拠し、dst_node
パラメーターはオプションになりました。dst_node
の値を指定しない場合は、Nova スケジューラーが適切なホストを自動的に選択します。
2.1.11.2. バグ修正 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ここでは、ユーザーに大きな影響を与えるバグで、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で修正されたものを説明します。
RHOSO Watcher の Action Plans
ステータスの修正
この更新では、すべての Actions
が終了した後に RHOSO Watcher が Action Plans
の状態を正しく報告しない問題 (たとえば Actions
が実際には FAILED
状態で終了した場合でも SUCCESS
を報告するなど) が修正されます。
2.1.11.3. テクノロジープレビュー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 で利用可能なすべてのテクノロジープレビューのリストを示します。
テクノロジープレビュー機能のサポート範囲については、テクノロジープレビュー機能 - サポート範囲 を参照してください。
Optimize サービス (watcher) の新しいストラテジーのサポート
RHOSO 18.0.10 (機能リリース 3) では、Optimize サービスでサポートされる新しい 3 つのストラテジー (ホストメンテナンス、インスタンスのゾーン移行、ワークロードバランス) のサポートが導入されました。リソース最適化の目標を達成するためにサポートされているストラテジーの詳細は、「インフラストラクチャーリソースの使用の最適化」の「Optimize サービスワークフローの例」を参照してください。
2.1.11.4. 既知の問題 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
この部分では、Red Hat OpenStack Services on OpenShift 18.0 の既知の問題を説明します。
ボリューム移行操作はテクノロジープレビュー
ゾーン移行ストラテジーの一部であるボリューム移行操作は、テクノロジープレビュー機能としてのみ提供されています。実稼働環境では使用しないでください。