19.9. Red Hat Process Automation Manager の個別のデータベーススキーマにおけるプロセス変数の永続化


Red Hat Process Automation Manager でプロセス変数を作成して、定義したプロセス内で使用する場合に、Red Hat Process Automation Manager はこれらのプロセス変数を、デフォルトのデータベーススキーマにバイナリーデータとして保存します。別のデータベーススキーマでプロセス変数を永続化して、プロセスデータの管理と実装に柔軟性をもたせることができます。

たとえば、別のデータベーススキーマで、プロセス変数を永続化すると、以下のタスクを行うのに役立ちます。

  • 人間が解読可能な形式でのプロセス変数を管理する
  • Red Hat Process Automation Manager 外のサービスに対して変数を使用可能にする
  • プロセス変数データを損失せずに Red Hat Process Automation Manager のデフォルトのデータベーステーブルのログを消去する
注記

この手順は、プロセス変数にのみ適用されます。この手順では、ケース変数には適用されません。

前提条件

  • 変数の実装先の Red Hat Process Automation Manager でプロセスを定義している。
  • Red Hat Process Automation Manager 外部のデータベーススキーマで変数を永続化する場合は、データソースと、使用するデータベーススキーマを別に作成している。データソース作成 の詳細は、『Business Central 設定およびプロパティーの設定 』を参照してください。

手順

  1. プロセス変数として使用するデータオブジェクトファイルで、以下の要素を追加して変数の永続性を設定します。

    変数を永続化するように設定した Person.java オブジェクトの例

    @javax.persistence.Entity  1
    @javax.persistence.Table(name = "Person")  2
    public class Person extends org.drools.persistence.jpa.marshaller.VariableEntity  3
    implements java.io.Serializable {  4
    
    	static final long serialVersionUID = 1L;
    
    	@javax.persistence.GeneratedValue(strategy = javax.persistence.GenerationType.AUTO, generator = "PERSON_ID_GENERATOR")
    	@javax.persistence.Id  5
    	@javax.persistence.SequenceGenerator(name = "PERSON_ID_GENERATOR", sequenceName = "PERSON_ID_SEQ")
    	private java.lang.Long id;
    
    	private java.lang.String name;
    
    	private java.lang.Integer age;
    
    	public Person() {
    	}
    
    	public java.lang.Long getId() {
    		return this.id;
    	}
    
    	public void setId(java.lang.Long id) {
    		this.id = id;
    	}
    
    	public java.lang.String getName() {
    		return this.name;
    	}
    
    	public void setName(java.lang.String name) {
    		this.name = name;
    	}
    
    	public java.lang.Integer getAge() {
    		return this.age;
    	}
    
    	public void setAge(java.lang.Integer age) {
    		this.age = age;
    	}
    
    	public Person(java.lang.Long id, java.lang.String name,
    			java.lang.Integer age) {
    		this.id = id;
    		this.name = name;
    		this.age = age;
    	}
    
    }

    1
    データオブジェクトを永続エンティティーとして設定します。
    2
    データオブジェクトに使用するデータベーステーブル名を定義します。
    3
    このデータオブジェクトと関連のあるプロセスインスタンスの関係を管理する MappedVariable マッピングテーブルを別に作成します。関係の管理が必要ない場合は、VariableEntity クラスを継承する必要はありません。この継承がない場合、データオブジェクトは永続化されますが、追加のデータは含まれません。
    4
    並列化可能なオブジェクトとしてデータオブジェクトを設定します。
    5
    オブジェクトの永続 ID を設定します。

    Business Central を使用して、データオブジェクトを永続化するには、プロジェクトのデータオブジェクトファイルに移動し、ウィンドウの右上隅の Persistence アイコンをクリックして、永続性の動作を設定します。

    図19.1 Business Central での永続性設定

    persistence in central
  2. プロジェクトの pom.xml ファイルで、永続性のサポートを提供するために、以下の依存関係を追加します。この依存関係には、データオブジェクトで設定した VariableEntity クラスが含まれます。

    永続性のプロジェクトの依存関係

    <dependency>
      <groupId>org.drools</groupId>
      <artifactId>drools-persistence-jpa</artifactId>
      <version>${rhpam.version}</version>
      <scope>provided</scope>
    </dependency>

  3. プロジェクトの ~/META-INF/kie-deployment-descriptor.xml ファイルで、JPA マーシャリングストラテジーと、マーシャラーで使用する永続ユニットを設定します。オブジェクトをエンティティーとして定義するには、JPA マーシャリングストラテジーと永続ユニットが必要です。

    kie-deployment-descriptor.xml ファイルで設定する JPA マーシャラーと永続ユニット

    <marshalling-strategy>
      <resolver>mvel</resolver>
      <identifier>new org.drools.persistence.jpa.marshaller.JPAPlaceholderResolverStrategy("myPersistenceUnit", classLoader)</identifier>
      <parameters/>
    </marshalling-strategy>

  4. プロジェクトの ~/META-INF ディレクトリーで、persistence.xml ファイルを作成し、プロセス変数を永続化するデータソースを指定します。

    データソース設定を含む persistence.xml ファイルの例

    <persistence xmlns="http://java.sun.com/xml/ns/persistence" xmlns:orm="http://java.sun.com/xml/ns/persistence/orm" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" version="2.0" xsi:schemaLocation="http://java.sun.com/xml/ns/persistence http://java.sun.com/xml/ns/persistence/persistence_2_0.xsd http://java.sun.com/xml/ns/persistence/orm http://java.sun.com/xml/ns/persistence/orm_2_0.xsd">
        <persistence-unit name="myPersistenceUnit" transaction-type="JTA">
            <provider>org.hibernate.jpa.HibernatePersistenceProvider</provider>
            <jta-data-source>java:jboss/datasources/ExampleDS</jta-data-source>  1
            <class>org.space.example.Person</class>
            <exclude-unlisted-classes>true</exclude-unlisted-classes>
            <properties>
                <property name="hibernate.dialect" value="org.hibernate.dialect.PostgreSQLDialect"/>
                <property name="hibernate.max_fetch_depth" value="3"/>
                <property name="hibernate.hbm2ddl.auto" value="update"/>
                <property name="hibernate.show_sql" value="true"/>
                <property name="hibernate.id.new_generator_mappings" value="false"/>
                <property name="hibernate.transaction.jta.platform" value="org.hibernate.service.jta.platform.internal.JBossAppServerJtaPlatform"/>
            </properties>
        </persistence-unit>
    </persistence>

    1
    データソースを設定して、プロセス変数を永続化します。

    Business Central を使用してマーシャリングストラテジー、永続ユニット、データソースを設定するには、プロジェクトの Settings Deployments Marshalling Strategies に移動し、プロジェクトの Settings Persistence に移動します。

    図19.2 Business Central での JPA マーシャラー設定

    jpa marhsalling strategy

    図19.3 Business Central での永続ユニットとデータソース設定

    persistence unit
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