1.2. モニタリング


Red Hat Network Monitoring エンタイトルメントでは、システムの正常で効率的な稼働の維持を目的とした数多くの動作を行なうことができます。このエンタイトルメントにより、システムのリソース、ネットワークサービス、データベース、標準アプリケーションとカスタムアプリケーションの両方をしっかりと監視することができます。
Monitoring ではリアルタイムの状態変更情報と過去の状態変更情報の両方を提供するほか、特定の基準データも提供します。致命的な状態になる前にシステム障害やパフォーマンスの低下を警告するだけでなく、容量計画やイベント相関に必要となる情報も提供します。例えば、システム群全体の CPU 使用を記録するプローブの結果はシステム群の負荷を分散するのに役立ちます。
モニタリングシステムにはモニタリングシステム自体と モニタリングのスカウト の 2 種類のコンポーネントがあります。モニタリングシステムは Satellite にインストールされ、監視データを格納して動作を行うなどのバックエンドの機能を果たします。モニタリングのスカウトは全てのプローブを実行して監視データを収集します。モニタリングのスカウトを有効にして Satellite または Red Hat Satellite Proxy のシステムで実行することができます。Proxy でモニタリングのスカウトを使用すると Satellite の作業から開放され、プローブにスケーラビリティを持たせることができるようになります。
モニタリングを行うには、通知メソッドの設定やシステムへのプローブのインストール、全プローブの状態の定期的な点検、およびシステムまたはサービスの履歴データを表示するレポートの生成などが必要になります。本セクションでは、Monitoring エンタイトルメントに関連した一般的な作業を特定します。実質的には、モニタリングのインフラストラクチャに影響する変更はすべて スカウト設定のプッシュ (Scout Config Push) ページで設定の更新を行い最終決定する必要があります。

1.2.1. 前提条件

インフラストラクチャ内に Red Hat Network Monitoring を実装する前に、必要なツールがすべて揃っていることを確認してください。最低限必要となるツールは次の通りです。
  • Monitoring エンタイトルメント - 監視対象となるシステムにはすべてこのエンタイトルメントが必要になります。Monitoring に対応するのは Red Hat Enterprise Linux システムのみになります。
  • Monitoring を持つ Red Hat Satellite - 監視システムは Red Hat Enterprise Linux 5 以降のベースオペレーティングシステムの Satellite に接続しなければなりません。
  • Monitoring 管理者 - プローブのインストール、通知メソッドの作成、または監視インフラストラクチャの変更などを行なうユーザーにはこのロールを与える必要があります (Satellite 管理者は企業内のその他すべてのロールが有する機能を自動的に継承するため、これらの作業も行なうことができる点に留意してください)。このロールはユーザーの ユーザーの詳細 ページで割り当てます。
  • Red Hat Network モニタリングデーモン - このデーモンはスカウト用の SSH キーと共に、内部プロセスモニターを実行するため、監視対象のシステムで必要になります。ただし、これらのプローブはシステムの既存 SSH デーモン (sshd) を使って実行しても構いません。セキュアな接続を必要とするプローブの早見表およびインストールの詳細については 「Red Hat Network モニタリングデーモン (rhnmd) を設定する」 を参照してください。使用できるプローブの一覧は 付録A プローブ を参照してください。

モニタリングを有効にする

デフォルトではモニタリングは無効になっているため、使用前に有効にしておく必要があります。
  1. Satellite 管理者の権限を持つユーザーとしてログインして、管理 Red Hat Satellite 設定 の順に進みます。モニタリングを有効にする (Enable Monitoring) チェックボックスをクリックしてから、更新 をクリックして保存します。
  2. 変更を反映するためサービスを再起動します。再起動 タブに行き Satellite を再起動します。 これにより Satellite は数分間オフラインになります。
  3. モニタリングが有効になっていることを確認するには、Red Hat Satellite 設定 の下に Monitoring タブが表示されているかどうかを確認します。
  4. 管理 Red Hat Satellite 設定 Monitoring の順に進みます。スカウトを有効にするには Monitoring スカウトを有効にする (Enable Monitoring Scout) チェックボックスをクリックしてから、スカウトを有効にします。設定を更新 (Update config) をクリックして保存します。

注記

モニタリングの設定値はデフォルト値を変更せずにそのまま使用することが推奨されます。通知を使用するには、Sendmail を設定する必要があります。
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