6.9. Discovery カスタマイズ用のカーネルパラメーター
Discovery は、オペレーティングシステムの Linux カーネルを使用し、カーネルパラメーターを渡して Discovery サービスを設定します。このカーネルパラメーターには、以下のエントリーが含まれます。
- fdi.cachefacts
- キャッシュせずにアップロードされたファクトの数。デフォルトでは、Satellite はアップロードされたファクトをキャッシュしません。
- fdi.countdown
-
初回の検出試行後に text-user インターフェイスがリフレッシュされるまで待機する秒数。デフォルト値は 45 秒です。ステータスページで IP アドレスを
N/A
として報告する場合は、この値を増やします。 - fdi.dhcp_timeout
- NetworkManager DHCP のタイムアウト。デフォルト値は 300 秒です。
- fdi.dns_nameserver
- DNS SRV レコードに使用するネームサーバー。
- fdi.dns_ndots
-
DNS SRV レコードに使用する
ndots
オプション。 - fdi.dns_search
- DNS SRV レコードに使用する検索ドメイン。
- fdi.initnet
-
デフォルトでは、このイメージは全ネットワークインターフェイス (値
all
) を初期化します。この設定をbootif
に指定すると、ネットワークブートに使用したネットワークインターフェイスのみが初期化されます。 - fdi.ipv4.method
-
デフォルトでは、NetworkManager IPv4 メソッドの設定は
auto
に設定されます。このオプションが優先されるので、IPv4 スタックを無効にするにはignore
に設定します。このオプションが機能するのは、DHCP モードの場合のみです。 - fdi.ipv6.method
-
デフォルトでは、NetworkManager IPv6 メソッドの設定は
auto
に設定されます。このオプションが優先されるので、IPv6 スタックを無効にするにはignore
に設定します。このオプションが機能するのは、DHCP モードの場合のみです。 - fdi.ipwait
- HTTP プロキシーの SSL 証明書の開始で IP が使用可能になるまで待機する期間 (秒単位)。デフォルトでは、Satellite は 120 秒待機します。
- fdi.nmwait
-
NetworkManager の
nmcli -wait
オプション。デフォルトでは、nmcli
は 120 秒待機します。 - fdi.proxy_cert_days
- 自己署名 HTTPS 証明書が有効な日数。デフォルトでは、証明書は 999 日間有効です。
- fdi.pxauto
- 自動化モードまたは準自動化モードを設定します。0 に設定した場合には、イメージは準自動化モードを使用します。このモードでは、一連のダイアログオプションで選択内容を確認できます。1 に設定した場合、イメージは自動化モードを使用し、確認なしに次に進みます。
- fdi.pxfactname1、fdi.pxfactname2 … fdi.pxfactnameN
- カスタムファクト名を指定できます。
- fdi.pxfactvalue1、fdi.pxfactvalue2 … fdi.pxfactvalueN
-
各カスタムファクトの値。それぞれの値はファクト名に対応しています。たとえば、
fdi.pxfactvalue1
は、fdi.pxfactname1
の名前が付けられたファクトの値を設定します。 - fdi.pxip、fdi.pxgw、fdi.pxdns
-
プライマリーネットワークインターフェイスの IP アドレス (
fdi.pxip
)、ゲートウェイ (fdi.pxgw
)、および DNS (fdi.pxdns
) を手動で設定します。これらのパラメーターを省略する場合、イメージは DHCP を使用してネットワークインターフェイスを設定します。コンマ区切りリストに複数の DNS エントリーを追加できます。 [1] たとえば、fdi.pxdns=192.168.1.1,192.168.200.1
などです。 - fdi.pxmac
-
プライマリーインターフェイスの MAC アドレス (
AA:BB:CC:DD:EE:FF
形式)。これは Capsule Server との通信に使用するインターフェイスです。自動化モードでは、リンクを含む最初の NIC (ネットワーク ID をアルファベット順に使用) が使用されます。準自動化モードでは、画面が表示され、正しいインターフェイスを選択するよう求められます。 - fdi.rootpw
-
デフォルトでは
root
アカウントはロックされています。このオプションを使用して Root パスワードを設定します。クリアテキストのパスワードも、暗号化パスワードも両方入力できます。 - fdi.ssh
-
デフォルトでは SSH サービスは無効です。これは
1
またはtrue
に設定して、SSH アクセスを有効にします。 - fdi.uploadsleep
- facter 実行間の期間 (秒単位)。デフォルトでは、factor は 30 秒ごとに実行されます。
- fdi.vlan.primary
プライマリーインターフェイスに設定する VLAN タグ付け ID。タグ付けされた VLAN プロビジョニングを使用し、Discovery サービスに検出要求を送信させる場合は、Discovery スニペットに次のパラメーターを追加します。
fdi.vlan.primary=My_VLAN_ID
- fdi.zips
- 起動中にダウンロードおよび起動する拡張子を持つファイル名。詳細は、「Discovery イメージの拡張」 を参照してください。
- fdi.zipserver
- 拡張子のダウンロードに使用する TFTP サーバー。詳細は、「Discovery イメージの拡張」 を参照してください。
- net.ifnames と biosdevname
ネットワークインターフェイス名は Red Hat Enterprise Linux の メジャーバージョン間で常に同じであるとは限らないため、誤ったネットワーク設定でホストが作成されることがあります。カーネルコマンドラインパラメーターで新しい命名スキームを無効にできます。
-
Dell サーバーの場合は、
biosdevname=1
パラメーターを使用します。 -
他のハードウェアまたは仮想マシンの場合は、
net.ifnames=1
パラメーターを使用します。
-
Dell サーバーの場合は、
- proxy.type
-
プロキシーのタイプ。デフォルトでは、このパラメーターは
foreman
に設定されており、この設定では Satellite Server との通信が直接行われます。proxy.url
で Capsule を指定する場合は、このパラメーターをproxy
に設定します。 - proxy.url
Discovery サービスを提供するサーバーの URL。デフォルトでは、このパラメーターには、引数として
foreman_server_url
マクロが含まれます。このマクロは、Satellite Server の完全な URL を解決します。Capsule URL にはマクロはありません。Capsule を明示的に設定する必要があります。以下に例を示します。proxy.url=https://capsule.example.com:9090 proxy.type=proxy
このパラメーターでは、IP アドレスまたは FQDN を使用できます。Capsule を参照する場合は、SSL ポート番号を追加します。
;
を想定していますが、現在は ,
も想定しています。詳細は、man nm-settings-keyfile
および Shell-like scripting in GRUB を参照してください。