13.4. IBM Z でインストールを起動して z/VM に RHEL をインストールする


z/VM 環境にインストールする場合は、以下から起動できます。

  • z/VM 仮想リーダー
  • DASD または FCP 接続の SCSI ディスク (zipl ブートローダーを設定済み)

13.4.1. z/VM Reader を使用して RHEL インストールを起動する

z/VM Reader を使用して Red Hat Enterprise Linux (RHEL) インストールを起動する方法は、IBM Z (s390x) メインフレーム環境向けに設計された方法です。この方法では、z/VM Reader を通じてインストールブートイメージを仮想マシンに直接配信します。これにより、他のブート方法 (DASD や FCP など) が利用できない、または現実的でない場合でも、インストールが可能になります。

手順

  1. 必要に応じて、z/VM の TCP/IP ツールを含むデバイスを CMS ディスクのリストに追加します。以下に例を示します。

    cp link tcpmaint 592 592
    acc 592 fm
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    fmFILEMODE 文字で置き換えます。

  2. FTPS サーバーに接続するために、次のように実行します。

    ftp <host> (secure
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    host は、ブートイメージ (kernel.img および initrd.img) をホストする FTP サーバーのホスト名または IP アドレスです。

  3. ログインして以下のコマンドを実行します。既存の kernel.img ファイル、initrd.img ファイル、generic.prm ファイル、または redhat.exec ファイルを上書きしている場合は、(repl オプションを使用します。

    cd /location/of/install-tree/images/
    ascii
    get generic.prm (repl
    get redhat.exec (repl
    locsite fix 80
    binary
    get kernel.img (repl
    get initrd.img (repl
    quit
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  4. オプション: CMS コマンド filelist を使用して、受信したファイルとその形式を表示し、ファイルが正しく転送されたかどうかを確認します。kernel.imginitrd.img では、Format 列の固定レコード長の形式が F と示され、Lrecl 列のレコード長が 80 であることが重要です。以下に例を示します。

    VMUSER FILELIST A0 V 169 Trunc=169 Size=6 Line=1 Col=1 Alt=0
    Cmd Filename	Filetype	Fm	Format	Lrecl	Records	Blocks	Date	Time
    REDHAT	EXEC		B1	V	22	1 	1	4/15/10	9:30:40
    GENERIC	PRM		B1	V	44	1	1	4/15/10	9:30:32
    INITRD	IMG		B1	F	80	118545	2316	4/15/10	9:30:25
    KERNEL	IMG		B1	F	80	74541	912	4/15/10	9:30:17
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    PF3 を押して filelist を終了し、CMS プロンプトに戻ります。

  5. 必要に応じて、generic.prm 内の起動パラメーターをカスタマイズします。詳細は、ブートパラメーターのカスタマイズ を参照してください。

    CMS 設定ファイルを使用して、ストレージデバイスおよびネットワークデバイスを設定する方法もあります。そのような場合は、CMSDASD= パラメーターおよび CMSCONFFILE= パラメーターを generic.prm に追加します。

  6. 最後に、REXX スクリプト redhat.exec を実行してインストールプログラムを起動します。

    redhat
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13.4.2. 準備済みの DASD を使用して RHEL インストールを起動する

準備済みの Direct Access Storage Device (DASD) から Red Hat Enterprise Linux (RHEL) のインストールを起動する方法は、IBM Z (s390x) メインフレームシステムで一般的に使用される方法です。準備済みの DASD を使用すると、インストールプロセスの一貫性と再現性が確保され、大規模なプロビジョニングワークフローにプロセスを統合できるようになります。

手順

  • 準備済みの DASD から起動して、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを参照する zipl ブートメニューエントリーを選択します。コマンドを次の形式で使用します。

    cp ipl DASD_device_number loadparm boot_entry_number
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    DASD_device_number を、起動デバイスのデバイス番号に置き換え、boot_entry_number を、このデバイスの zipl 設定メニューに置き換えます。以下に例を示します。

    cp ipl eb1c loadparm 0
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13.4.3. FCP で接続された準備済みの SCSI ディスクを使用して RHEL インストールを起動する

FCP で接続された準備済みの SCSI ディスクから Red Hat Enterprise Linux (RHEL) を起動する方法は、特にファイバーチャネルプロトコル (FCP) ストレージを使用する場合、IBM Z (s390x) メインフレームシステムでは一般的な方法です。この方法は、ローカルの DASD デバイスではなく外部の SAN ストレージに依存するシステムに RHEL をインストールする必要がある場合に使用されます。

手順

  1. FCP ストレージエリアネットワーク内に準備した SCSI ディスクにアクセスできるように z/VM の SCSI ブートローダーを設定します。Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを参照する設定済み zipl ブートメニューエントリーを選択します。コマンドを次の形式で使用します。

    cp set loaddev portname WWPN lun LUN bootprog boot_entry_number
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    WWPN を、ストレージシステムのワールドワイドポート名に置き換え、LUN を、ディスクの論理ユニット番号に置き換えます。16 桁の 16 進数は、それぞれ 8 桁の 2 つのペアに分割する必要があります。以下に例を示します。

    cp set loaddev portname 50050763 050b073d lun 40204011 00000000 bootprog 0
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  2. オプション: 次のコマンドで設定を確認します。

    query loaddev
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  3. 以下のコマンドを使用して、ディスクを含むストレージシステムに接続している FCP デバイスを起動します。

    cp ipl FCP_device
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    以下に例を示します。

    cp ipl fc00
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