3.7. GUID パーティションテーブル
GUID パーティションテーブル (GPT) は、Globally Unique Identifier (GUID) に基づくパーティション設定スキームです。
GPT は、Mater Boot Record (MBR) パーティションテーブルの制限に対処します。MBR パーティションテーブルは、約 2.2 TB に相当する 2 TiB を超えるストレージに対応できません。代わりに、GPT は大容量のハードディスクをサポートします。アドレス指定可能な最大ディスクサイズは、512b セクタードライブを使用する場合は 8 ZiB、4096b セクタードライブを使用する場合は 64 ZiB です。さらに、デフォルトで、GPT は最大 128 のプライマリーパーティションの作成をサポートします。パーティションテーブルにより多くの領域を割り当てて、プライマリーパーティションの最大量を拡張します。
GPT には GUID に基づくパーティションタイプがあります。特定のパーティションには特定の GUID が必要です。たとえば、Extensible Firmware Interface (EFI) ブートローダーのシステムパーティションには、GUID C12A7328-F81F-11D2-BA4B-00A0C93EC93B
が必要です。
GPT ディスクは、論理ブロックアドレス指定 (LBA) とパーティションレイアウトを以下のように使用します。
- MBR ディスクとの下位互換性のために、システムは MBR データ用に GPT の最初のセクター (LBA 0) を予約し、"protective MBR" という名前を適用します。
プライマリー GPT
- ヘッダーは、デバイスの 2 番目の論理ブロック (LBA 1) から始まります。ヘッダーには、ディスク GUID、プライマリーパーティションテーブルの場所、セカンダリー GPT ヘッダーの場所、および CRC32 チェックサム、およびプライマリーパーティションテーブルが含まれます。また、テーブルにあるパーティションエントリーの数も指定します。
- デフォルトでは、プライマリー GPT には 128 のパーティションエントリーが含まれます。各パーティションには、128 バイトのエントリーサイズ、パーティションタイプ GUID、一意のパーティション GUID があります。
セカンダリー GPT
- リカバリーの場合は、プライマリーパーティションテーブルが破損した場合にバックアップテーブルとして役立ちます。
- ディスクの最後の論理セクターにはセカンダリー GPT ヘッダーが含まれており、プライマリーヘッダーが破損した場合に備えて GPT 情報を回復します。
以下が含まれます。
- ディスク GUID
- セカンダリーパーティションテーブルとプライマリー GPT ヘッダーの場所
- それ自体の CRC32 チェックサム
- セカンダリーパーティションテーブル
- 可能なパーティションエントリーの数
図3.4 GUID パーティションテーブルを含むディスク
GPT ディスクにブートローダーを正常にインストールするには、BIOS ブートパーティションが存在する必要があります。ディスクにすでに BIOS ブートパーティションが含まれている場合にのみ、再利用が可能です。これには、Anaconda インストールプログラムによって初期化されたディスクが含まれます。