19.5. TuneD を使用したディスクスケジューラーの設定
この手順では、選択したブロックデバイスに特定のディスクスケジューラーを設定するTuneD プロファイルを作成して有効にします。この設定は、システムを再起動しても持続します。
以下のコマンドと設定で、以下の内容を置き換えます。
-
device をブロックデバイスの名前に置き換えます (例:
sdf
)。 -
selected-scheduler を、デバイスに設定するディスクスケジューラーに置き換えます (例:
bfq
)。
前提条件
-
TuneD
サービスがインストールされ、有効になっている。詳細は、TuneD のインストールと有効化 を参照してください。
手順
必要に応じて、プロファイルのベースとなる既存のTuneDプロファイルを選択します。利用可能なプロファイルのリストは、RHEL とともに配布される TuneD プロファイル を参照してください。
現在アクティブなプロファイルを確認するには、次のコマンドを実行します。
$ tuned-adm active
TuneD プロファイルを保持する新しいディレクトリーを作成します。
# mkdir /etc/tuned/my-profile
選択したブロックデバイスのシステム固有の識別子を見つけます。
$ udevadm info --query=property --name=/dev/device | grep -E '(WWN|SERIAL)' ID_WWN=0x5002538d00000000_ ID_SERIAL=Generic-_SD_MMC_20120501030900000-0:0 ID_SERIAL_SHORT=20120501030900000
注記この例のコマンドは、指定したブロックデバイスに関連付けられた World Wide Name (WWN) またはシリアル番号として識別されるすべての値を返します。WWN を使用することが推奨されますが、WWN は特定のデバイスで常に利用できる訳ではなく、コマンド例で返される値は、デバイスのシステム固有の ID として使用することが許容されます。
/etc/tuned/my-profile/tuned.conf
設定ファイルを作成します。このファイルで、以下のオプションを設定します。必要に応じて、既存のプロファイルを追加します。
[main] include=existing-profile
WWN 識別子に一致するデバイスに対して選択したディスクスケジューラーを設定します。
[disk] devices_udev_regex=IDNAME=device system unique id elevator=selected-scheduler
ここでは、以下のようになります。
-
IDNAME を、使用されている識別子名に置き換えます (例:
ID_WWN
)。 device system unique id を、選択した識別子の値に置き換えます (例:
0x5002538d00000000
)。devices_udev_regex
オプションで複数のデバイスに一致させるには、識別子を括弧で囲み、垂直バーで区切ります。devices_udev_regex=(ID_WWN=0x5002538d00000000)|(ID_WWN=0x1234567800000000)
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IDNAME を、使用されている識別子名に置き換えます (例:
プロファイルを有効にします。
# tuned-adm profile my-profile
検証
TuneD プロファイルがアクティブで、適用されていることを確認します。
$ tuned-adm active Current active profile: my-profile
$ tuned-adm verify Verification succeeded, current system settings match the preset profile. See TuneD log file ('/var/log/tuned/tuned.log') for details.
/sys/block/device/queue/scheduler
ファイルの内容を読み取ります。# cat /sys/block/device/queue/scheduler [mq-deadline] kyber bfq none
ファイル名の device を、
sdc
などのブロックデバイス名に置き換えます。アクティブなスケジューラーは、角括弧 (
[]
) にリスト表示されます。
関連情報