2.2. バケットポリシー
Ceph Object Gateway は、バケットに適用される Amazon S3 ポリシー言語のサブセットをサポートします。
作成および削除
Ceph Object Gateway は、CLI ツール radosgw-admin を使用するのではなく、標準の S3 操作を使用して S3 バケットポリシーを管理します。
管理者は、s3cmd コマンドを使用してポリシーを設定または削除できます。以下に例を示します。
制限事項
Ceph Object Gateway がサポートするのは以下の S3 アクションだけです。
-
s3:AbortMultipartUpload -
s3:CreateBucket -
s3:DeleteBucketPolicy -
s3:DeleteBucket -
s3:DeleteBucketWebsite -
s3:DeleteObject -
s3:DeleteObjectVersion -
s3:GetBucketAcl -
s3:GetBucketCORS -
s3:GetBucketLocation -
s3:GetBucketPolicy -
s3:GetBucketRequestPayment -
s3:GetBucketVersioning -
s3:GetBucketWebsite -
s3:GetLifecycleConfiguration -
s3:GetObjectAcl -
s3:GetObject -
s3:GetObjectTorrent -
s3:GetObjectVersionAcl -
s3:GetObjectVersion -
s3:GetObjectVersionTorrent -
s3:ListAllMyBuckets -
s3:ListBucketMultiPartUploads -
s3:ListBucket -
s3:ListBucketVersions -
s3:ListMultipartUploadParts -
s3:PutBucketAcl -
s3:PutBucketCORS -
s3:PutBucketPolicy -
s3:PutBucketRequestPayment -
s3:PutBucketVersioning -
s3:PutBucketWebsite -
s3:PutLifecycleConfiguration -
s3:PutObjectAcl -
s3:PutObject -
s3:PutObjectVersionAcl
Ceph Object Gateway は、ユーザー、グループ、またはロールへのポリシー設定をサポートしません。
Ceph Object Gateway は、Amazon の 12 桁のアカウント ID の代わりに RGW の tenant 識別子を使用します。Amazon Web Service (AWS) S3 と Ceph Object Gateway S3 との間でポリシーを使用する場合、Ceph Object Gateway は、ユーザーの作成時に Amazon アカウント ID をテナント ID として使用する必要があります。
AWS S3 では、すべてのテナントが単一の名前空間を共有します。対照的に、Ceph Object Gateway はすべてのテナントにバケットの独自の名前空間を提供します。現在、別のテナントに属するバケットにアクセスしようとしている Ceph Object Gateway クライアントは、S3 リクエストの tenant:bucket としてそれを処理する必要があります。
AWS では、バケットポリシーは別のアカウントへのアクセスを許可し、そのアカウントの所有者はユーザーパーミッションを持つ個々のユーザーにアクセス権限を付与できます。Ceph Object Gateway はユーザー、ロール、およびグループのパーミッションをサポートしていません。そのため、アカウントの所有者は個々のユーザーに直接アクセスを付与する必要があります。
アカウント全体のアクセスをバケットに付与すると、そのアカウントのすべてのユーザーにアクセス権限が付与されます。
バケットポリシーは文字列の補正を サポートしません。
Ceph Object Gateway では、以下の条件キーがサポートされます。
-
aws:CurrentTime -
aws:EpochTime -
aws:PrincipalType -
aws:Referer -
aws:SecureTransport -
aws:SourceIp -
aws:UserAgent -
aws:username
Ceph Object Gateway のみ は、ListBucket アクションの以下の条件キーをサポートします。
-
s3:prefix -
s3:delimiter -
s3:max-keys
Swift への影響
Ceph Object Gateway は、Swift API にバケットポリシーを設定する機能はありません。ただし、S3 API で設定されているバケットポリシーは Swift と S3 のいずれの操作も管理します。
Ceph Object Gateway は、ポリシーで指定されたプリンシパルに対して Swift の認証情報と一致します。