第8章 Ceph Dashboard での NFS Ganesha エクスポートの管理
ストレージ管理者は、Red Hat Ceph Storage Dashbaoard で Ceph オブジェクトゲートウェイをバックストアとして使用する NFS Ganesha エクスポートを管理できます。ダッシュボードで NFS ganesha デーモンをデプロイ、設定、編集、削除できます。
ダッシュボードでは、Ceph クラスター上の RADOS オブジェクトに格納されている NFS-Ganesha 設定ファイルを管理します。NFS-Ganesha は、設定の一部を Ceph クラスターに格納する必要があります。
8.1. Ceph Dashboard での NFS Ganesha デーモンの設定
コマンドラインインターフェイスを使用して Ceph オブジェクトゲートウェイを設定し、NFS-Ganesha 専用のプールを有効にしてから、ダッシュボードで NFS Ganesha を設定できます。
Red Hat Ceph Storage 5 は、NFSv4 プロトコルのみをサポートしています。
前提条件
- 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
- Dashboard がインストールされている。
- Ceph Object Gateway がインストールされている。
- Ceph Object ゲートウェイのログイン認証情報がダッシュボードに追加されている。
-
専用のプールが有効で、
nfs
のカスタムタグが付けられている。 -
最低でも Ceph Dashboard での
Ganesha-manager
レベルのアクセス。
手順
Cephadm シェルにログインします。
例
[root@host01 ~]# cephadm shell
RADOS プールと namespace を作成し、
rgw
を有効にします。構文
ceph osd pool create POOL_NAME _ ceph osd pool application enable POOL_NAME freeform/rgw/rbd/cephfs/nfs
例
[ceph: root@host01 /]# ceph osd pool create nfs-ganesha [ceph: root@host01 /]# ceph osd pool application enable nfs-ganesha rgw
コマンドラインインターフェイスで配置仕様を使用して NFS-Ganesha ゲートウェイをデプロイします。
構文
ceph orch apply nfs SERVICE_ID --placement="NUMBER_OF_DAEMONS HOST_NAME_1 HOST_NAME_2 HOST_NAME_3"
例
[ceph: root@host01 /]# ceph orch apply nfs foo --placement="2 host01 host02"
これにより、
host01
およびhost02
の 1 つのデーモンと、NFS-Ganesha クラスターnfsganesha
がデプロイされます。ganesha-clusters-rados-pool-namespace
パラメーターは、namespace と service_ID に更新します。構文
ceph dashboard set-ganesha-clusters-rados-pool-namespace POOL_NAME/SERVICE_ID
例
[ceph: root@host01 /]# ceph dashboard set-ganesha-clusters-rados-pool-namespace nfs-ganesha/foo
- ダッシュボードのランディングページで、NFS をクリックします。
- Create を選択します。
Create NFS export ウィンドウで、次のパラメーターを設定し、Create NFS export をクリックします。
- Cluster - クラスターの名前。
- Daemons - すべてのデーモンを選択できます。
- Storage Backend - Object Gateway を選択できます。
- Object Gateway User - 作成したユーザーを選択します。この例では、test_user です。
- Path - 任意のディレクトリー。
- NFS Protocol - NFSv4 がデフォルトで選択されています。
- Pseudo - ルートパス。
- Access Type - サポートされているアクセスタイプは RO、RW、および NONE です。
- Squash
- Transport Protocol
クライアント
NFS デーモンが設定されていることを確認します。
例
[ceph: root@host01 /]# ceph -s
root ユーザーとして、NFS サービスがアクティブで実行中かどうかを確認します。
例
[root@host01 ~]# systemctl list-units | grep nfs
- NFS エクスポートをマウントし、いくつかの I/O 操作を実行します。
-
NFS サービスが起動して実行されたら、NFS-RGW コンテナーで、
etc/ganesha/ganesha.conf
ファイルのdir_chunk=0
パラメーターをコメントアウトします。NFS-Ganesha サービスを再起動します。これにより、NFS マウントでの適切なリスト表示が可能になります。
検証
NFS デーモンは、Ceph オブジェクトゲートウェイのバケットの下に表示できます。
関連情報
- Ceph オブジェクトゲートウェイのデプロイに関する詳細は、Red Hat Ceph Storage 操作ガイド の コマンドラインインターフェイスを使用した Ceph オブジェクトゲートウェイのデプロイ セクションを参照してください。
- オブジェクトゲートウェイのログイン認証情報をダッシュボードに追加する方法は、Red Hat Ceph Storage Dashboard ガイドの ダッシュボードへの Ceph オブジェクトゲートウェイログイン認証情報の手動追加 セクションを参照してください。
- ダッシュボードでのオブジェクトゲートウェイユーザーの作成の詳細については、Red Hat Ceph Storage Dashboard ガイドの ダッシュボードでの Ceph オブジェクトゲートウェイユーザーの作成 セクションを参照してください。
- ダッシュボードでのオブジェクトゲートウェイバケットの作成の詳細は、Red Hat Ceph Storage Dashboard ガイドの ダッシュボードでの Ceph オブジェクトゲートウェイバケットの作成 セクションを参照してください。
- システムロールの詳細については、Red Hat Ceph Storage Dashboard ガイド の Ceph Dashboard のユーザーロールとパーミッション セクションを参照してください。