2.13. Red Hat シングルサインオンを使用したユーザーの Ceph Dashboard への同期


Red Hat シングルサインオン (SSO) と Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) 統合を使用して、ユーザーを Red Hat Ceph ストレージダッシュボードと同期させることができます。

ユーザーは特定のレルムに追加されます。このレルムでは、パスワードの追加要件なしで SSO を介してダッシュボードにアクセスできます。

前提条件

  • 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
  • Dashboard がインストールされている。
  • ダッシュボードへの管理者レベルのアクセス権。
  • ユーザーをダッシュボードに追加しておく。Red Hat Ceph Storage Dashboard ガイドCeph dashboard でのユーザーの作成 セクションを参照してください。
  • すべてのホストでの root レベルのアクセス。
  • ユーザーの同期用に作成された管理者アカウント。Red Hat Ceph Storage Dashboard ガイドCeph Dashboard でユーザーを同期するための管理者アカウントの作成 セクションを参照してください。

手順

  1. レルムを作成するには、Master ドロップダウンメニューをクリックします。このレルムでは、ユーザーおよびアプリケーションにアクセスできます。
  2. Add Realm ウィンドウで、レルム名 (大文字と小文字を区別) を入力し、パラメーターを Enabled に設定し、Create をクリックします。

    Add realm window
  3. Realm Settings タブで、次のパラメーターを設定し、Save をクリックします。

    1. Enabled - ON
    2. User-Managed Access - ON
    3. Client Settings に貼り付ける SAML 2.0 アイデンティティープロバイダーメタデータのリンクアドレスをメモしておきます。

      Add realm settings window
  4. Clients タブで、Create をクリックします。

    Add client
  5. Add Client ウィンドウで、次のパラメーターを設定し、Save をクリックします。

    1. クライアント ID - BASE_URL:8443/auth/saml2/metadata

      https://example.ceph.redhat.com:8443/auth/saml2/metadata

    2. クライアントプロトコル - saml
  6. Client ウィンドウの Settings タブで、次のパラメーターを設定します。

    表2.2 クライアント設定タブ
    パラメーターの名前構文

    Client ID

    BASE_URL:8443/auth/saml2/metadata

    https://example.ceph.redhat.com:8443/auth/saml2/metadata

    有効

    ON

    ON

    クライアントプロトコル

    saml

    saml

    Include AuthnStatement

    ON

    ON

    サインインドキュメント

    ON

    ON

    Signature Algorithm

    RSA_SHA1

    RSA_SHA1

    SAML Signature Key Name

    KEY_ID

    KEY_ID

    有効なリダイレクト URL

    BASE_URL:8443/*

    https://example.ceph.redhat.com:8443/*

    ベース URL

    BASE_URL:8443

    https://example.ceph.redhat.com:8443/

    Master SAML Processing URL

    https://localhost:8080/auth/realms/REALM_NAME/protocol/saml/descriptor

    https://localhost:8080/auth/realms/Ceph_LDAP/protocol/saml/descriptor

    注記

    Realm Settings タブから SAML 2.0 アイデンティティープロバイダーメタデータのリンクを貼り付けます。

    Fine Grain SAML Endpoint Configuration で、次のパラメーターを設定し、Save をクリックします。

    表2.3 詳細にわたる SAML 設定
    パラメーターの名前構文

    Assertion Consumer Service POST Binding URL

    BASE_URL:8443/#/dashboard

    https://example.ceph.redhat.com:8443/#/dashboard

    Assertion Consumer Service Redirect Binding URL

    BASE_URL:8443/#/dashboard

    https://example.ceph.redhat.com:8443/#/dashboard

    Logout Service Redirect Binding URL

    BASE_URL:8443/

    https://example.ceph.redhat.com:8443/

  7. Clients ウィンドウの Mappers タブで、次のパラメーターを設定し、Save をクリックします。

    表2.4 クライアントマッパータブ
    パラメーターの名前

    プロトコル

    saml

    名前

    username

    マッパープロパティー

    ユーザープロパティー

    プロパティー

    username

    SAML 属性名

    username

  8. Clients Scope タブで、role_list を選択します。

    1. Mappers タブで、role list を選択し、Single Role Attribute をオンに設定します。
  9. User_Federation タブを選択します。

    1. User Federation ウィンドウで、ドロップダウンメニューから LDAP を選択します。
    2. User_Federation ウィンドウの Settings タブで、次のパラメーターを設定し、Save をクリックします。

      表2.5 ユーザーフェデレーション設定タブ
      パラメーターの名前

      コンソール表示名

      rh-ldap

      ユーザーのインポート

      ON

      Edit_Mode

      READ_ONLY

      ユーザー名 LDAP 属性

      username

      RDN LDAP 属性

      username

      UUID LDAP 属性

      nsuniqueid

      ユーザーオブジェクトクラス

      inetOrgPerson

      organizationalPerson

      rhatPerson

      接続 URL

      例: ldap: //ldap.corp.redhat.com。Test Connection をクリックします。LDAP 接続が成功したという通知が表示されます。

      ユーザー DN

      ou=users、dc=example、dc=com

      バインドタイプ

      simple

      Test authentication をクリックします。LDAP 認証が成功したという通知が表示されます。

    3. Mappers タブで、first name の行を選択して、以下のパラメーターを編集し、Save をクリックします。

      • LDAP 属性 - GivenName
    4. User_Federation タブの Settings タブで、Synchronize all users をクリックします。

      User Federation Synchronize

      ユーザーの同期が正常に終了したという通知が表示されます。

  10. Users タブで、ダッシュボードに追加されたユーザーを検索し、検索アイコンをクリックします。

    User search tab
  11. ユーザーを表示するには、特定の行をクリックします。フェデレーションリンクは、 User Federation で指定した名前で表示されます。

    User details
    重要

    ユーザーは LDAP では同期されないため、手動でユーザーを追加しないでください。手動で追加した場合は、Delete をクリックしてユーザーを削除します。

検証

  • レルムとダッシュボードに追加されたユーザーは、メールアドレスとパスワードを使用して Ceph Dashboard にアクセスできます。

    https://example.ceph.redhat.com:8443

関連情報

  • ダッシュボードでユーザーのロールを追加する方法は、Red Hat Ceph Storage ダッシュボードガイドCeph Dashboard でのロールの作成 セクションを参照してください。
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