11.3. Ceph Dashboard で障害が発生した OSD の交換


Red Hat Ceph Storage クラスターで障害のある OSD は、ダッシュボードで cluster-manager レベルのアクセス権限がある場合に、置き換えることができます。ダッシュボードでのこの機能で注目すべき点の 1 つとして、障害のある OSD を置き換える時に OSD ID を保持できることが挙げられます。

前提条件

  • 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
  • 最低でも Ceph Dashboard での cluster-manager レベルのアクセス。
  • 最低でも OSD の 1 つが down している。

手順

  1. ダッシュボードでは、以下の方法で障害のある OSD を特定できます。

    • ダッシュボード AlertManager ポップアップ通知。
    • HEALTH_WARN ステータスを示すダッシュボードのランディングページ。
    • 障害のある OSD を表示するダッシュボードのランディングページ。
    • 障害のある OSD を表示するダッシュボード OSD ページ。

      Health status of OSDs

      この例では、OSD の 1 つが Dashboard のランディングページでダウンしていることが分かります。

      これとは別に、物理ドライブでは、OSD のいずれかがダウンした場合に LED ライトが点滅していることを確認できます。

  2. OSD をクリックします。
  3. out および down の OSD を選択します。

    1. Edit ドロップダウンメニューから Flags を選択し、No Up を選択し、Update をクリックします。
    2. Edit ドロップダウンメニューから、Delete を選択します。
    3. Delete OSD ダイアログボックスで、Preserve OSD ID(s) for replacement チェックボックスと Yes, I am sure チェックボックスを選択します。
    4. Delete OSD をクリックします。
    5. OSD のステータスが out および destroyed に変更されるまで待機します。
  4. オプション: クラスター全体の No Up Flag を変更する場合は、Cluster-wide configuration ドロップダウンメニューで Flags を選択します。

    1. Cluster-wide OSDs Flags ダイアログボックスで、No Up を選択し、更新をクリックします。
  5. オプション: ハードディスク障害が原因で OSD がダウンしている場合は、物理ドライブを置き換えます。

    • ドライブがホットスワップ可能な場合は、故障したドライブを新しいものと交換します。
    • ドライブがホットスワップに対応しておらず、ホストに複数の OSD が含まれる場合は、ホスト全体をシャットダウンして物理ドライブを交換する必要がある場合があります。クラスターのバックフィルを防ぐことを検討してください。詳細は、Red Hat Ceph Storage トラブルシューティングガイドリバランスの停止および開始 の章を参照してください。
    • ドライブが /dev/ ディレクトリー配下に表示されたら、ドライブパスを書き留めます。
    • OSD を手動で追加する必要がある場合には、OSD ドライブを見つけ、ディスクをフォーマットします。
    • 新規ディスクにデータがある場合には、ディスクを消去します。

      構文

      ceph orch device zap HOST_NAME PATH --force

      ceph orch device zap ceph-adm2 /dev/sdc --force

  6. Create ドロップダウンメニューから、Create を選択します。
  7. Create OSDs ウィンドウで、+Add をクリックします。

    1. Primary devices ダイアログボックスの Hostname ドロップダウンリストから、いずれかのフィルターを選択します。Any ドロップダウンリストから、該当するオプションを選択します。

      注記

      デバイスを追加するには、まずホスト名を選択し、次に少なくとも 1 つのフィルターを選択する必要があります。

      たとえば、Hostname リストから Type を選択し、Any リストから hdd を選択します。Vendor を選択し、Any リストから ATA を選択します。

      Add device for OSDs
    2. Add をクリックします。
    3. Create OSDs window ウィンドウで、Preview ボタンをクリックします。
    4. OSD Creation Preview ダイアログボックスで、Create をクリックします。
    5. OSD が作成されたという通知が表示されます。OSD のステータスが outdown になります。
  8. ステータスが out および down の新規作成された OSD を選択します。

    1. Edit ドロップダウンメニューで、Mark-in を選択します。
    2. Mark OSD in ウィンドウで、Mark in を選択します。
    3. Edit ドロップダウンメニューで、Flags を選択します。
    4. No Up のチェックを外し、Update をクリックします。
  9. オプション: 過去にクラスター全体の設定を No Up のフラグに変更した場合には、Cluster-wide configuration メニューで Flags を選択します。

    1. Cluster-wide OSDs Flags ダイアログボックスで、No Up の選択を解除して、Update をクリックします。

検証

  1. 破棄された OSD がデバイスに作成され、OSD ID が保持されていることを確認します。

    OSD is created

関連情報

  • ダウンしている OSD の詳細は、Red Hat Ceph Storage トラブルシューティングガイドDown OSD セクションを参照してください。
  • その他のサポートについては、Red Hat Ceph Storage トラブルシューティングガイドRed Hat Support for service セクションを参照してください。
  • システムロールの詳細については、Red Hat Ceph Storage Dashboard ガイドCeph Dashboard のユーザーロールとパーミッション セクションを参照してください。
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