第64章 Business Central でのテストシナリオデザイナー
テストシナリオデザイナーは、テーブル形式のレイアウトを提供し、シナリオテンプレートと関連するテストケースをすべて定義できるようにします。デザイナーレイアウトはヘッダーと個別の行を持つテーブルで構成されています。ヘッダーは、GIVEN と EXPECT の行、インスタンスの行、対応のフィールドの行の 3 つで構成されます。ヘッダーは、テストシナリオテンプレートとしても知られており、個別の行はテストシナリオ定義と呼ばれます。
テストシナリオテンプレートまたはヘッダーは以下の 2 つの部分で設定されます。
- GIVEN データオブジェクトおよびそのフィールド: 入力情報を表現します。
- EXPECT データオブジェクトおよびそのフィールド: オブジェクトとフィールドを表現します。実際の値が指定の情報をもとにチェックされ、想定の結果を構成するのにも、この値を使用します。
テストシナリオの定義は、個別のテストケーステンプレートを表現します。
Project Explorer にはデザイナーの左パネルからアクセスできますが、右パネルからは Settings、Test Tools、Scenario Cheatsheet、Test Report、Coverage Report タブにアクセスできます。Settings タブにアクセスし、ルールベースおよび DMN ベースのテストシナリオのグローバル設定を表示し、編集できます。Test Tools を使用してデータオブジェクトマッピングを設定できます。Scenario Cheatsheet タブには参照として使用できるメモとチートシートが含まれています。Test Report タブにはテストの概要とシナリオステータスが表示されます。テストカバレッジ統計を表示するには、テストシナリオデザイナーの右側にある Coverage Report タブを使用します。
64.1. データオブジェクトのインポート
テストシナリオデザイナーは、テストシナリオと同じパッケージ内に配置されている全データオブジェクトを読み込みます。すべてのデータオブジェクトは、デザイナーの Data Objects タブから表示できます。読み込んだデータオブジェクトは、Test Tools パネルにも表示されます。
データオブジェクトが変更された場合に (新規データオブジェクトの作成時や、既存のデータオブジェクトの削除時など) デザイナーを終了して、開き直す必要があります。リストからデータオブジェクトを選択して、フィールドとフィールドタイプを表示します。
テストシナリオとは異なるパッケージに配置されているデータオブジェクトを使用する場合には、先にそのデータオブジェクトをインポートする必要があります。以下の手順に従い、ルールベースのテストシナリオ用にデータオブジェクトをインポートしてください。
DMN ベースのテストシナリオの作成中にデータオブジェクトをインポートできません。DMN ベーステストシナリオは、プロジェクトからのデータオブジェクトを使用せず、DMN ファイルで定義したカスタムのデータタイプを使用します。
手順
- テストシナリオデザイナーの Project Explorer パネルに移動します。
- Test Scenario からテストシナリオを選択します。
- Data Objects タブを選択して、New Item をクリックします。
- Add import ウィンドウで、ドロップダウンリストからデータオブジェクトを選択します。
- Ok をクリックしてから Save をクリックします。
- テストシナリオデザイナーを終了して再度開き、データオブジェクトリストから新しいデータオブジェクトを表示します。