4.3. GNU リンカーの使用
オブジェクトファイルから実行可能なバイナリーファイルまたはライブラリーを作成するには、以下のように ld
ツールを実行します。
$ scl enable devtoolset-12 'ld option ... -o output_file object_file ...'
これにより、現在の作業ディレクトリーに output_file という名前のバイナリーファイルが作成されます。-o
オプションを省略すると、コンパイラーはデフォルト a.out
でという名前のファイルを作成します。
この scl
ユーティリティーを使用してコマンドを実行すると、これを Red Hat Enterprise Linux システムに優先して使用する Red Hat Developer Toolset バイナリーで実行することができることに注意してください。これにより、デフォルトで Red Hat Developer Toolset ld
でシェルセッションを実行できます。
$ scl enable devtoolset-12 'bash'
使用中の ld
のバージョンを確認するには、以下を行います。
$ which ld
Red Hat Developer Toolset の ld
実行可能なパスは、/opt
で始まります。以下のコマンドを使用して、バージョン番号が Red Hat Developer Toolset ld
と一致することを確認することができます。
$ ld -v