4.9. プロトコルを使用した特定デバイスのマルチパス設定の変更


/etc/multipath.conf の overrides セクション内で protocol サブセクションを使用して、トランスポートタイプごとにパス固有のオプションを設定できます。この設定は、overrides、devices、および defaults の値をオーバーライドし、一致するタイプ値にのみ適用されます。

前提条件

  • システムで Device Mapper (DM) マルチパスを設定している。
  • すべてのパスが同じトランスポートプロトコルを使用するのではなく、マルチパスデバイスがある。

手順

  1. 以下のコマンドを実行して、特定のパスプロトコルを表示します。

    # multipathd show paths format "%d %P"
    dev protocol
    sda scsi:ata
    sdb scsi:fcp
    sdc scsi:fcp
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  2. 各マルチパスタイプに protocol サブセクションを追加して、/etc/multipath.conf ファイルの overrides セクションを編集します。

    overrides セクションには、複数の protocol サブセクションを含めることができます。

    重要

    protocol サブセクションには、type パラメーターを含める必要があります。これにより、一致する type パラメーターを持つすべてのパスの設定が、protocol サブセクションにリストされている残りのパラメーターで更新されます。

    • scsi:fcp プロトコルを使用するパスデバイスの設定。

      overrides {
              dev_loss_tmo 60
              fast_io_fail_tmo 8
              protocol {
                      type "scsi:fcp"
                      dev_loss_tmo 70
                      fast_io_fail_tmo 10
                      eh_deadline 360
              }
      }
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    • scsi:iscsi プロトコルを使用するパスデバイスの設定。

      overrides {
              dev_loss_tmo 60
              fast_io_fail_tmo 8
              protocol {
                      type "scsi:iscsi"
                      dev_loss_tmo 60
                      fast_io_fail_tmo 120
              }
      }
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    • 他のすべてのプロトコルを使用するパスデバイスの設定。

      overrides {
              dev_loss_tmo 60
              fast_io_fail_tmo 8
              protocol {
                      type "<type of protocol>"
                      dev_loss_tmo 60
                      fast_io_fail_tmo 8
              }
      }
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