第3章 ライブラリーおよびランタイムのサポート
Red Hat Enterprise Linux 6 は、実績のある業界仕様のツールを使用して幅広いプログラム言語でカスタムアプリケーションの開発をサポートします。本章では、Red Hat Enterprise Linux 6 で提供されているランタイムサポートのライブラリーについて説明します。
3.1. バージョン情報
以下の表では、Red Hat Enterprise Linux 6、Red Hat Enterprise Linux 5、および Red Hat Enterprise Linux 4 の間でのサポート対象のプログラミング言語におけるランタイムサポートパッケージのバージョン情報を比較しています。
この表は完全なリストではなく、標準言語ランタイムの概略と Red Hat Enterprise Linux 6 で開発されたソフトウェアの主要依存関係を示しています。
パッケージ名 | Red Hat Enterprise 6 | Red Hat Enterprise 5 | Red Hat Enterprise 4 |
---|---|---|---|
glibc | 2.12 | 2.5 | 2.3 |
libstdc++ | 4.4 | 4.1 | 3.4 |
boost | 1.41 | 1.33 | 1.32 |
java | 1.5 (IBM)、1.6 (IBM、OpenJDK、Oracle Java) | 1.4、1.5、1.6 | 1.4 |
python | 2.6 | 2.4 | 2.3 |
php | 5.3 | 5.1 | 4.3 |
ruby | 1.8 | 1.8 | 1.8 |
httpd | 2.2 | 2.2 | 2.0 |
postgresql | 8.4 | 8.1 | 7.4 |
mysql | 5.1 | 5.0 | 4.1 |
nss | 3.12 | 3.12 | 3.12 |
openssl | 1.0.0 | 0.9.8e | 0.9.7a |
libX11 | 1.3 | 1.0 | |
firefox | 3.6 | 3.6 | 3.6 |
kdebase | 4.3 | 3.5 | 3.3 |
gtk2 | 2.18 | 2.10 | 2.04 |
注記
compat-glibc
RPM は Red Hat Enterprise Linux 6 に含まれていますが、ランタイムパッケージではないので、何かの実行に必要というわけではありません。これはヘッダーファイルやリンク用のダミーライブラリーを含む、単なる開発パッケージです。これを使用することで、Red Hat Enterprise Linux の古いバージョンでコンパイルおよびリンクのパッケージを実行することが可能になります (それらのヘッダーおよびライブラリーに compat-gcc-*
を使用)。rpm -qpi compat-glibc-*
を実行すると、このパッケージの使用方法に関する情報が提供されます。
compat-glib
の詳細については、「compat-glibc
」 を参照してください。