第23章 全般的な更新
runc
は、ユーザー指定の CPU クォータ制限について systemd
に通知します。
以前は、
runc
プログラムは、コンテナーの起動時にユーザー指定の CPU クォータ制限について systemd
に通知しませんでした。その結果、systemd
はユーザー指定の制限を認識できなかったため、systemctl daemon-reload 操作中に CPU クォータがデフォルト値 (無制限) にリセットされました。今回の更新により、runc
はコンテナーの起動時にユーザー指定の CPU クォータ制限について systemd
に通知するようになり、前述の問題は発生しなくなります。(BZ#1455071)
LD_LIBRARY_PATH
に存在しないパスだけが原因でアプリケーションでセグメンテーション違反が発生することはなくなりました
以前は、
LD_LIBRARY_PATH
環境変数に存在しないパスのみが含まれている場合、ダイナミックローダーはセグメンテーションフォールトを生成していました。その結果、上記の状況では、起動時にアプリケーションがセグメンテーション違反で予期せず終了しました。ダイナミックローダーが修正されました。その結果、上記の状況でアプリケーションが予期せず終了することがなくなりました。
影響を受けるアプリケーションのこのバグを修正するには、glibc パッケージを更新するだけで十分であることに注意してください。(BZ#1443236)
setup パッケージは、正しいグループ番号を持つ tape
グループを作成するようになりました。
以前は、setup パッケージをインストールするときに、Red Hat Enterprise Linux の他のすべてのバージョンと一貫性のない ID を使用して
tape
グループが作成されていました。今回の更新により、グループ ID が 30
から標準の 33
に変更されました。その結果、オペレーティングシステムの新規インストールでは、tape
グループの正しいグループ番号が割り当てられるようになりました。
以前にインストールされたシステムがこの問題の影響を受ける場合:
1.
/etc/group
および /etc/gshadow
ファイル内のグループ ID を編集します。
2.以前の
tape
グループが所有していたすべてのファイルのグループ所有権を変更します。(BZ#1433020)