第56章 コンパイラーおよびツール
libcurl を使用するアプリケーションのメモリー消費量は、TLS 接続ごとに増加します
Network Security Services
(NSS) の PK11_DestroyGenericObject()
関数は、PK11_CreateGenericObject()
によって割り当てられたリソースを十分早く解放しません。その結果、libcurl パッケージを使用してアプリケーションによって割り当てられるメモリーは、TLS 接続ごとに増加する可能性があります。
この問題を回避するには、以下を実行します。
- 可能な場合は既存の TLS 接続を再利用するか、
OProfile
と perf
は、NMI watchdog が無効になっている場合、第 2 世代インテル Xeon Phi プロセッサーでイベントをサンプリングできません
パフォーマンスカウンターのハードウェアエラーが原因で、第 2 世代インテル Xeon Phi プロセッサーでは、デフォルトのハードウェアイベント
CPU_CLK_UNHALTED
によるパフォーマンスイベントのサンプリングが失敗する場合があります。その結果、NMI watchdog が無効になっている場合、OProfile
ツールと perf
ツールはサンプルを受信できません。この問題を回避するには、perf または operf コマンドを実行する前に NMI ウォッチドッグを有効にします。
echo 1 > /proc/sys/kernel/nmi_watchdog ... operf some_examined_program opreport ...
この回避策は、誤ったカウンターを使用する NMI ウォッチドッグに基づいているため、選択したツールのみが正しく動作しますが、NMI ウォッチドッグは動作しないことに注意してください。(BZ#1536004)
KEYBD
トラップを使用した ksh
がマルチバイト文字を誤って処理
Korn Shell (KSH) は、
KEYBD
トラップが有効な場合にマルチバイト文字を正しく処理できません。したがって、たとえばユーザーが日本語の文字を入力すると、ksh
には間違った文字列が表示されます。この問題を回避するには、以下の行をコメントアウトして、/etc/kshrc
ファイルの KEYBD
トラップを無効にします。
trap keybd_trap KEYBD
詳細は、ナレッジベースソリューション ksh displays multibyte characters incorrectly when 'KEYBD trap' is enabled in profile file を参照してください。(BZ#1503922)