第19章 Red Hat Enterprise Linux 7.5 for ARM
Red Hat Enterprise Linux 7.5 for ARM では、バージョン 4.14 に基づいており、kernel-alt パッケージによって提供される、更新されたカーネルを備えた Red Hat Enterprise Linux 7.5 ユーザー空間が導入されています。この製品は他の更新パッケージとともに配布されますが、ほとんどのパッケージは標準の Red Hat Enterprise Linux 7 Server RPM です。インストール ISO イメージは、カスタマーポータルのダウンロードページ から入手できます。
Red Hat Enterprise Linux 7.5 ユーザースペースの詳細については、Red Hat Enterprise Linux 7 のドキュメント を参照してください。以前のバージョンに関する情報は、 Red Hat Enterprise Linux 7.4 for ARM - Release Notes を参照してください。
このリリースでは、次のパッケージが開発プレビューとして提供されています。
- libvirt (オプションのチャネル)
- qemu-kvm-ma (オプションのチャネル)
注記
KVM 仮想化は 64 ビット ARM アーキテクチャー上の開発プレビューであるため、Red Hat ではサポートされていません。詳細は、仮想化の導入および管理ガイド を参照してください。お客様は Red Hat に連絡して使用例を説明することができ、これは Red Hat Enterprise Linux の将来のリリースで考慮されます。
19.1. 新機能と更新
コアカーネル
- この更新では、64 ビット ARM システム用の
qrwlock
キュー書き込みロックが導入されています。このメカニズムを実装すると、グローバルタスクロックをめぐって競合する複数の CPU を公平に処理できるようになり、パフォーマンスが向上し、ロック不足が防止されます。この変更により、既知の問題も解決されます。これは以前のリリースに存在し、高負荷時にソフトロックアップを引き起こしていました。以前のバージョンの Red Hat Enterprise Linux 7 for ARM 用に (kernel-alt パッケージに対して) ビルドされたカーネルモジュールは、更新されたカーネルに対して再ビルドする必要があることに注意してください。(BZ#1507568)
セキュリティー
USBGuard が 64 ビット ARM システムで完全にサポートされるようになりました
USBGuard ソフトウェアフレームワークは、デバイスの属性に基づく基本的なホワイトリスト機能およびブラックリスト機能を実装することにより、侵入型 USB デバイスに対してシステムを保護します。以前はテクノロジープレビューとして利用可能であった 64 ビット ARM システムでの USBGuard の 使用が完全にサポートされるようになりました。