第52章 コンパイラーおよびツール
RHEL に同梱される GCC スレッドサニタイザーが動作しない
カーネルメモリーマッピングにおける非互換性変更により、RHEL の GNU C Compiler (GCC) コンパイラーのバージョンに同梱されるスレッドサニタイザーが動作しなくなりました。さらには、スレッドサニタイザーが互換性のないメモリーレイアウトには適用されません。これにより、RHEL に同梱される GCC スレッドサニタイザーは使用されなくなります。
回避策として、コードのビルドには、Red Hat Developer Toolset に同梱されるバージョンの GCC を使用してください。ここでは、スレッドサニタイザーが使用されています。(BZ#1569484)
KEYBD
トラップを使用した ksh
がマルチバイト文字を誤って処理
Korn Shell (KSH) は、
KEYBD
トラップが有効な場合にマルチバイト文字を正しく処理できません。したがって、たとえばユーザーが日本語の文字を入力すると、ksh
には間違った文字列が表示されます。この問題を回避するには、以下の行をコメントアウトして、/etc/kshrc
ファイルの KEYBD
トラップを無効にします。
trap keybd_trap KEYBD
詳細は、ナレッジベースソリューション ksh displays multibyte characters incorrectly when 'KEYBD trap' is enabled in profile file を参照してください。(BZ#1503922)