検索

第11章 OSTree イメージの更新の作成と管理

download PDF

RHEL for Edge システムの OStree イメージの更新を簡単に作成および管理し、RHEL for Edge デバイスですぐに利用可能にすることができます。OSTree では、Image Builder を使用して、RHEL for Edge Commit または RHEL for Edge Container イメージを、OSTree コミットを含む .tar ファイルとして作成できます。OSTree 更新バージョン管理システムは、OSTree コミットを保存してバージョン管理する “Git リポジトリー” として機能します。次に、rpm-ostree イメージおよびパッケージシステムが、クライアントデバイス上でコミットをアセンブルします。RHEL Image Builder で新しいイメージを作成して更新を実行すると、RHEL Image Builder はこれらのリポジトリーから更新をプルします。

11.1. OSTree の基本的な概念

イメージの更新時に OSTree と rpm-ostree によって使用される基本的な用語を以下に示します。

rpm-ostree
デバイス上で OSTree コミットをアセンブルする方法を処理するエッジデバイス上のテクノロジーです。イメージとパッケージシステムのハイブリッドとして機能します。rpm-ostree テクノロジーを使用すると、システムのアトミックなアップグレードとロールバックを行うことができます。
OSTree
OSTree は、コミットの作成と、起動可能なファイルシステムツリーのダウンロードを可能にするテクノロジーです。OSTree を使用してツリーをデプロイし、ブートローダー設定を管理することもできます。
コミット
OSTree コミットには、直接起動できない完全なオペレーティングシステムが含まれています。システムを起動するには、RHEL にインストール可能なイメージなどを使用してコミットをデプロイする必要があります。
参照

ref とも呼ばれます。OSTree ref は名前で、Git ブランチに類似しています。有効な参照名の例を以下に示します。

  • rhel/9/x86_64/edge
  • ref-name
  • app/org.gnome.Calculator/x86_64/stable
  • ref-name-2

デフォルトでは、RHEL Image Builder はパスとして rhel/8/$ARCH/edge を指定します。$ARCH の値は、ホストマシンによって決定されます。

Parent
parent 引数は、RHEL Image Builder で新しいコミットをビルドするための OSTree コミットです。ビルドしている新しいコミットの親コミットを取得します。解決してプルする ref 値として親コミットを指定できます (例: rhel/8/x86_64/edge)。展開された .tar イメージファイル内にある Commit ID を使用することもできます。
Remote
OSTree コンテンツをホストする http または https エンドポイントです。これは yum リポジトリーの baseurl に似ています。
static delta
static delta は、2 つの OSTree コミットの間に生成される更新のコレクションです。これにより、システムクライアントが、サイズの大きな少数のファイルを取得できるようになります。static delta 更新はネットワーク効率を高めます。OStree ベースのホストを更新するときに、システムクライアントがシステム上に存在しない新しい OSTree コミットからのオブジェクトのみを取得するためです。通常、新しい OSTree コミットには多数の小さなファイルが含まれており、複数の TCP 接続が必要です。
summary
summary ファイルは、OSTree リポジトリー内の ref、チェックサム、および利用可能な static delta を列挙する簡潔な方法です。OSTree リポジトリーで、利用可能なすべての ref と static delta の状態を確認できます。ただし、新しい ref、コミット、または static-delta が OSTree リポジトリーに追加されるたびに、summary ファイルを生成する必要があります。
Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.