6.3. LDAP GID 属性のオーバーライド


管理者は、LDAP のアカウントを使用するように既存のホストを設定できます。しかし、LDAP 内のユーザーの値 (名前、UID、GID、ホームディレクトリー、シェル) が、ローカルシステム上の値と異なる場合があります。次の手順で別の GID を定義することにより、LDAP の GID 属性をオーバーライドできます。

前提条件

  • root アクセス
  • sssd-tools がインストールされている

手順

  1. ユーザーの現在の GID を表示します。

    # id -g <ldap_username>

    <ldap_username> は、ユーザー名に置き換えます。

  2. ユーザーのアカウントの GID をオーバーライドします。

    # sss_override user-add <ldap_username> -g <local_gid>

    <ldap_username> は、ユーザー名に置き換えます。<local_gid> は、ローカル GID 番号に置き換えます。

  3. インメモリーキャッシュを失効させます。

    # sss_cache --users
  4. sss_override user-add コマンドを使用して最初のオーバーライドを作成したら、SSSD を再起動して変更を反映します。

    # systemctl restart sssd

検証

  • ローカル GID が適用されていることを確認します。

    # id -g <ldap_username>
  • オプション: ユーザーのオーバーライドを表示します。

    # sss_override user-show <ldap_username>
    user@ldap.example.com::: 6666::::

    例6.3 ユーザーの LDAP GID のオーバーライド

    ユーザー sarah の GID を GID 6666 でオーバーライドするには、次の手順を実行します。

    1. ユーザー sarah の現在の GID を表示します。

      # id -g sarah
      6003
    2. ユーザー sarah のアカウントの GID を GID 6666 でオーバーライドします。

      # sss_override user-add sarah -g 6666
    3. インメモリーキャッシュを手動で失効させます。

      # sss_cache --users
    4. これが最初のオーバーライドである場合は、SSSD を再起動して変更を反映します。

      # systemctl restart sssd
    5. 新しい GID が適用されており、ユーザーのオーバーライドが正しく表示されることを確認します。

      # id -g sarah
      6666
      
      # sss_override user-show sarah
      user@ldap.example.com::6666:::::

関連情報

  • システム上の sss_override man ページ
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