25.2. libvirt の主な変更
モジュラーの libvirt
デーモン
RHEL 9 では、libvirt
ライブラリーは、ホスト上の個々の仮想化ドライバーセットを処理するモジュラーデーモンを使用します。たとえば、virtqemud
デーモンは QEMU ドライバーを処理します。これにより、リソース負荷の最適化や監視など、仮想化ドライバーに関連するさまざまなタスクをきめ細かくすることができます。
さらに、モノリシック libvirt デーモン libvirtd
は非推奨になりました。ただし、RHEL 8 から RHEL 9 にアップグレードした場合でも、ホストは libvirtd
を使用します。これは、RHEL 9 でも引き続き使用できます。
それでも、Red Hat は代わりにモジュラーの libvirt
デーモンを有効にすることを推奨します。手順については、モジュラー libvirt デーモンの有効化 ドキュメントを参照してください。
ただし、モジュラーの libvirt
デーモンの使用に切り替えると、libvirtd
を使用する事前設定されたタスクが機能しなくなることに注意してください。
仮想マシンの外部スナップショット
RHEL 9.4 以降では、非推奨になった内部スナップショットメカニズムに代わる、仮想マシン (VM) の外部スナップショットメカニズムが導入されました。その結果、完全にサポートされる仮想マシンスナップショットを作成、削除、および復元できるようになりました。外部スナップショットは、コマンドラインインターフェイスと RHEL Web コンソールの両方でより確実に動作します。これは、ライブスナップショットと呼ばれる実行中の仮想マシンのスナップショットにも適用されます。
ただし、一部のコマンドとユーティリティーでは内部スナップショットが作成される場合があることに注意してください。スナップショットが完全にサポートされていることを確認するには、スナップショットが external
として設定されていることを確認します。以下に例を示します。
# virsh snapshot-dumpxml VM-name snapshot-name | grep external <disk name='vda' snapshot='external' type='file'>
virsh iface-*
コマンドに対応しなくなりました。
virsh iface-start
、virsh iface-destroy
などの virsh iface-*
コマンドは、RHEL 9 ではサポートされなくなりました。netcf
が削除されたため、大半が機能しません。ネットワークインターフェイスを作成および変更するには、nmcli
などの NetworkManager
ユーティリティーを使用します。