21.2. コマンドラインツールの主な変更点
raw
コマンドラインツールのサポートの削除
このリリースでは、raw
(/usr/bin/raw
) コマンドラインツールが util-linux
パッケージから削除されました。これは、Linux カーネルがバージョン 5.14 以降、raw
デバイスをサポートしていないためです。
現時点では、代わりとなるものはありません。
RHEL 9 で cgroupsv1
が非推奨に
cgroups
は、プロセス追跡、システムリソースの割り当て、およびパーティション設定に使用されるカーネルサブシステムです。systemd サービスマネージャーは、cgroups
v1
モードと cgroups
v2
モードでの起動をサポートします。Red Hat Enterprise Linux 9 では、デフォルトのモードは v2
です。次のメジャーリリースで、systemd は cgroups
v1
モードでの起動をサポートしなくなり、cgroups
v2
モードのみが利用可能になります。
lsb-release
バイナリーは RHEL 9 では利用できない
以前は lsb-release
バイナリーを呼び出すことにより、/etc/os-release
ファイル内の情報を入手できました。このバイナリーは redhat-lsb
パッケージに含まれていましたが、RHEL 9 では削除されました。現在は、/etc/os-release
ファイルを読み取ることで、オペレーティングシステムに関する情報 (ディストリビューション、バージョン、コード名、関連するメタデータなど) を表示できるようになりました。このファイルは Red Hat が提供するものであり、redhat-release
パッケージの更新があるたびに、このファイルに対する変更が上書きされます。ファイルの形式は KEY=VALUE
であり、シェルスクリプトのデータを安全に取得できます。