第20章 パフォーマンス
以下の章では、パフォーマンスに関する RHEL 8 と RHEL 9 の間の最も重要な変更点を説明します。
20.1. パフォーマンスに特筆すべき変更 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Performance Co-Pilot がバージョン 6.0 にリベースされました。
RHEL 9.2 以降、Performance Co-Pilot (PCP) はバージョン 6.0 に更新されました。以下は、主な改善点です。
バージョン 3 PCP アーカイブのサポート:
これには、ドメイン変更デルタ、2038 年対応タイムスタンプ、ナノ秒精度のタイムスタンプ、任意のタイムゾーンのサポート、およびより大きな (2GB を超える) 個々のボリューム全体で使用される 64 ビットファイルオフセットのサポートが含まれます。
この機能は現在、
/etc/pcp.confファイルのPCP_ARCHIVE_VERSION設定によってオプトインされています。バージョン 2 アーカイブはデフォルトのままです。
PCP 全体では OpenSSL のみが使用されます。Mozilla NSS/NSPR の使用は廃止されました。
これは、
libpcp、PMAPIクライアント、およびPMCDの暗号化の使用に影響します。これらの要素は、すでに OpenSSL を使用していたpmproxyHTTPS サポートおよびredis-serverと一貫して設定および使用されるようになりました。新しいナノ秒精度のタイムスタンプ
PMAPIは、タイムスタンプを利用するPCPライブラリーインターフェイスを呼び出します。これらはすべてオプションであり、既存のツールに対して完全な下位互換性が維持されます。
次のツールとサービスが更新されました。
pcp2elasticsearch- 認証サポートを実装しました。
pcp-dstat-
top-alikeプラグインのサポートを実装しました。 pcp-htop- 最新の安定したアップストリームリリースに更新されました。
pmseries-
sum、avg、stdev、nth_percentile、max_inst、max_sample、min_inst、min_sample関数が追加されました。 pmdabpf- CO-RE (Compile Once - Run Everywhere) モジュールと、AMD64、Intel 64 ビット、64 ビット ARM、および IBM Power Systems のサポートが追加されました。
pmdabpftrace-
自動起動スクリプトの例を
/usr/shareディレクトリーに移動しました。 pmdadenki- 複数のアクティブなバッテリーのサポートが追加されました。
pmdalinux-
最新の
/proc/net/netstat変更の更新。 pmdaopenvswitch- インターフェイスとカバレッジ統計を追加しました。
pmproxy- リクエストパラメーターをリクエスト本文で送信できるようになりました。
pmieconf-
Open vSwitch メトリック用の複数の
pmieルールを追加しました。 pmlogger_farm- ファームロガーのデフォルト設定ファイルを追加しました。
pmlogger_daily_report- いくつかの大幅な効率改善。
RHEL 9 以降、sysstat が提供する sadf(1) ツールは、ネイティブの sadc(1) アーカイブから PCP アーカイブを生成できます。
デフォルトでは、- フラグが sadc(1) とともに使用されると、sadc(1) はそのデータを標準のシステムアクティビティーの日次データファイルに書き込みます。このファイルの名前は saDD で、デフォルトで /var/log/sa ディレクトリーにあります。逆に、入力データファイルが指定されていない場合、sadf(1) ツールは標準のシステムアクティビティーの日次データファイルを使用してアーカイブを生成します。指定した日数だけ過去に記録したデータからアーカイブを生成するように sadf(1) に指示を出す引数として数値を渡します。
2 日前に記録した
sadc(1)アーカイブから PCP アーカイブを生成する場合は、次のコマンドを実行します。# sadf -l -O pcparchive=/tmp/recording -2sadc(1)アーカイブから生成された PCP アーカイブのメトリックのリストを表示するには、次のコマンドを実行します。$ pminfo --archive /tmp/recording Disk.dev.avactive Disk.dev.read Disk.dev.write Disk.dev.blkread [...]sadc(1)アーカイブから生成された PCP アーカイブのタイムスペースとホスト名を表示するには、以下を行います。$ pmdumplog --label /tmp/recording Log Label (Log Format Version 2) Performance metrics from host shard commencing Tue Jul 20 00:10:30.642477 2021 ending Wed Jul 21 00:10:30.222176 2021その後、PCP コマンドを使用して、
sadc(1)アーカイブから生成された PCP アーカイブを分析できます。以下に例を示します。$ pmchart --archive /tmp/recording
新しい PCP PMDA - pmdabpf
RHEL 9 は、pmdabpf Performance Co-Pilot (PCP) Performance Metric Domain Agent (PMDA) を提供する pcp-pmda-bpf パッケージを含めて配布されます。
pmdabpf PMDA は、libbpf と BTF である BPF CO-RE (Compile Once-Run Everywhere) を利用して eBPF プログラムからライブパフォーマンスデータを抽出します。