11.2. ストレージ
SAN からの NVMe-FC ブートが完全にサポートされるようになりました
Red Hat Enterprise Linux 9.2 でテクノロジープレビューとして導入された Non-volatile Memory Express (NVMe) over Fibre Channel (NVMe/FC) ブートが、完全にサポートされるようになりました。一部の NVMe/FC ホストバスアダプターは、NVMe/FC ブート機能をサポートします。NVMe/FC ブート機能を有効にするようにホストバスアダプター (HBA) をプログラミングする方法の詳細は、NVMe/FC ホストバスアダプターの製造元のドキュメントを参照してください。
lvconvert
を使用して標準 LV をシン LV に変換できるようになりました
標準論理ボリューム (LV) をシンプールデータボリュームとして指定することで、lvconvert
コマンドを使用して標準 LV をシン LV に変換できるようになりました。この更新により、既存の LV を変換してシンプロビジョニング機能を使用できるようになります。
インテグリティーターゲットが監査イベントを生成するようになりました
インテグリティーターゲットが監査イベントを生成するようになりました。この監査イベントを使用して、追加のセキュリティー関連のイベントタイプをログに記録できます。
dm-verity
が前方誤り訂正をサポートするようになりました
dm-verity
ターゲットが前方誤り訂正 (FEC) をサポートするようになりました。FEC を使用すると、事前に生成されたエラー訂正データを使用して、破損したブロックを回復できます。
NVMe ネイティブのマルチパスがデフォルトで有効になりました
Red Hat Enterprise Linux 9 では、Non-Volatile Memory Express (NVMe) ネイティブのマルチパスがデフォルトで有効になっており、推奨されるマルチパスソリューションです。DM Multipath フレームワークを使用せずに、NVMe でマルチパスを設定できるようになりました。NVMe ネイティブのマルチパスによりパフォーマンスが向上します。
nvme_core.multipath
オプションのデフォルトのカーネル設定が Y
に設定されるようになりました。これは、ネイティブの NVMe マルチパスが有効であることを意味します。
VDO Management ソフトウェアが削除
python ベースの VDO Management ソフトウェアは、RHEL 9 では利用できなくなりました。このソフトウェアの代わりに、LVM-VDO 実装を使用して VDO ボリュームを管理します。
VDO から複数の書き込みポリシーが削除されました。
VDO に複数の書き込みポリシーがなくなりました。VDO は、async
書き込みポリシーのみを使用するようになりました。''sync' と 'async-unsafe' の書き込みポリシーが削除されました。
Stratis ストレージマネージャーが利用可能になる
Stratis はローカルストレージマネージャーです。ユーザーへの追加機能を備えたストレージプールに管理されたファイルシステムを提供します。
- スナップショットおよびシンプロビジョニングを管理する
- 必要に応じてファイルシステムのサイズを自動的に大きくする
- ファイルシステムを維持する
- プールレベルの暗号化
- TMP2 および NBDE のサポート
Stratis ストレージを管理するには、バックグランドサービス stratisd
と通信する stratis
ユーティリティーを使用します。
詳細は、Stratis のドキュメント を参照してください。Stratis ファイルシステムの設定