第3章 永続的なカーネルチューニングパラメーターの設定
システムで機能するチューニング設定を決定したら、変更を永続化して再起動後も維持できます。
デフォルトでは、編集したカーネルチューニングパラメーターは、システムが再起動するか、パラメーターが明示的に変更されるまで有効になります。この方法は、初期チューニング設定を確立するために有効です。また、安全性のメカニズムも提供します。編集したパラメーターによって、マシンの動作が不安定になった場合、マシンを再起動すると、パラメーターが以前の設定に戻ります。
3.1. カーネルチューニングパラメーターの変更の永続化
パラメーターを /etc/sysctl.conf
ファイルに追加することにより、カーネルチューニングパラメーターに永続的な変更を加えることができます。
この手順では、現在のセッションのカーネルチューニングパラメーターは 変更されません。/etc/sysctl.conf
に入力した変更は、今後のセッションにのみ影響します。
前提条件
- システムの root 権限がある。
手順
-
テキストエディターで
/etc/sysctl.conf
を開きます。 パラメーターの値を使用して、新規エントリーをファイルに挿入します。
/proc/sys/
パスを削除し、残りのスラッシュ (/
) をピリオド (.
) に変更して、パラメーターの値を追加することで、パラメーター名を変更します。たとえば、コマンド
echo 0 > /proc/sys/kernel/hung_task_panic
を永続化するには、以下を/etc/sysctl.conf
に入力します。# Enable gettimeofday(2) kernel.hung_task_panic = 0
- ファイルを保存してから閉じます。
- システムを再起動して、変更を有効にします。
検証
設定を確認するには、以下を実行します。
# cat /proc/sys/kernel/hung_task_panic 0