14.5.2. 基本の JMS 設定


概要

JMS アドレス情報は、jms:address 要素とその子 (jms:JMSNamingProperties 要素) を使用して提供されます。jms:address 要素の属性は、JMS ブローカーおよび宛先を識別するのに必要な情報を指定します。jms:JMSNamingProperties 要素は、JNDI サービスへの接続に使用される Java プロパティーを指定します。

重要

JMS 機能を使用して指定された情報は、エンドポイントの WSDL ファイルの情報を上書きします。

JMS アドレスの指定

JMS エンドポイントの基本設定は、jms:address 要素をサービスの port 要素の子として使用して行われます。WSDL で使用される jms:address 要素は、設定ファイルで使用されるものと同じです。その属性は、表14.2「JMS エンドポイント属性」 に一覧表示されます。

表14.2 JMS エンドポイント属性
属性説明

destinationStyle

JMS 宛先が JMS キューまたは JMS トピックであるかどうかを指定します。

jndiConnectionFactoryName

JMS 宛先に接続するときに使用する JMS 接続ファクトリーにバインドされた JNDI 名を指定します。

jmsDestinationName

要求の送信先の JMS 宛先の JMS 名を指定します。

jmsReplyDestinationName

応答が送信される JMS 宛先の JMS 名を指定します。この属性を使用すると、ユーザー定義の宛先を返信に使用できます。詳細は 「名前付き応答宛先の使用」 を参照してください。

jndiDestinationName

要求の送信先の JMS 宛先にバインドされた JNDI 名を指定します。

jndiReplyDestinationName

応答が送信される JMS 宛先にバインドされた JNDI 名を指定します。この属性を使用すると、ユーザー定義の宛先を返信に使用できます。詳細は 「名前付き応答宛先の使用」 を参照してください。

connectionUserName

JMS ブローカーに接続するときに使用するユーザー名を指定します。

connectionPassword

JMS ブローカーに接続するときに使用するパスワードを指定します。

jms:address WSDL 要素は、jms:JMSNamingProperties 子要素を使用して、JNDI プロバイダーへの接続に必要な追加情報を指定します。

JNDI プロパティーの指定

JMS および JNDI プロバイダーとの相互運用性を高めるために、jms:address 要素には子要素 jms:JMSNamingProperties があり、JNDI プロバイダーへの接続時に使用されるプロパティーの設定に使用される値を指定できます。jms:JMSNamingProperties 要素には、namevalue の 2 つの属性があります。name は設定するプロパティーの名前を指定します。value 属性は、指定されたプロパティーの値を指定します。JMS:JMSNamingProperties 要素は、プロバイダー固有のプロパティーの仕様にも使用できます。

以下は、設定可能な一般的な JNDI プロパティーの一覧です。

  1. java.naming.factory.initial
  2. java.naming.provider.url
  3. java.naming.factory.object
  4. java.naming.factory.state
  5. java.naming.factory.url.pkgs
  6. java.naming.dns.url
  7. java.naming.authoritative
  8. java.naming.batchsize
  9. java.naming.referral
  10. java.naming.security.protocol
  11. java.naming.security.authentication
  12. java.naming.security.principal
  13. java.naming.security.credentials
  14. java.naming.language
  15. java.naming.applet

これらの属性で使用する情報の詳細については、JNDI プロバイダーのドキュメントを確認し、JavaAPI リファレンス資料を参照してください。

例14.6「JMS WSDL ポート仕様」 は、JMS WSDL port 仕様の例を示しています。

例14.6 JMS WSDL ポート仕様

<service name="JMSService">
  <port binding="tns:Greeter_SOAPBinding" name="SoapPort">
    <jms:address jndiConnectionFactoryName="ConnectionFactory"
                 jndiDestinationName="dynamicQueues/test.Celtix.jmstransport" >
      <jms:JMSNamingProperty name="java.naming.factory.initial"
                             value="org.activemq.jndi.ActiveMQInitialContextFactory" />
      <jms:JMSNamingProperty name="java.naming.provider.url"
                             value="tcp://localhost:61616" />
    </jms:address>
  </port>
</service>
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