7.4.2. メモリーパラメーター


OVS-DPDK は、以下のメモリーパラメーターを使用します。

OvsDpdkMemoryChannels

NUMA ノードごとに、CPU 内のメモリーチャネルをマッピングします。OvsDpdkMemoryChannels は、OVS の other_config:dpdk-extra="-n <value>" の値に使用されます。OvsDpdkMemoryChannels に関する以下の推奨事項を確認してください。

  • dmidecode -t memory のコマンドを使用するか、お使いのハードウェアのマニュアルを参照して、利用可能なメモリーチャネルの数を確認します。
  • ls /sys/devices/system/node/node* -d のコマンドで NUMA ノードの数を確認します。
  • 利用可能なメモリーチャネル数を NUMA ノード数で除算します。
NovaReservedHostMemory

ホスト上のタスク用にメモリーを MB 単位で確保します。NovaReservedHostMemory は、コンピュートノードの nova.confreserved_host_memory_mb の値に使用されます。NovaReservedHostMemory に関する以下の推奨事項を確認してください。

  • 静的な推奨値 4096 MB を使用します。
OvsDpdkSocketMemory

NUMA ノードごとにヒュージページプールから事前に割り当てるメモリーの容量を MB 単位で指定します。OvsDpdkSocketMemory は、OVS の other_config:dpdk-socket-mem の値に使用されます。OvsDpdkSocketMemory に関する以下の推奨事項を確認してください。

  • コンマ区切りリストで指定します。
  • DPDK NIC のない NUMA ノードの場合は、推奨される静的な値である 1024 MB (1 GB) を使用します。
  • NUMA ノード上の各 NIC の MTU 値から、OvsDpdkSocketMemory の値を計算します。
  • OvsDpdkSocketMemory の値は、以下の式で概算します。

    • MEMORY_REQD_PER_MTU = (ROUNDUP_PER_MTU + 800) x (4096 x 64) バイト

      • 800 はオーバーヘッドの値です。
      • 4096 x 64 は mempool 内のパケット数です。
  • NUMA ノードで設定される各 MTU 値の MEMORY_REQD_PER_MTU を追加し、バッファーとして 512 MB をさらに加算します。その値を 1024 の倍数に丸めます。

計算例: MTU 9000 および MTU 2000

DPDK NIC dpdk0 と dpdk1 は同じ NUMA ノード 0 上にあり、それぞれ MTU 9000 と MTU 2000 で設定されています。必要なメモリーを算出する計算例を以下に示します。

  1. MTU 値を 1024 バイトの倍数に丸めます。

    The MTU value of 9000 becomes 9216 bytes.
    The MTU value of 2000 becomes 2048 bytes.
  2. それらの丸めたバイト値に基づいて、各 MTU 値に必要なメモリーを計算します。

    Memory required for 9000 MTU = (9216 + 800) * (4096*64) = 2625634304
    Memory required for 2000 MTU = (2048 + 800) * (4096*64) = 746586112
  3. それらを合わせた必要なメモリーの合計を計算します (バイト単位)。

    2625634304 + 746586112 + 536870912 = 3909091328 bytes.

    この計算は、(MTU 値 9000 に必要なメモリー) + (MTU 値 2000 に必要なメモリー) + (512 MB バッファー) を示しています。

  4. 必要合計メモリーを MB に変換します。

    3909091328 / (1024*1024) = 3728 MB.
  5. この値を 1024 の倍数に丸めます。

    3724 MB rounds up to 4096 MB.
  6. この値を使用して OvsDpdkSocketMemory を設定します。

        OvsDpdkSocketMemory: “4096,1024”

計算例: MTU 2000

DPDK NIC dpdk0 と dpdk1 は同じ NUMA ノード 0 上にあり、共に 2000 の MTU が設定されています。必要なメモリーを算出する計算例を以下に示します。

  1. MTU 値を 1024 バイトの倍数に丸めます。

    The MTU value of 2000 becomes 2048 bytes.
  2. それらの丸めたバイト値に基づいて、各 MTU 値に必要なメモリーを計算します。

    Memory required for 2000 MTU = (2048 + 800) * (4096*64) = 746586112
  3. それらを合わせた必要なメモリーの合計を計算します (バイト単位)。

    746586112 + 536870912 = 1283457024 bytes.

    この計算は、(MTU 値 2000 に必要なメモリー) + (512 MB バッファー) を示しています。

  4. 必要合計メモリーを MB に変換します。

    1283457024 / (1024*1024) = 1224 MB.
  5. この値を 1024 の倍数に丸めます。

    1224 MB rounds up to 2048 MB.
  6. この値を使用して OvsDpdkSocketMemory を設定します。

        OvsDpdkSocketMemory: “2048,1024”
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