5.8. イメージの場所と場所のプロパティーのリスト表示
イメージは複数のサイトに存在できますが、特定のイメージの Universal Unique Identifier (UUID) は 1 つだけです。イメージのメタデータには、各コピーの場所が含まれます。たとえば、2 つのエッジサイトに存在するイメージは、3 つの場所 (中央サイトおよび 2 つのエッジサイト) に単一の UUID として公開されます。
イメージ管理には、OpenStack コマンドラインクライアントではなく、Image Service (glance) コマンドラインクライアントを使用します。ただし、openstack image show
コマンドを使用して、イメージの場所のプロパティーを一覧表示します。glance image-show
コマンドの出力には場所が含まれていません。
手順
イメージのコピーが存在するサイトを表示します。
$ glance image-show ID | grep "stores" | stores | default_backend,dcn1,dcn2
この例では、イメージは中央サイト (
default_backend
) ならびに 2 つのエッジサイト (dcn1
およびdcn2
) に存在します。あるいは、
--include-stores
オプションを指定してglance image-list
コマンドを実行し、イメージが存在するサイトを表示することができます。$ glance image-list --include-stores | ID | Name | Stores | 2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00 | cirros | default_backend,dcn1,dcn2
イメージの場所のプロパティーをリスト表示し、それぞれの場所の詳細を表示します。
$ openstack image show ID -c properties | properties | (--- cut ---) locations='[{'url': 'rbd://79b70c32-df46-4741-93c0-8118ae2ae284/images/2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00/snap', 'metadata': {'store': 'default_backend'}}, {'url': 'rbd://63df2767-8ddb-4e06-8186-8c155334f487/images/2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00/snap', 'metadata': {'store': 'dcn1'}}, {'url': 'rbd://1b324138-2ef9-4ef9-bd9e-aa7e6d6ead78/images/2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00/snap', 'metadata': {'store': 'dcn2'}}]', (--- cut --)
イメージの属性には、各イメージの場所ごとに異なる Ceph RBD URI が表示されます。
この例では、中央のイメージの場所の URI は以下のとおりです。
rbd://79b70c32-df46-4741-93c0-8118ae2ae284/images/2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00/snap', 'metadata': {'store': 'default_backend'}}
URI は以下のデータで構成されます。
-
79b70c32-df46-4741-93c0-8118ae2ae284
は中央の Ceph FSID を表します。それぞれの Ceph クラスターは、固有の FSID を持ちます。 -
すべてのサイトのデフォルト値は
images
です。これは、イメージが保存される Ceph プールを表します。 -
2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00
はイメージの UUID を表します。あるイメージの UUID は、場所に関係なく同一です。 -
メタデータには、この場所がマッピングする glance ストアが表示されます。この例では、中央のハブサイトである
default_backend
にマッピングします。
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